売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E22621 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナワクチンの接種が本格化しましたが、新型コロナウイルス及び変異型ウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令等により経済活動は大きく制限を受け、当社グループを取り巻く環境としては先行き不透明な状況で推移しました。

このような状況のもと、当社グループは、2019年8月27日付けで策定した「中期経営計画(2019年~2021年):テラリバイバルプラン-企業価値向上へ向けた事業戦略-」のもと、「医療を創る」というミッションを実現し、企業価値の向上に向けた取り組みを実行しております。

中期経営計画における重点戦略は、以下のとおりです。

①細胞医療事業の増収戦略:国内外の営業活動の強化により、収益アップ

②開発品の拡大戦略:現行の開発品を薬事承認申請へ、新規開発品の展開により企業価値向上へ

③次世代技術の研究開発戦略:次世代技術の研究を促進し、より優れたがん治療の開発につなげる

④子会社の見直し:子会社の見直し、改革へ

当社グループは細胞医療事業における収益回復にむけて、特定細胞加工物の受託製造事業において国内外の医療機関への営業活動を強化しております。また、医薬品事業においては、公立大学法人 和歌山県立医科大学が実施する膵臓がんに対する樹状細胞ワクチン(TLP0-001)の医師主導治験への治験製品の提供に注力するとともに、公立大学法人 福島県立医科大学と医師主導治験に関する契約を締結し、進行再発胸腺がんに対する二次治療としての樹状細胞ワクチン療法の有効性および安全性を評価する第I/II相試験の実施に向けた準備を進めております。

当第2四半期連結累計期間につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により、海外からのがん患者の日本国内における受診の減少及び細胞医療事業において症例数が減少しましたが、新型コロナウイルス迅速抗体検査キットの販売があったことにより、売上高は34,609千円(前年同期比557千円減1.6%減)となりました。

販売費及び一般管理費は、主に、研究開発費139,200千円、支払報酬69,268千円等の計上と前年同期に計上した貸倒引当金繰入額の戻入89,420千円、株式報酬費用450,625千円の計上がなかったことから、381,421千円(前年同期比51.8%減)となりました。その結果、営業損失は405,991千円(前年同期は794,802千円の損失)、経常損失は404,257千円(前年同期は814,021千円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は406,112千円(前年同期は777,898千円の損失)となりました。

報告セグメント別の業績は次のとおりであります。

a.細胞医療事業

 細胞医療事業は、当社独自の樹状細胞ワクチン療法を中心としたがん治療技術・ノウハウの提供を契約医療機関に行うとともに、主にがんに対する免疫細胞治療に係る特定細胞加工物の受託製造をしております。当第2四半期連結累計期間につきましては、契約医療機関における樹状細胞ワクチン療法の症例数は5症例(前年度30症例)、当社設立以降の累計で約12,279症例となりました。

当第2四半期連結累計期間につきましては、特定細胞加工物の受託製造事業における受注と、Vectorite Biomedical Inc.からのロイヤリティの発生があったものの、症例数が前年同期と比べ減少したことにより売上高は34,609千円(前年同期比1.6%減)、営業損失は272,104千円(前年同期は649,327千円の損失)となりました。

b.医療支援事業

 遺伝子検査サービスに関しては、当社では遺伝子検査サービスの実施を開始すべく準備を進めてまいりましたが、治療に結び付けた有効なサービスが開発できず、サービスの開始には至っておりません。

 当第2四半期連結累計期間につきましては、売上高は計上無し(前年同期比±0)、営業損失は115千円(前年同期は147千円の損失)となりました。

c.医薬品事業

 医薬品事業は、膵臓がんに対する再生医療等製品としての樹状細胞ワクチンの承認取得を目指した活動を推進しております。

 当第2四半期連結累計期間につきましては、膵臓がんに対する再生医療等製品としての樹状細胞ワクチンの承認取得を目指した開発費用が130,761千円発生しました。その結果、売上高は計上無し(前年同期比±0)、営業損失は135,363千円(前年同期は144,744千円の損失)となりました。

 

 (2) 財政状態の分析

 (単位:千円)

 

2020年12月

2021年12月

第2四半期

増 減

総資産額

1,292,960

850,879

△442,080

総負債額

175,705

123,631

△52,074

純資産額

1,117,254

727,247

△390,006

 

 

当第2四半期連結会計期間末における総資産額は、前連結会計年度末比442,080千円減少し、850,879千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少390,711千円によるものであります。

総負債額は、前連結会計年度末比52,074千円減少し、123,631千円となりました。これは主に、未払金の減少43,116千円によるものであります。

純資産額は、前連結会計年度末比390,006千円減少し、727,247千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上等による利益剰余金の減少406,112千円によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 

                                      (単位:千円)

 

2020年12月

第2四半期

2021年12月
第2四半期

営業活動によるキャッシュ・フロー

△501,465

△418,792

投資活動によるキャッシュ・フロー

63,073

29,433

財務活動によるキャッシュ・フロー

△10,674

△1,352

現金及び現金同等物の増減額

△449,230

△390,711

現金及び現金同等物の期首残高

825,222

780,563

現金及び現金同等物の四半期残高

375,991

389,851

 

 

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は389,851千円となり、前連結会計年度末と比較して390,711千円の減少となりました。

当第2四半期連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは418,792千円の支出(前年同期は501,465千円の支出)となりました。その主な内訳は、税金等調整前四半期純損失404,523千円の計上であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは29,433千円の収入(前年同期は63,073千円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入29,900千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは1,352千円の支出(前年同期は10,674千円の支出)となりました。その内訳は、リース債務の返済による支出1,352千円であります。

 

 

(4)  経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に関する重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動 

当第2四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は139,200千円であります。主なものは、「細胞医療事業」におけるもの8,438千円及び「医薬品事業」におけるもの130,761千円であります。