売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E05385 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

(経営成績)

医薬品業界は、国内外において研究開発のスピードアップと費用の効率化ならびに規制当局への対応簡素化を期待してCRO(Contract Research Organization:医薬品開発業務受託機関)へのアウトソーシング(外部委託)の動きが引き続き活発化しております。加えて、核酸医薬、次世代抗体医薬、ペプチド医薬、遺伝子治療、細胞治療、再生医療などの新規創薬モダリティ(治療手段)の研究開発が本格化してきています。このようなトレンドを受け、新規創薬モダリティの研究開発支援で高い実績をもつ当社は、“オンリーワンのダントツのCRO”としてクライアントから第一に指名される存在になることを目指しており、顧客ニーズを満たす迅速な対応とサービスの向上ならびに継続的な品質の向上に注力しております。

こうした状況の中、2026年3月期中間連結会計期間(2025年4月1日から2025年9月30日:以下、当中間期)の業績は、主力のCRO事業がけん引し、売上高は14,766百万円と中間期として過去最高となり、2025年3月期中間連結会計期間(以下、前中間期)に比べて2,258百万円(18.1%)の増加となりました。一方、営業利益は49百万円と前中間期比30百万円(38.4%)の減益となりました。

売上高が大幅に増加したにもかかわらず減益になった理由は、以下の三つの要因によります。一つ目は、当中間期まで採用していた会計上の取り扱いに伴う一時的な減益影響によるものです。カンボジア子会社から輸入しているNHP(Non-Human Primates)は、決算事務処理の関係から出荷ロットごとに過去一定期間の当該子会社の利益率を用いて未実現利益を計算していました。しかし、本方式では、輸入する動物数が増えると連結損益計算書に与える影響が大きくなりました。そこで、今期、最重要課題の一つとして財務経理処理のスピード化と正確性向上を実現するためにDX稼働を取り組んでいることもあり、併せてNHP国内繁殖強化の進捗状況も踏まえて、今期下半期からはNHP輸入に伴う未実現利益の計算にあたり、個体ごとに行う方法に変更しました。この計算方法の変更により、今後、カンボジア子会社よりNHPを輸入した時点での未実現利益の変動による連結損益計算書に与える影響はなくなるものと想定しています。二つ目の要因は、非臨床事業において、大手クライアントとのプリファード契約締結を受けて施設のキャパシティーを拡大しております。2024年9月から最新鋭の検査機器を多数装備した新社屋研究棟が本格運用を開始したことにより減価償却費が前中間期比424百万円増加しました。検査機器の償却期間は5年と短く、定率法を採用しているため初年度に減価償却費が大きくなります。三つ目は、米国連結子会社のSatsuma Pharmaceuticals,Inc.(以下、Satsuma社)の経鼻片頭痛治療薬の事業化に向けた経費が前中間期比113百万円増の1,405百万円となったことです。

経常利益については、1,627百万円と前中間期に比べて201百万円(11.0%)の減益となりました。主因は、CRO事業のうち臨床事業を担う新日本科学PPDからの持分法利益が前中間期比499百万円減の1,209百万円となったためです。為替差損益は、179百万円の為替差益となり、前中間期の為替差損(96百万円)と比べて275百万円の増益要因となりました。親会社株主に帰属する中間純利益は1,061百万円と前中間期に比べて269百万円(20.3%)減益となりました。

当社グループ従業員数(連結ベース/正社員のみで時間給・非常勤職員を除く)は、2025年4月に新入社員114名、(うち女性は60名)が加わったこともあり2025年9月30日現在1,531名となりました。女性従業員比率は52.7%(連結ベース/全従業員)となっております。

セグメント別の経営成績及びSDGs/ESGへの取組みは次のとおりです。

 

① CRO事業

CRO事業は、細胞・実験動物等を用いる非臨床試験(または前臨床試験)を受託する非臨床事業と、臨床試験を受託する臨床事業から構成されます。当社の非臨床事業は、業界では国内最大手であり、NHPを用いた数多くの試験実績から世界的規模の第2グループの一角と認識されています。2026年3月期中間期の非臨床事業は、順調に推移し、これまで実施してきた以下の取組みが成果を表してきております。

 

・CROとして世界で唯一構築できている「自社グループ内におけるNHP繁殖・供給体制」が新たな創薬モダリティの研究開発の本格化等により重要性を増しています。加えて、海外ではNHPの入手が困難な状況にあり、当社にはプラスに働き受注に繋がっています。さらに、2023年3月期から国内でのNHP繁殖体制を強化し輸入リスクの軽減と品質向上を目指しており、当中間期も繁殖施設の増築は継続していますが、今年度末には完了する予定です。

 

・生体試料中の医薬品等開発候補品(被験物質)やバイオマーカーの濃度分析をバイオアナリシスと呼びます。当社は新たな創薬モダリティの有効性・安全性評価に必要な最新鋭装置を多数導入し、被験物質測定系やバイオマーカー評価系を早い時期から構築してきたことが、上記「自社グループ内におけるNHP繁殖・供給体制」構築と相乗効果を発揮し、バイオアナリシスの受注増に繋がっております。成長余地の高い領域と認識しており、当中間期も海外からの受注増に対応できる体制強化を推進しました。

 

・これらの取組みを高く評価いただいた複数の製薬企業とプリファード契約(予め選定したCROに優先的に委託する契約)を締結し、受注増に繋がっております。当中間期は新たに国内製薬企業1社とプリファード契約を締結しています。また、2024年11月に安全性研究所に海外顧客専任チーム(Global Study Team:GST)を新たに組成するなど欧米からの受託を目指す営業活動の強化を推進し、当中間期にグローバルメガファーマ1社からプリファードベンダー認定を取得しています。

 

・2022年12月から鹿児島本社で建設を進めてきた新社屋研究棟(地上8階建・2棟)は2024年9月から本格運用を開始しました。ここには、動物試験を補完する形で利用が進んでいくと予測されるMPS(Microphysiological Systems:生体模倣システム)専用実験室を設置し、当中間期は2025年4月に国内CROとして初めてとなる受託サービスを開始、契約に結びついております。2025年7月には沖縄で開催された第52回日本毒性学会学術年会において、MPSをテーマにしたランチョンセミナーを開催し、300名を超える参加者となりました。

 

・アステラス製薬株式会社の研究所の一つであるつくば研究センター内のオープンイノベーション拠点「SakuLab™ Tsukuba」に隣接する動物施設を活用して、当社が非臨床試験に関するサービスを2024年10月1日から提供開始しております。スタートアップ企業やアカデミア、ベンチャー企業が入居している施設内でのサービスは初となります。当社がこれまでに様々な創薬モダリティの非臨床試験実施で培った経験と実績をもとに、スタートアップ企業やアカデミア、そして製薬企業等による創薬エコシステムの実践に寄与することになります。当中間期は多数の施設見学があり、複数の契約に結びついております。

 

・NHP試験の受託能力拡大に向けて、当中間期に安全性研究所において、休眠中の実験棟をNHP試験室に改装する工事を進めています。

 

上記取組みの結果、当中間期における非臨床事業の受注高は15,787百万円と前中間期比476百万円(3.1%)の増加となりました。受注増加の主要因は、戦略的に取組みを強化している欧米顧客からの受注増加であり、欧米顧客からの当中間期受注高は前中間期比62.1%増の5,922百万円と大きく伸長しています。当中間期の海外受注高は前中間期比16.3%増の6,459百万円、総受注高に占める海外受注高比率は40.9%(前中間期:36.3%)となりました。2025年9月末の受注残高は36,486百万円(2025年3月末比2,092百万円増)と過去最高水準となっています。

 

臨床事業は、米国に本拠を置くグローバル臨床CROのPPD,Inc.(以下、PPD社)との合弁会社、株式会社新日本科学PPD(以下、新日本科学PPD)において、主に国際共同治験(Global Study)の受託事業を展開しており、2025年4月に設立10年を迎えました。PPD社は、2021年12月に世界的大手医療機器企業のThermo Fisher Scientific Inc.グループの傘下に加わることにより、受注シナジーを高めることを目指しております。新日本科学PPDは、PPD社が受託した国際共同治験における日本エリアの実施を主力事業としており、グローバル企業でありながら、当社がこれまで長年培ってきた経営・教育ノウハウを取り入れ、安定した定着率の高い職場環境を整えることで、ハイレベルな受注残高を背景に、設立以来高い成長率を実現してきております。

 

新日本科学PPDの当中間期の業績は、売上高が前中間期比7.8%減の9,949百万円、営業利益が同19.6%減の4,272百万円となりました。営業減益は、前中間期よりも為替が円高に推移したことや、前中間期の受注が少なかった影響で新規開始試験からの売上が低調だったこと、主要顧客からの受注形態変更の影響などが要因ですが、売上高営業利益率は42.9%と依然40%を上回る高い水準となっています。当中間期の「持分法による投資利益」は、1,209百万円(前中間期:1,708百万円)となっております。

 

CRO事業の当中間期の売上高は、14,147百万円と前中間期に比べて1,967百万円(16.2%)の増加となり、中間期として過去最高を更新しました。同事業の営業利益は、2,206百万円と前中間期に比べ59百万円(2.6%)の減益となり、売上高営業利益率は15.6%(前中間期:18.6%)になっております。

 

② トランスレーショナル リサーチ事業(TR事業)

トランスレーショナル リサーチ事業(TR:Translational Research、以下、TR事業)とは、自社研究開発のほか、国内外の大学、バイオベンチャー、研究機関などにおいて、基礎研究から生まれる有望なシーズや新技術を発掘し付加価値を高めて事業化または株式上場、あるいはM&Aにつなげる研究開発型の事業です。

1997年以来、TR事業の主軸として探求してきた当社独自開発の経鼻投与基盤技術(SMART:Simple MucoAdhesive Release Technology、以下、SMART)は、粘膜付着性の担体組成をベースとした経鼻粉末製剤技術と経鼻投与デバイス(医療機器)を組み合わせたプラットフォーム技術です。鼻粘膜での薬物滞留を向上させることで薬剤の速やかで高い吸収を可能にしており、加えて注射に比べて投与が簡易であり、製剤の室温保存も可能という強みがあります。

経鼻製剤投与の事業化は、Satsuma社が2025年4月30日(米国時間)にFDAから経鼻片頭痛薬「Atzumi™」(開発コード:STS101)の販売承認を取得しております。Satsuma社は承認取得後、販売パートナー候補企業とのパートナリング契約締結交渉を進めています。STS101の臨床試験結果は、2025年6月に米国頭痛学会(American HeadacheSociety:AHS)においてポスター発表され、雑誌Headache: The Journal of Head and Face Painに掲載されました。

SNBL本体のTR事業本部には、製剤・デバイスなど基盤技術を研究する部署と、パーキンソン病治療薬の臨床治験や経鼻粘膜ワクチンの非臨床POC取得を管理する部署があります。パーキンソン病のオフ症状治療のための点鼻レボドパ経鼻薬(開発コード:TR-012001)及び改良開発品(TRN501)の開発は、当社連結子会社の株式会社SNLD(以下、SNLD社)で進めています。SNLD社では、国内においてパーキンソン病患者(12例)を対象に実施した探索的臨床第2相試験の成績を、2025年4月に第77回米国神経学会(American Academy of Neurology:AAN)年次総会にて発表し、5月の日本神経学会総会では、第1相試験の成績を含めて複数の演題を発表しました。TRN501は、2024年8月に臨床第1相試験における日本人健康成人への投薬を完了し、データ解析と総括報告書の作成を進めております。各国の薬事制度・市場調査を綿密に行い、今後の開発方針を慎重に見極めることになります。更なる利便性向上を企図した製剤基盤技術開発も並行して行っております。経鼻粘膜ワクチン開発は、製剤研究や基盤となる免疫理論の実証研究を通じ、非臨床POCの取得と将来的な臨床応用が展望できるよう開発段階をステップアップさせております。

 

Gemseki事業では、「創薬シーズの最適な活用を支援することで、人類に貢献する」ことをミッションとして、創薬シーズ・技術に関するライセンス仲介事業をグローバルベースで展開しています。2025年6月にボストンで開催された世界最大規模のバイオ展示会「2025 BIO International Convention」、9月にシンガポールで開催された「Asia Bio Partnering Forum 2025」において、創薬ベンチャー、研究機関、製薬企業と面談し、有望な創薬シーズ・技術を有する新規顧客の探索と契約獲得、ならびに既存顧客の創薬シーズ・技術の紹介活動に努めるとともに、ビジネス基盤となる創薬エコシステムに関わる方々とのグローバルなビジネスネットワークを拡大しました。当中間期では長らく支援してきた海外企業と日本の製薬企業との協業が進み、契約締結に至りました。

投資事業を展開している当社の連結子会社の株式会社Gemsekiインベストメントでは、2020年より運用を開始したGemseki投資事業有限責任組合から既存投資先への追加投資を行い、当ファンドからのポートフォリオ投資を完了しました。今後は投資先の管理や事業支援を務めるとともに、2024年に組成したGemseki2号投資事業有限責任組合を通じてベンチャー企業への投資活動を継続します。また、国内外の複数の既存投資先および他のベンチャーキャピタルとの継続的なコミュニケーションの過程において、当社グループとの事業シナジー創出に向けた検討を進めております。医薬品・医療機器を創出し育てていくために必要な支援をワンストップで提供するとともに、当社グループ間でのシナジー創出を目指しております。

 

当社は1999年以来、米国ワシントン州に拠点を構える当社施設を中心に長年培ってきたCRO事業およびTR事業の経験を活かし、日米のアカデミア、投資家、プロフェッショナル企業などと構築した強固なネットワークを最大限に活用するSNBL Global Gateway (SGG)事業を展開しております。SGG事業は、米国市場への進出を目指す日本のバイオテック企業(創薬スタートアップ、大学発ベンチャー等)に加え、日本市場や日本のパートナー企業との連携を目指す米国スタートアップ企業を対象に、日米双方の市場へ進出する際の包括的な支援サービスを提供しています。日米での現地拠点の設立支援、市場分析、戦略立案、薬事/知財戦略策定、資金調達やパートナー企業とのマッチング、事業計画の策定/実行支援を一貫して行っております。当中間期は、米国進出検討の初期段階にある日本のバイオテック企業に対し、米国市場分析サービスを重点的に提供してきました。また、米国シアトル発の「自己採血デバイス」を手掛けるスタートアップ企業・Tasso, Inc.の日本進出については、2025年3月に合弁会社・新日本科学Tassoを設立し、8月に厚生労働省から管理医療機器として認証を取得、年内発売に向けて準備を進めています。さらに、日米のベンチャー企業およびその活動を支える関係者を結びつけ、新たなビジネスチャンスの発掘に努めるとともに世界的なバイオテクノロジー・創薬エコシステムの発展に取り組んでいます。本事業は、グローバル投資事業において豊富な実績を持つSBIグループと共同で推進し、ビジネスインキュベーション施設の運営に加えてファンド運営にも注力しています。2024年11月には、米国シリコンバレーに本社を置くイノベーション・プラットフォーム・プロバイダー世界最大手のPlug and Play社が当社とSBIグループとの共同ファンドに参画し、SGG事業で提供する支援体制が更に強化されました。当中間期においては、国内上場企業、バイオテック、ベンチャーキャピタルに対して、新たに支援を開始するとともに、複数の企業がビジネスインキュベーション施設でオフィスを開設しております。2025年6月、社長の永田が昨年7月に首相官邸で岸田首相(当時)が開催した「創薬エコシステムサミット」での発表に続き、首相官邸で石破前首相出席のもと開催された「創薬力向上のための官民協議会」において、日本発バイオベンチャーがアメリカにおいて事業展開するにはどうしたら良いか、SGGの役割を軸に具体的提案をしております。

 

こうした中、TR事業の当中間期の売上高は、28百万円(前中間期:17百万円)となり、営業損失はSatsuma社の経費1,405百万円が計上(前中間期:1,291百万円)されたこともあり、2,081百万円(前中間期:営業損失1,843百万円)となりました。

 

③ メディポリス事業(社会的利益創出事業)

当社は、鹿児島県指宿市の高台に103万坪(340万㎡)の広大な敷地「メディポリス指宿」を保有しており、この自然資本を活用したメディポリス事業を社会的利益創出事業として展開しています。社会的利益創出事業は、「環境、生命、人材を大切にする会社であり続ける」と掲げた理念を体現するものであり、経済的利益のみならず、社会や環境課題といった視点の社会的利益を一体的に創出しています。具体的には、再生可能エネルギーを活用した発電事業、人々のWellbeing(ウェルビーイング)、つまり全人的な健康の実現をメインコンセプトとしたホテル宿泊施設の運営(ホスピタリティ事業)などを行っております。

 

発電事業は、2015年2月から1,500キロワット級のバイナリー型地熱発電所を運営しています。地熱発電はCO2排出量がほぼゼロであり、日中夜間を通じて天候に左右されず、年間を通して安定的な発電が可能なベースロード電源として期待されています。当社の地熱発電所は年間を通じて約1,000万kWhを発電することが可能であり、発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)を活用することで、安定的な売電収入を計上しています。

また、新規発電プロジェクトとして、ホテルで浴用や床暖房に使用している泉源の余剰蒸気を活用した温泉発電所が2025年4月に稼働開始しました。この発電量は年間400万kWhを予定しており、これは一般家庭の1,000世帯の年間消費電力に相当します。温泉発電も地熱発電同様、季節や天候に左右されることなく年間を通して安定した稼働が可能な再生可能エネルギー由来の電源であり、気候変動の原因となる温室効果ガスの削減に大きく寄与します。当中間期において、温泉発電によって発電した電力もFIT制度を活用することで安定した売電収入を計上しています。地熱発電と温泉発電を併せた想定年間発電量は当社の年間消費電力量の約半分に相当します。

 

ホスピタリティ事業は、お客様のニーズに合わせる形でヒーリングリゾートホテル「別邸 天降る丘」と、医療機関メディポリス国際陽子線治療センターの患者専用宿泊施設「ホテルフリージア」および研修専用の「ベイヒルズ」の3つの施設を運営しております。「別邸 天降る丘」は、一般客のほか、当社を訪れる国内外のパートナーの滞在先としても活用されています。滞在者の満足度は高く、信頼関係の構築につながることで、当社事業の業績にも寄与しています。2025年6月、「別邸 天降る丘」は、世界的に知られるホテル評価機関であるTravel+Leisure Luxury Awards Asia Pacific 2025において、「日本のベストホテルスパ」第8位に選ばれております。なお、メディポリス国際陽子線治療センターは2011年1月に治療を開始して以来、7,500件を超えるがん患者さんの陽子線治療の実績を積み重ねており、大手生命保険会社から社会貢献団体として表彰を受けております。

 

メディポリス事業の当中間期の売上高は、発電事業の寄与により390百万円と前中間期(225百万円)に比べ164百万円(73.0%)の増加となりました。その結果、営業利益は14百万円(前中間期:営業損失221百万円)と黒字化しております。

 

④ 米国不動産事業

当社は、米国子会社SNBL USA, LTD.が保有する約6万坪の敷地内に建設した多目的産業用ビル(17,282㎡)を賃貸する米国不動産事業の営業を本年から開始しています。米国不動産事業の当中間期の売上高は、テナントからの収入により88百万円となりました。営業損失は、減価償却費等が計上されたこともあり、48百万円(前中間期:営業損失10百万円)となりました。

 

 

⑤ SDGs/ESGへの取組み

2015年9月の国連総会で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」は、2030年までの達成を目指す世界中の人々が幸せに暮らせるように定められた世界共通の目標です。これは、当社創業以来の企業理念「環境・生命・人材を大切にする会社であり続ける」と、当社スローガン「わたしも幸せ、あなたも幸せ、みんな幸せ」、そのものであり、当社はSDGs/ESGの取組みについて、業界のリーディングカンパニーであると認識しております。

SDGs/ESGの取組みについては、取締役会の諮問機関として設置した「SDGs委員会」(委員長:独立社外取締役 戸谷圭子氏)およびSDGs委員会の下部組織として設置した「環境委員会」(委員長:サステナビリティ担当理事)において毎月活発な議論を行っており、その成果として作成したESGデータブック及び各種ESGポリシー、TCFD提言に基づく情報開示等は、自社WEBサイト上の専用ページ(https://snbl.com/esg/)に開示しております。

 

当社が創造していきたい未来として、「統合報告書」に2028Vision「ステークホルダーに寄り添い、幸せの連鎖を創造する」というフレーズを掲げています。また、2028年度の財務KPI(目標)として「売上高500億円、経常利益200億円、売上高経常利益率40%、配当性向30~40%」を目指すと掲げました。資本コストは、2025年3月期の業績を基に試算し4.8%としています。β値は直近5年間の週次データを用いて0.94と算出しています。資本収益性の指標は、ROE(自己資本利益率)とROIC(投下資本利益率)を重視しており、毎月の取締役会の報告事項となっております。ともに10%以上を目指しており、2025年3月期の業績を基に計算したROEは13.3%、ROICは10.4%でした。2025年6月には、コーポレートガバナンス報告書を更新しており、2021年6月の改訂後のコーポレートガバナンス・コードの各原則(プライム市場向けの内容含む)すべてを実施しています。2025年9月30日時点の女性取締役比率は33.3%(12名中4人)となっています。

当社は、SDGs/ESGに関する継続的な取組みにより、各評価機関から高い評価を受けております。2025年7月にグローバルインデックスプロバイダーである英国FTSE Russellにより構築されたFTSE Blossom Japan Indexの構成銘柄に初選出され、FTSE Blossom Japan Sector Relative Indexには継続選定されました。

 

当中間期における株主/投資家との対話実績について、機関投資家/アナリストミーティングを153件(前中間期:104件)実施しました。IR広報ブログは128回更新し、タイムリーな情報提供に努めています。2024年6月に引き続き、2025年6月に開催した株主総会においては、株主総会出席の株主様向けとして総会終了後に当社の経鼻投与基盤技術に関する説明会を開催しました。

 

当社は、生物多様性保全への取組みとして、地域貢献(鹿児島県はニホンウナギの供給国内1位)を目的として、レッドリストに登録されているニホンウナギの稚魚、シラスウナギの人工生産研究(水産事業)を進めております。2019年には鹿児島県沖永良部島和泊町に研究施設を設置しシラスウナギの人工生産を行っています。研究室レベルでは高い生残率を実現しており、現在は大量生産に向けたスケールアップを進めています。2024年10月には水産業界大手の株式会社ニッスイと共同研究を開始しました。当中間期は、人工生産のシラスウナギを育てる養鰻施設をメディポリス指宿に設置し、来期からは当社が運営するホテルにおいて特別メニューとして提供する予定です。

 

(資産、負債、純資産の状況)

 当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,437百万円(1.6%)減少し、90,978百万円となりました。流動資産は、「受取手形、売掛金及び契約資産」が599百万円(9.0%)減少したことや、「現金及び預金」が474百万円(3.9%)減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ1,555百万円(4.7%)減少して31,384百万円となりました。固定資産は、設備投資等により「有形固定資産」が548百万円(1.6%)増加したことに対し、「投資有価証券」が221百万円(1.1%)減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ117百万円(0.2%)増加して59,594百万円となりました。

 負債は、前連結会計年度末に比べ420百万円(0.8%)増加し、52,751百万円となりました。流動負債は、「短期借入金」が2,452百万円(20.8%)増加したことに対し、「未払法人税等」が2,067百万円(93.2%)減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ793百万円(2.7%)減少して28,462百万円となりました。固定負債は、「長期借入金」が1,154百万円(5.2%)増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,214百万円(5.3%)増加して24,289百万円となりました。

 純資産は、「親会社株主に帰属する中間純利益」を1,061百万円計上しましたが、「その他有価証券評価差額金」が1,407百万円増加したこと、「支払配当」を1,248百万円行ったこと、「為替換算調整勘定」が3,408百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1,858百万円(4.6%)減少し、38,226百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べて446百万円(3.8%)減少して、11,397百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は1,819百万円と前中間連結会計期間に比べて1,587百万円(684.4%)の増加となりました。

 主な内訳は、税金等調整前中間純利益1,323百万円、減価償却費1,503百万円、持分法による投資利益1,315百万円、固定資産除却損295百万円、売上債権の減少額596百万円、前受金の増加478百万円、利息及び配当金の受取額1,290百万円、法人税等の支払額1,895百万円です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は4,146百万円と前中間連結会計期間に比べて3,375百万円(44.9%)の減少となりました。

 主な内訳は、有形固定資産取得による支出3,234百万円、投資有価証券の取得による支出862百万円、無形固定資産の取得による支出75百万円です。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は2,286百万円と前中間連結会計期間に比べて5,371百万円(70.1%)の減少となりました。

 主な内訳は、長期借入れによる収入6,800百万円、長期借入金の返済による支出4,592百万円、短期借入金の増加額1,400百万円及び配当金の支払額1,248百万円です。

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当中間連結会計期間において会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。

(6)研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,283百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。