E02928 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものです。
医療器材事業の商品分類別売上高は下記のとおりです。ただし、当該商品分類別売上高については、管理会計に基づく集計値を元に分析を行っています。そのため、商品分類別売上高の合計は医療器材事業の売上高と一致していませんが、これによる分析の正確性への影響は軽微であると判断しています。
<第2四半期 医療器材事業 商品分類別売上高> 単位:百万円
医療器材事業の成長の軸は消耗品の売上高です。この強化策として、数年前から関西地方を重点エリアと設定し、営業活動を展開してきました。第1四半期から継続して、循環器消耗品は播磨・姫路エリア、整形外科消耗品は大阪エリアでの活動が成果につながっています。手術関連消耗品では、福島県のオリンパスマーケティング社との協力体制構築が成果をあげつつあります。一方で、世界的な物価高騰に伴い医療機器の仕入価格は上昇を続けていますが、仕入価格上昇分を販売価格に転嫁するための交渉を粘り強く行っています。その結果、医療器材事業の消耗品の売上高は前年同期比6.6%増となりました。その内訳は以下のとおりです。
手術関連消耗品の売上高は、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の落ち着きとともに検査関連製品や感染対策製品の需要が減少し、それぞれ前年同期比7.8%減、同10.9%減となりました。一方、主力の外科関連製品は同11.6%増、外科手術で用いられる麻酔関連製品も同14.7%増、また、福島県におけるオリンパスマーケティング社との取り組みで消化器内視鏡関連製品も同26.0%増となりました。その結果、手術関連消耗品は同5.4%増となりました。
整形外科消耗品の売上高は、大阪エリアにおける前期の新規顧客獲得効果により、脊椎関連製品が前年同期比14.3%増、外傷・スポーツ・関節鏡(※1)関連製品が同4.5%増となりました。人工関節の分野において急速に普及しつつあるロボット手術については、前期に引き続きその導入支援を行っていますが、人工関節関連製品は同2.0%増と、いったん落ち着きを見せています。また、手術器械のレンタルや再生医療関連製品などは順調に拡大し、整形外科消耗品は同5.5%増となりました。
(※1)膝や肩などの関節内にカメラを挿入して行われる低侵襲手術
循環器消耗品の売上高は、前年同期比10.6%増と医療器材事業の業績を牽引しました。前期に新規顧客開拓の進んだカテーテルアブレーション(※2)関連製品は同17.0%増と引き続き高い成長を維持しています。なお、TAVI(※3)やステントグラフト(※4)など心臓血管外科関連製品も同18.6%増と大幅増となりましたが、これらは一時的な症例増加によるものと見ています。
(※2)頻脈の原因となる心筋組織を焼灼もしくは凝固する治療
(※3)心臓の大動脈弁を低侵襲に人工弁へ置換する治療
(※4)大動脈を低侵襲に人工血管へ置換する治療
設備備品の売上高は、前期から継続している設備投資案件の発掘強化により、前年同期比18.9%増となりました。また、新規事業として取り組んでいるクリニック向け自動精算機の販売は、営業体制の強化が奏功し販売台数が増加しています。
以上の結果、医療器材事業の売上高は542億84百万円(前年同期比 7.1%増)となりました。一方、販売費及び一般管理費は、人的資本への投資としての給与ベースアップ、組織体制の強化に向けた人員補強、OLBA-DX推進のためのシステム投資などにより前年を上回ったため、営業利益6億68百万円(前年同期比 9.0%減)となりました。
SPD事業は、前期に発生した一部顧客の失注、ならびに新規受注施設の導入遅延の影響を受けましたが、既存受託施設における管理料の見直しなどにより、売上高は25億90百万円(前年同期比 0.9%増)となりました。
しかし、前期の失注やコロナ収束によるPPE(※5)の需要減から来る利益減少に加え、人件費上昇の影響によって、営業利益は52百万円(前年同期比 46.5%減)となりました。
(※5)Personal Protective Equipment:マスクや手袋などの個人用感染防護具
介護用品事業は、在宅医療・居宅介護の需要が引き続き高く、主力の介護用品レンタル売上高は前年同期比4.7%増と順調に推移しました。また、レンタルに付随する物品販売や住宅改修なども、それぞれ同20.2%増、同15.2%増と業績を牽引しました。その結果、売上高は13億17百万円(前年同期比 5.7%増)、営業利益は1億1百万円(前年同期比 11.1%増)となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の連結売上高は574億66百万円(前年同期比 7.0%増)、連結営業利益は7億46百万円(前年同期比 12.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億86百万円(前年同期比 11.2%減)となりました。
また、2021年に創業100周年を迎えた当社は、「現業強化・生産性向上」、「SDGs推進・ESG経営」、「新規事業探索・育成」、「DXの推進」を重点施策とした中期経営計画を毎年更新することで、次の100年に向けた基盤づくりを進めています。特に「DXの推進」については中期経営計画実現に不可欠な要素として捉えており、「OLBA-DX」と銘打った活動をDX推進室を中心に進めています。
当第2四半期連結会計期間末の総資産は434億46百万円となり、前連結会計年度と比べ25億68百万円の増加となりました。主な要因は、現金及び預金が5億21百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が10億73百万円、電子記録債権が5億53百万円、商品が4億29百万円それぞれ増加したことによるものです。
また、負債は332億91百万円となり、前連結会計年度と比べ、27億41百万円増加しました。主な要因は、支払手形及び買掛金が13億85百万円、短期借入金が17億45百万円それぞれ増加した一方で、未払法人税等が4億37百万円、長期未払金が27百万円それぞれ減少したことによるものです。
純資産は101億55百万円となり、前連結会計年度と比べ1億72百万円減少しました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益により4億86百万円増加した一方で、自己株式の取得等により2億15百万円、配当金により4億36百万円それぞれ減少したことによるものです。
この結果、自己資本比率は、1.9ポイント減少し、23.4%となりました。
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は前連結会計年度末に比べ5億21百万円増加し、28億81百万円(前年同期は26億6百万円)となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の減少は、1億45百万円(前年同期は19億34百万円の減少)となりました。
主な要因は、税金等調整前四半期純利益により7億45百万円、減価償却費により2億59百万円、仕入債務の増加額により14億74百万円それぞれ増加した一方で、売上債権の増加により16億29百万円、棚卸資産の増加により4億29百万円、法人税等の支払額により5億37百万円それぞれ減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、3億47百万円(前年同期は1億42百万円の減少)となりました。
主な要因は、有形固定資産の取得により1億54百万円、無形固定資産の取得により87百万円、投資有価証券の取得により5百万円、関係会社貸付けにより1億円それぞれ減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増加は、10億14百万円(前年同期は15億34百万円の増加)となりました。
主な要因は、短期借入金が18億円増加した一方で、長期借入金の返済により55百万円、リース債務の返済により75百万円、自己株式の取得による支出により2億21百万円、配当金の支払いにより4億35百万円それぞれ減少したことによるものです。
該当事項はありません。