E03003 Japan GAAP
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、堅調な設備投資が下支えし緩やかに回復したものの、物価高が個人消費の回復を鈍らせております。加えて、米国の通商政策や地政学的リスクの高まりが海外経済の下振れ要因となり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。北海道経済におきましては、企業の旺盛な設備投資が回復を牽引した一方、人手不足や実質賃金の伸び悩みが個人消費の停滞を招くなど、景気回復のペースが鈍化する側面も見られました。
このような事業環境の中、当社グループは、事業間連携により地域の実状に沿った社会保障基盤の構築に向けグループをあげて付加価値を創造し、「より健やかな地域社会へ」の実現を目指して取り組みを推進しております。
当社グループでは、事業の持続的な成長の礎として人的資本経営を経営の重要戦略と位置づけ、その根幹として定めた「人権尊重宣言」に基づき、人材の意欲と能力を高める施策を推進しております。その一環として、新たなウェブ内部通報制度の運用を開始したほか、医薬品卸売事業と医療機器卸売事業の定期的な営業同行研修の実施など、事業の垣根を越えた人材育成の取り組み等を行いました。
介護事業の株式会社マルベリーでは、9年目となる北海道からの「介護事業所生産性向上推進事業」の受託を通じて、介護ロボットの普及や現場効率化のための導入支援活動を継続的に実施しております。全道各地での集合研修や、介護ロボットの導入・定着に向けた伴走支援を集中的に実施し、現場の効率化を後押しする取り組みを推進しています。また、これらの活動を通じた知見を活かしつつ、自治体や町内会との連携を深め、地域包括ケアシステムの基盤強化に努めています。
以上の状況のもと、当中間連結会計期間における売上高は1,484億62百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益は9億10百万円(同15.6%減)、経常利益は13億4百万円(同7.1%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は投資有価証券売却益5億67百万円があったことにより11億44百万円(同29.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
(医薬品卸売事業)
医薬品卸売事業におきましては、2025年4月に薬価改定が実施されました。後発医薬品における供給面での混乱は未だに継続している状況です。また、2024年10月から新たに導入された選定療養の影響もあり長期収載品の売上が減少する傾向も依然として続いています。前年同期比較では新型コロナ治療薬の売上減少などマイナスの影響はあったものの、抗がん剤を中心とした新薬創出加算品の販売に積極的に取り組んだ結果、公費助成による帯状疱疹ワクチンの需要増もあり売上全体では増収となりました。利益につきましては、物流コストの削減など経費率の圧縮に全社で取り組みましたが仕入原価の上昇により減益となりました。
その結果、売上高は1,101億59百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益は6億36百万円(同15.1%減)となりました。
(医療機器卸売事業)
医療機器卸売事業におきましては、主要なお得意先における手術や検査などの症例件数は引き続き増加傾向となりました。しかし、国立大学病院をはじめとした基幹病院における経営環境の悪化により備品の販売が大幅に減少した影響で売上は前年同期を下回りました。利益につきましては、商品仕入金額の上昇や販売コストの増加もあり、減益となりました。
その結果、売上高は336億73百万円(前年同期比1.2%減)、営業利益は3億54百万円(同13.0%減)となりました。
(薬局事業)
薬局事業におきましては、売上では、薬価引き下げが2025年4月に行われたものの、高額医薬品の処方増により処方箋単価は6.1%の上昇となりました。処方箋一枚あたり薬剤料単価は6.7%、技術料単価は4.3%増加しています。一方、処方箋枚数は、前年度の店舗閉鎖や医療機関の閉院等が重なり、前年同期比で6.8%減少となりました。利益につきましては、処方箋枚数の減少があったものの、経費圧縮の取り組み等により増益となりました。
その結果、売上高は62億89百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益8百万円(前年同期は営業損失5百万円)となりました。
なお、企業価値の持続的な成長を促すため、下期はブランディング費用などの計上を見込んでいます。
(介護事業)
介護事業におきましては、福祉用具レンタルにおいて、最適な福祉用具の提案からモニタリングまで一貫した顧客重視の提案型営業により利用者が増加し、売上は順調に推移しています。また、サービス付き高齢者向け住宅においては、全体の入居率も効果的に上昇しており、付随する訪問系サービス等も含め、順調に推移しました。
その結果、売上高は22億5百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益は1億80百万円(同26.2%増)となりました。
(ICT事業)
ICT事業におきましては、マイクロソフト社のWindows10のサポート終了に伴い、パソコンの入替案件等の物販需要が堅調に推移しました。これにより、一般企業向けの機器およびライセンス販売が増収に寄与しました。加えて、開発案件の受注も順調に進み、増収、増益に貢献しております。このほか、医療DX推進の一環として、クラウド型電子カルテ製品の販売・サポートを開始しました。
その結果、売上高は10億47百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益は59百万円(同161.1%増)となりました。
(その他事業)
その他事業(子会社の経営指導等)におきましては、売上高は13億33百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益は5億67百万円(同0.1%増)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)財政状態の状況
当中間連結会計期間末の資産、負債及び純資産は、前連結会計年度末との比較において以下のとおりとなりました。
総資産は1,574億56百万円(前連結会計年度末は1,474億51百万円)となり、100億4百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が36億44百万円、受取手形及び売掛金が28億45百万円、商品及び製品が16億74百万円、前払費用が1億57百万円、建物及び構築物が1億2百万円、建設仮勘定が7億64百万円、その他無形固定資産が1億45百万円、投資有価証券が6億73百万円増加した一方、長期売掛金が58百万円減少したことによるものです。
負債は941億9百万円(前連結会計年度末は855億90百万円)となり、85億19百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金ならびに電子記録債務の支払債務が80億71百万円、未払法人税等が3億25百万円、未払消費税等が1億26百万円、賞与引当金が1億13百万円増加した一方、役員賞与引当金が75百万円、繰延税金負債が34百万円減少したことによるものです。
純資産は、633億46百万円(前連結会計年度末は618億61百万円)となり、14億84百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が9億33百万円、その他有価証券評価差額金が5億49百万円増加したことによるものです。
(4)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ36億44百万円増加し、213億83百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は47億50百万円(前年同期比106.7%増)となりました。これは、増加要素として税金等調整前中間純利益18億17百万円(同30.7%増)、減価償却費5億76百万円(同9.6%増)、仕入債務の増加80億71百万円(同191.6%増)、などがありましたが、減少要素として売上債権の増加27億56百万円(同448.5%増)、棚卸資産の増加16億79百万円(同28.2%増)、投資有価証券売却益5億67百万円(前年同期は実績なし)、法人税等の支払額6億5百万円(前年同期比6.4%減)があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は8億56百万円(前年同期比34.4%減)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入7億20百万円(前年同期は実績なし)の資金の獲得があった一方、有形固定資産の取得による支出12億99百万円(同2.8%増)および無形固定資産の取得による支出2億60百万円(同51.7%増)があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2億49百万円(前年同期比64.1%減)となりました。これは主に、配当金の支払2億9百万円(同2.8%減)およびリース債務の返済39百万円(同9.1%減)があったことによるものです。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
当社は、永年にわたって構築してきた営業ノウハウを活用することによって顧客満足度を最大限に高めることを経営の基本施策としており、経営の効率性や収益性を高める観点から、専門性の高い業務知識や営業ノウハウを備えた者が取締役や執行役員に就任して、法令や定款を遵守しつつ当社の財務および事業の方針の決定につき重要な職務を担当することが、会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものと考えており、このことをもって会社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針としております。
② 不適切な支配の防止のための取り組み
現在のところ、不適切な支配についての具体的な脅威が生じているわけではなく、また当社としても、そのような買付者が出現した場合の具体的な取り組み(いわゆる「買収防衛策等」)を予め定めるものではありませんが、株主から付託を受けた経営者の責務として、当社株式の取引や株主の異動状況を常に注視するとともに、有事対応の初動マニュアルを作成するほか、株式の大量取得を企図する者が出現した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置を講じます。具体的には、社外の専門家を交えて当該買収提案の評価や株式取得者との交渉を行い、当該買収提案(または買付行為)が当社の企業価値および株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否および内容等をすみやかに決定し、対抗措置を実行する体制を整えます。
③ 不適切な支配の防止のための取り組みについての取締役会の判断
当社は、株式の大量保有取得を目的とする買付けなどの不適切な支配が行われる場合において、それに応じるか否かは、最終的には株主の判断に委ねられるべきものと考えており、経営支配権の異動を通じた企業活動の活性化の意義や効果についても、何らこれを否定するものではありません。しかしながら、当社の基本理念や企業価値、株主を始めとする各ステークホルダーの利益を守るのは、当社の経営を預かる者として当然の責務であると認識しております。
また、株式の大量保有取得を目的とする買付け(または買収提案)等に対しては、当該買付者の事業内容、将来の事業計画や過去の投資行動等から、当該買付行為(または買収提案)が当社の企業価値および株主共同の利益に与える影響を慎重に検討し、判断する必要があるものと認識しております。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「(1)経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② 資本の財源および資金の流動性
a.キャッシュ・フロー
当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(4)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財務政策
当社グループは、これまでキャッシュ・フロー重視の経営を行ってきており、運転資金および設備資金につきましては、基本的には手元流動性資金により賄うことを基本方針としております。この方針は今後も継続することとしておりますが、子会社個々の資金ポジションや拠点設備の狭窄化・老朽化に伴う設備投資が集中して到来した場合は、一時的に資金が不足することも考えられます。そうした場合には、金融機関からの一時的な借入等も合わせて検討していく予定であります。
c.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。