売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00528 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに回復しましたが、為替相場の変動や物価上昇による個人消費の伸び悩みなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。

このような環境下にあって当社グループは、2022年4月よりスタートした中期経営計画「Progress'24」の基本方針である「高収益事業の拡大と持続可能な成長に向けた基盤事業の強化」のもと、半導体製造関連や機能フィルムといった成長・注力事業の業容拡大と繊維や軟質ウレタンをはじめとする基盤事業の収益力強化などに注力しました。

当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は1,129億円(前年同期比0.8%減)、営業利益は63億円(同2.7%減)、経常利益は74億3千万円(同8.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は46億9千万円(同16.1%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

(繊維事業)

糸は、原料改質技術を活用した高機能製品「NaTech(ネイテック)」などがインナー向けで順調に推移しましたが、ブラジル子会社が市況悪化の影響を受けて低調で、また、タイ子会社のデニム向けやインドネシア子会社のインナー向け及び靴下向けの受注が減少し、減収となりました。

テキスタイルは、ユニフォーム向け素材は、為替の影響等によるコストアップと、価格転嫁による受注の減少もあり低調に推移しましたが、カジュアル向け素材は、店頭販売が好調な製品用の追加受注などもあり、増収となりました。

繊維製品は、顧客の在庫調整などの影響を受けて受注が減少し、減収となりました。

この結果、売上高は384億円(前年同期比11.3%減)、コストアップの影響もあり営業損失は4億4千万円(前年同期は営業利益6億9千万円)となりました。

 

(化成品事業)

軟質ウレタンは、自動車内装材向けでは、中国子会社が低調に推移しましたが、自動車生産の回復などに伴い、国内及びブラジル子会社の受注が順調で増収となりました。

機能樹脂製品は、太陽電池や自動車向けの機能フィルムの受注が回復しましたが、半導体需要の鈍化の影響を受けた半導体製造装置向け高機能樹脂加工品の受注が減少し、減収となりました。

住宅用建材は、断熱材の販売が順調に推移しましたが、防熱工事が減少したことにより、減収となりました。

不織布は、マスクや自動車用フィルター向けの受注が減少し、減収となりました。

この結果、売上高は456億円(前年同期比1.7%増)、営業利益は28億7千万円(同5.3%増)となりました。

 

(環境メカトロニクス事業)

エレクトロニクスは、部品供給不足の緩和により膜厚計などが順調でしたが、基板検査装置は低調に推移し、また、子会社の半導体洗浄装置の受注額が減少し、減収となりました。

エンジニアリングは、排ガス処理設備や半導体業界向け薬液供給装置が順調に推移し、また、子会社でも医薬品製造業界向け設備の大型案件があり、増収となりました。

バイオメディカルは、撹拌脱泡装置の海外向け販売が好調で増収となり、工作機械は、国内及び中国向けの販売が順調に推移し、増収となりました。

この結果、売上高は186億円(前年同期比18.3%増)、営業利益は23億4千万円(同57.6%増)となりました。

 

(食品・サービス事業)

食品は、外食需要の回復に伴う内食需要の低下や小売り価格の値上げによる買い控えの影響を受け、即席めん具材や成型スープなどが低調で、減収となりました。

ホテル関連は、行動制限の撤廃や観光事業支援策の効果などによる客室稼働率アップ等もあり、増収となりました。

この結果、売上高は72億円(前年同期比4.4%増)、営業利益は5億4千万円(同38.2%増)となりました。

 

(不動産事業)

不動産賃貸は、新規の賃貸開始により売上高は28億円(前年同期比1.6%増)となりましたが、修繕費の増加などにより営業利益は17億4千万円(同9.5%減)となりました。

 

②財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、投資有価証券や受取手形、売掛金及び契約資産が増加したことなどにより、1,912億円と前連結会計年度末に比べ171億円増加しました。

負債は、固定負債の「その他」に含まれている繰延税金負債や短期借入金が増加したことなどにより、796億円と前連結会計年度末に比べ85億円増加しました。

純資産は、その他有価証券評価差額金や利益剰余金が増加したことなどにより、1,115億円と前連結会計年度末に比べ86億円増加しました。

以上の結果、自己資本比率は0.5ポイント低下して57.7%となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,413百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7)経営成績に重要な影響を与える要因

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。