売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E21832 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和に伴う人流の増加やインバウンド需要の回帰等により、社会経済活動の正常化が一段と進んだことで、緩やかに回復しています。しかしながら、実質賃金の伸び悩み、エネルギー価格や原材料価格の高騰、米国との金利差拡大による円安相場の常態化等、景気の先行きにつきましては依然として不透明な状況が続いております。

 当社グループの主力マーケットである食品飲料業界においては、行動制限の緩和に伴う人出の回復により消費に持ち直しが見られるものの、原材料価格や物流費の上昇に加えて、消費者の節約志向の高まりを受け、今後の経営環境は引き続き厳しい状況が予想されます。

 当社グループは「お客様に十分ご満足のゆく商品・サービスの提供」を品質方針として、安心かつ安全な商品を提供することを第一に品質管理体制の強化を図り、お客様のニーズに合わせた安定的な供給の継続及びサービスの向上に努めてまいりました。新型コロナウイルスの5類感染症移行後、外食やレジャー施設における客数が回復したことで、製造販売事業のアイスクリームの販売は好調に推移しました。一方、卸売事業の主要カテゴリーである農産物及び加工品、乳及び乳製品の販売数量が減少したことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は24,425,840千円(前年同期比0.5%減)となりました。また、原材料価格や物流費の上昇を受け、一部商品の値上げを行い売上総利益については横ばいとしたものの、人件費や販売に係る諸経費の増加により、営業利益は765,934千円(前年同期比9.0%減)、経常利益は731,530千円(前年同期比7.0%減)となりました。固定資産売却損を特別損失として計上した一方、投資有価証券売却益を特別利益として計上したことで、親会社株主に帰属する四半期純利益は549,984千円(前年同期比7.7%増)となりました。

 

セグメント別の状況は次のとおりであります。

<卸売事業>

 清涼飲料市場においては新型コロナウイルスの5類感染症移行などを背景に人流が増加したものの商品値上げによる買い控えの影響を受け、出荷数量は前年比ほぼ横ばいで推移しました。原材料価格や物流費の上昇を受け、飲料メーカー各社は一部商品を値上げして利益確保に取り組んでいるものの、円安や原材料価格の高騰などにより、今後の市場環境は不透明な状況が続くことが予想されます。

 このような状況下、当社グループは取引先の多様なニーズに対応すべく、国内外から安全で安心な原材料・資材を確保し、安定供給体制の維持に努め、既存取引先へのサービス向上と新規商材の開発・販促に注力してまいりました。主力カテゴリーである糖類・香料などの食品副原料や飲料製品においては前年同期並みの販売数量で推移したものの、農産物及び加工品、乳及び乳製品の販売数量が減少したことにより、卸売事業の売上高は24,281,504千円(前年同期比0.9%減)となりました。

 

<製造販売事業>

 安心・安全な商品の提供を第一に、美味しさと素材の良さにこだわったアイスクリームの開発に注力し、製造技術の向上、品質管理の強化に努め、取引先のニーズに合った商品の提供に努めてまいりました。新型コロナウイルスの5類感染症移行後、外食やレジャー施設における客数が回復し主要顧客先からの受注が回復したことに加えて、新規顧客の開拓が進んだことから、製造販売事業の売上高は721,862千円(前年同期比40.1%増)となりました。

 

(注)セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。

 

(2)財政状態の分析

① 資産の状況

当第3四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,347,402千円増加し、12,326,435千円となりました。主な要因は、現金及び預金、受取手形、売掛金、商品及び製品の増加によるものであります。また、当第3四半期連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ53,956千円減少し、1,412,253千円となりました。主な要因は、投資有価証券の売却によるものであります。

この結果、当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて2,293,445千円増加し、13,738,688千円となりました。

 

② 負債の状況

当第3四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,894,998千円増加し、7,693,220千円になりました。主な要因は、買掛金及び1年内返済予定の長期借入金の増加によるものであります。また、当第3四半期連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ175,771千円増加し、1,657,985千円となりました。主な要因は、長期借入金の増加によるものであります。

この結果、当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ2,070,769千円増加し、9,351,206千円となりました。

 

③ 純資産の状況

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ222,675千円増加し、4,387,482千円となりました。主な要因は、自己株式の取得による減少及び利益剰余金の増加によるものであります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

記載すべき事項はありません。