売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E26290 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)  財政状態及び経営成績の状況

   当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績の状況は以下のとおりであります。

 

  a.財政状態

流動資産は、前連結会計年度末に比べて406百万円増加し、15,586百万円となりました。これは主に、現金及び預金が686百万円増加した一方で、棚卸資産が179百万円減少したことなどによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて236百万円増加し、3,609百万円となりました。これは主に、投資その他の資産のその他が252百万円増加したことなどによります。

 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて642百万円増加し、19,196百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べて250百万円増加し、8,763百万円となりました。これは主に、電子記録債務が301百万円、短期借入金が273百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が163百万円、1年内返済予定の長期借入金が119百万円減少したことなどによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて138百万円減少し、2,606百万円となりました。これは主に、長期借入金が268百万円減少した一方で、固定負債のその他が92百万円増加したことなどによります。

 この結果、負債は、前連結会計年度末に比べて111百万円増加し、11,370百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末に比べて530百万円増加し、7,825百万円となりました。これは、利益剰余金が131百万円(親会社株主に帰属する四半期純利益による増加371百万円、剰余金の配当による減少240百万円)、為替換算調整勘定が201百万円、その他有価証券評価差額金が193百万円それぞれ増加したことによります。

 

 

 b.経営成績

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類への移行に伴う制限緩和などにより経済が正常化するなか、物価上昇や海外需要の生産・輸出への影響、金融資本市場の変動などから先行き不透明な状況となりました。世界経済は、中国経済の長期低迷に加え、ウクライナ情勢の長期化や資源・エネルギー価格の高騰などの物価上昇、インフレ抑制のための金融引締めなどにより景気の減速感が強まるなど不透明な事業環境は長期化していくことが予想されております。

当社はこのような不透明な環境の中で、「真の生産性向上に貢献する高度専門商社への変革」を中長期基本方針に掲げ、新中長期計画の2年目として、引き続き「持続的な成長」と「改革」を実現するための戦略としてEV業界の開拓などの新市場の開拓や、切削工具の専門商社から「ものづくりの専門商社」への変革を掲げ、お客様の生産性向上に資する活動を積極的に推進いたしました。しかしながら、足元の業績は、上半期に引き続き、主要進出国である中国における急速な経済の失速を背景として海外事業が伸び悩んだ他、切削工具事業、光製品事業においても売上高、及び利益が伸び悩みました。

この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は21,525百万円(前年同四半期比0.2%減)、営業利益は523百万円(前年同四半期比27.3%減)、経常利益は599百万円(前年同四半期比32.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は371百万円(前年同四半期比38.0%減)となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

■ 切削工具事業

 売上高は12,377百万円(前年同四半期比0.8%減)、セグメント利益は119百万円(前年同四半期比47.8%減)と減収減益となりました。

主な要因は、当連結会計年度より設立された機械販売部において、切削工具を強みとしながら工作機械等の機械設備を一気通貫で受注する体制構築に係る活動を積極的に推進したものの、切削工具分野の主要販売先である自動車業界における中国向け輸出を主体とする顧客への販売が低迷したことによります。

 

■ 耐摩工具事業

 売上高は2,093百万円(前年同四半期比8.0%増)、セグメント利益は160百万円(前年同四半期比97.0%増)と増収増益となりました。

主な要因は、アルミ缶等の生産需要が堅調な製缶業界への販売が好調に推移したことに加え、EV関連の受注獲得や新規の外注加工先との取組みを積極的に展開したことによります。

 

■ 海外事業

 売上高は5,414百万円(前年同四半期比0.4%増)、セグメント利益は178百万円(前年同四半期比48.9%減)と増収減益となりました。

主な要因は、為替相場の円安に加え、成長市場であるインドなど一部の進出国や、タングステン等の鉱物資源の販売が好調に推移したものの、当社の主要進出国である中国経済の長期下振れの影響を吸収するには至らなかったことによります。

 

 

■ 光製品事業

 売上高は1,063百万円(前年同四半期比13.7%減)、セグメント利益は46百万円(前年同四半期比57.6%減)と減収減益となりました。

主な要因は、展示会の出展など営業活動を推進しましたが、主要顧客の中国向け需要減の影響を受け、主力のマシンビジョン関連ビジネスの売上が低迷したことによります。

 

■ eコマース事業

 売上高は33百万円(前年同四半期比119.6%増)、セグメント損失は55百万円(前年同四半期は67百万円のセグメント損失)となりました。

主な要因は、取り扱い商品の拡充や、効果的なWEB広告の実施、顧客ニーズに合わせたサイト改修、販売店と連携した拡販施策等、業績拡大に向けての基盤づくりを積極的に展開しましたが、現時点では基盤づくりのための投資フェーズでもあることから、低調に推移したことによります。

 

 (2)  優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。