売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E32427 IFRS


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

当第1四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く外食産業は、経済社会活動の正常化や賃上げの動きなどにより個人消費の動向が高まり、緩やかな回復傾向が続いております。一方で、円安の長期化や地政学リスクによる原材料価格やエネルギーコスト高騰の継続、人財採用難による働き手不足や人件費の上昇、お客様のライフスタイルや価値観の変化など、極めて先行き不透明な事業環境が続いております。

このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画「VALUES 2025」に掲げる『“くつろぎ”で、人と地域と社会をつなぐ』をスローガンに、既存モデルの拡充、新しい共創価値の追求、財務価値の維持拡大に取り組んでまいりました。

店舗においては、原材料価格やエネルギーコストの高騰に加え、人件費の上昇の影響を受けて、4月から店頭メニュー価格の値上げを実施するとともに、このような値上げに対して、デザートセットを今までよりもお求めやすい価格にするなど、お客様の店舗体験価値向上を図るべく各種QSC向上施策に努めてまいりました。また、SNSで大人気の「おぱんちゅうさぎ」とのコラボレーション商品やロッテ株式会社様のガーナミルクを使用した「シロノワール ガーナミルク」などの季節限定商品を発売したことにより、多くのお客様にご来店いただきました。これらの取組みにより、当第1四半期連結累計期間におけるFC加盟店向け卸売の既存店売上高前年比は103.7%、全店売上高前年比は109.2%となりました。

コメダ珈琲店について、国内を中心に新規に10店舗を出店した結果、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は1,030店舗となりました。

 

 

区分

エリア

前連結会計
年度末

新規出店

閉店

当第1四半期
連結会計期間末

コメダ珈琲店

東日本

331(14)

3(-)

-(-)

334(12)

中京

304(3)

3(-)

1(-)

306(3)

西日本

330(9)

3(-)

-(-)

333(9)

海外

39(13)

1(1)

2(1)

38(13)

おかげ庵

全国

13(6)

-(-)

-(-)

13(5)

BAKERY ADEMOK

KOMEDA is □

大餡吉日

La Vinotheque

全国

6(6)

-(-)

-(-)

6(6)

合計

1,023(51)

10(1)

3(1)

1,030(48)

(注)1.( )内の数字は直営店舗数であり、内数で記載しております。

   2.コメダ珈琲店の東日本エリアにおいて直営店2店舗、おかげ庵について直営店1店舗をFC化しております。

 

以上の取り組みの結果、売上収益は11,050百万円(前年同期比5.7%増)となりました。一方、4月より店頭メニュー価格の値上げを実施したものの、FC加盟店向けの卸売価格を据え置いたこと等により営業利益は2,111百万円(前年同期比6.4%減)、税引前四半期利益は2,109百万円(前年同期比6.1%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1,437百万円(前年同期比6.0%減)となりました。

 

また、当社グループは、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を「品質とお客様」、「人と働きがい」、「環境」の3つのテーマに分類し、この分類ごとに当社グループが経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく、当第1四半期連結累計期間において実施した主な取り組みは次のとおりです。

品質とお客様に関するテーマ

商品・サービスの

安全・安心の追求

お客様の店舗体験価値向上、店舗設備の安全性強化のため全国の店舗で順次改装を実施

多様な消費者

ニーズへの対応

人気キャラクター「おぱんちゅうさぎ」とのコラボレーション商品3種類を発売

大判チキンの竜田揚げに生姜醤油ソースが香る季節限定バーガー「鶏タツタバーガー」を発売

おかげ庵で季節限定の「明太とろろきしめん」「ジャージャーまぜきしめん」「ざるきしめん」、かき氷の新味「焼きいもみるく」を発売

おかげ庵で「抹茶ティラミス」など、季節限定の甘味を含めた商品を発売

ロッテ株式会社様のチョコレート「ガーナミルク」とのコラボレーション商品「シロノワール ガーナミルク」をはじめ4種類を発売

森永製菓株式会社様と「小枝<コメダ珈琲店シロノワール>」をはじめとした6種類のコラボレーション商品と「コメダ珈琲店ミックスジュースアイスバー」を販売

飲料メーカーや食品メーカーと共同で量販店やコンビニエンスストアにおいて「珈琲所コメダ珈琲店 まろやか珈琲ゼリーオーレ」「コメダ珈琲店 フルーツミックススムージー」「コメダ珈琲店 ミルクセーキ」等のチルドカップ飲料、「コメダ特製こしあん」「珈琲所コメダ珈琲店監修 珈琲スプレッド」等のジャム・スプレッド類を販売

玩具メーカーや出版社と共同でアミューズメント施設向けの景品や「おうちでコメダ珈琲店 真空断熱マグタンブラーBOOK」等を販売

心と体の健康への

貢献

飲み込みに不安のある方でも飲みやすい「とろみコーヒー」をコメダ珈琲店の一部店舗で発売

コミュニティへの
参画と投資

インドネシア2号店「セセタン・バリアイランド店」をオープン

100を超える店舗が季節を感じていただける店内装飾を競うコンテストを3月に実施

北陸エリアにおいて、能登半島地震復興支援としてミニシロノワール半額キャンペーンを実施

店舗のない場所にもコメダのくつろぎをお届けする、コメダキッチンカーが各地へ出動

地域住民の乗り合いバス「チョイソコ」の停留所として店舗の駐車場を活用

人と働きがいに関するテーマ

人材の確保と成長

を支える環境整備

多様な人財の確保のため、現在店舗で活躍するミャンマーの方々に続く、二期生の受入を準備

FC加盟店の人財確保のため、名城大学女子駅伝部と共同で採用ポスターを制作

良好な雇用関係と適正な労働条件

主体性を発揮し、ウェルビーイング・帰属意識・貢献意欲の向上を図るためのエンゲージメント調査を実施

環境に関するテーマ

廃棄物削減と資材

循環の推進

名古屋市内にある東山動植物園へ従来廃棄していたコーヒー豆の麻袋を寄贈

省資源と安全性向上のためコーヒーボトルのラベルを順次廃止

フードロス削減と地域へのつながり強化の取り組みとして、子ども食堂やフードバンクへ食材を寄贈

既存店の改装工事により不要となった木材の一部を、みなと当知店において中庭の敷板として再利用

 

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末における資産、負債及び資本の状況は次のとおりです。

流動資産は、現金及び現金同等物の減少等により前連結会計年度末に比べ2,012百万円減少し、17,401百万円となりました。非流動資産は、営業債権及びその他の債権の減少等により前連結会計年度末に比べ398百万円減少し、82,961百万円となりました。その結果、資産は、前連結会計年度末に比べ2,410百万円減少し、100,362百万円となりました。

また、流動負債は、未払法人所得税の減少等により前連結会計年度末に比べ1,440百万円減少し、12,118百万円となりました。非流動負債は、借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ482百万円減少し、45,622百万円となりました。その結果、負債は、前連結会計年度末と比べ1,922百万円減少し、57,740百万円となりました。

資本は、前連結会計年度末に比べ488百万円減少し、42,622百万円となりました。これは主に、四半期利益を1,437百万円計上した一方で、剰余金の配当1,237百万円を実施したこと、自己株式718百万円を取得したことによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,470百万円減少し、6,453百万円となりました。

 

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による収入は1,068百万円(前年同期比239百万円減)となりました。これは主に税引前四半期利益2,109百万円(前年同期比137百万円減)を計上したこと、その他の金融負債の増加額469百万円(前年同期比399百万円増)、法人所得税等の支払額1,465百万円(前年同期比346百万円減)によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による収入は848百万円(前年同期比4百万円増)となりました。これは主に定期預金の減少額1,200百万円(前年同期比200百万円増)、有形固定資産の取得による支出258百万円(前年同期比149百万円増)によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による支出は3,399百万円(前年同期比61百万円増)となりました。これは主に借入金の返済による支出509百万円(前年同期比17百万円増)及びリース負債の返済による支出965百万円(前年同期比47百万円増)、自己株式の取得による支出715百万円(前年同期比114百万円増)、親会社の所有者への配当金の支払額1,212百万円(前年同期比35百万円増)によるものです。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等

当社グループは、2026年2月期を最終年度とする中期経営計画「VALUES 2025」で掲げる「“くつろぎ”で人と地域と社会をつなぐ」をスローガンとして、お客様を含む全てのステークホルダーの皆さまの多様化する価値観(VALUES)に沿った提供価値の共創を行ってまいります。また、中期経営計画における重点施策の1つとして、2026年2月末までの目標店舗数を1,200店舗とするほか、2021年2月期を起点として基本的1株当たり利益(EPS)の年平均成長率を13%以上、最終年度においては投下資本利益率(ROIC)を11.5%以上、自己資本比率を40%以上、株主還元として総還元性向を中期経営計画期間累計で50%以上とする目標と合わせて事業を行ってまいります。

 

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

該当事項はありません。