売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00591 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による行動制限の解除により社会経済が正常化に向かいました。しかしながら、ウクライナやイスラエル・パレスチナでの地政学リスクの増加、円安の進行や世界的な資源価格の高騰による物価上昇が消費マインド・企業活動に影響を及ぼしており、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

こうした経済環境のもと、当社事業については、国内においてファッション分野に加え、資材分野も含めて販売活動を強化し、着実に売上を拡大いたしました。また、海外においては、欧米向けが低迷したものの、中東・アジア向けのさらなる拡販に努めました。その結果、売上は総じて堅調に推移いたしました。さらに、原燃料価格及び資材価格の高止まりや電力料金の値上げによる企業コスト上昇が利益を圧迫したものの、販売価格面やコストダウン等の改善努力により、厳しい状況下におきましても増収増益を達成いたしました。

また、当第3四半期連結会計期間におきまして、当社は10月に創業80周年を迎え、その節目に、さらなる営業力及びブランド力の強化をめざし、東京・南青山に当社初となる旗艦ショールームをオープンいたしました。この青山ショールームでは、立地を活かしショールーム機能に特化した当社ブランドの戦略拠点として、マーケティング及び商品開発を進めるとともに、当ショールームをファッションのみならず様々な場面での商談の場として活用し、各分野の幅広いニーズにお応えしてまいります。

さらに、11月には当社独自の熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRP)「カボコーマ・ストランドロッド」を用い、当社製造部本棟の耐震補強を新たな工法で行いました。この新工法により工場の操業を止めることなく施工が可能となり、作業効率の向上や施工費用の削減の効果を実際に確認しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は271億46百万円(前期比2.0%増)となり、営業利益は13億94百万円(前期比0.3%増)、経常利益は20億28百万円(前期比40.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億58百万円(前期比45.5%増)となりました。

 

セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。

 

①繊維事業

衣料ファブリック部門に関しては、市場の要求に応える高感性・高機能素材や、環境配慮型商品を国内外の市場に積極的に訴求し、拡大を進めてまいりました。当第3四半期連結累計期間では、欧米カジュアルウェアや欧州でのスポーツウェアが伸び悩む一方で、中東民族衣装が海外向けの売上を牽引しました。加えて、国内向けファッションが増加したことから、当部門全体としては堅調に推移いたしました。

資材ファブリック部門については、販売価格の見直し等により改善が図られ、車輛分野やリビング分野をはじめ、当部門全体として増収となりました。

製品部門におきましては、自社製品ブランドの市場への浸透を図るものの、ユニフォームを中心とした商品事業が減収となりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の当事業の売上高は267億53百万円、セグメント利益(営業利益)は13億16百万円となりました。

 

②その他の事業

物流分野の当第3四半期連結累計期間の売上高は3億92百万円、セグメント利益(営業利益)は68百万円となりました。

 

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、485億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億43百万円増加しました。負債は、114億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億47百万円減少しました。純資産は、371億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億90百万円増加しました。

 

(2)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4億82百万円であります。