テックファームホールディングス株式会社

ブランドなど:コネクトアジア
情報・通信業システムグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05742 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、日経平均株価が34年ぶりに史上最高値を更新し、サービス、インバウンド消費の急回復もあり底堅く推移しましたが、欧米のインフレ長期化や大幅な円安による原材料価格の高騰は懸念材料となっており、先行き不透明な状況が続いております。

 当社グループが属する情報サービス業界におきましては、ChatGPTに代表される生成AI技術やテクノロジーの急速な進化により、様々な業種で戦略の転換や新たな事業創出などIT投資需要の拡大が見込まれております。

 当社グループは「最先端テクノロジーと創造力で、産業の変革をリードします。」をミッションとして掲げ、先端技術を基盤とした高付加価値ソリューションや業界特化型プラットフォームのサービス提案設計から開発、運用保守まで、ワンストップの支援体制を整え、顧客企業におけるDX推進の共創パートナーとして事業成長に取り組んでおります。また、創業以来、独立系のソフトウエア会社として様々な業種で蓄積したICTの知見とノウハウを活用し、デジタル化の活用によって事業の発展がより見込める産業にイノベーションを起こすことでITを通した社会貢献に努め、グループの事業基盤、収益力の強化を目指しております。

 当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は3,686,391千円(前年同四半期比20.1%減)、営業利益は162,980千円(前年同四半期比9.5%増)、経常利益は177,798千円(前年同四半期比10.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は79,260千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失61,021千円)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

 なお、第1四半期連結会計期間より、「農水産物輸出ソリューション」は化粧品、雑貨等の取扱い割合の増加や、海外消費者の反応や需要に関するデータの分析等、ITと最新の流通技術を組み合わせた独自の流通プラットフォームを展開していくことを明瞭にするため、セグメントの名称を「クロスボーダー流通プラットフォーム」に変更しております。この報告セグメントの名称変更がセグメント情報に与える影響はありません。前第3四半期連結累計期間との比較・分析は、変更後の名称により行っております。

 

(ICTソリューション事業)

 ICTソリューション事業においては、売上高は前年同四半期でみられた一部大型開発案件で検収時期が早まったことの反動減や、計画変更を受けた開発体制見直しによる影響が残るものの、プロジェクト進捗のモニタリングや品質チェック等、安定化に向けた取り組みの効果が現れており、採算は改善傾向にあります。大型案件を除く開発案件では大きな不採算案件もなく、注力分野である先端技術でXR(クロスリアリティ)を活用した案件も獲得するなど、受注状況も概ね計画どおりに推移しております。

 また、Web3.0時代の到来により、リアルとデジタルを繋ぐサービスの重要性が高まる中、AIを駆使した最先端技術で3Dを生成し、顧客が展開するメタバースやECサイトなどのバーチャル空間での活用を支援してまいります。

 上記により、当第3四半期連結累計期間のICTソリューション事業の売上高は3,460,237千円(前年同四半期比20.0%減)、セグメント利益は580,297千円(前年同四半期比7.3%減)となりました。

 

(クロスボーダー流通プラットフォーム事業)

 クロスボーダー流通プラットフォーム事業においては、ITと最新の流通技術を組み合わせ、アジアと日本をつなぐ越境流通プラットフォームの展開を目指しております。流通総額拡大へ向けた取り組みとしてスタートした海外販路開拓支援サービス「コネクトアジア」では、地方公共団体や地方銀行と連携し、東南アジアでの事業展開を目指す日本国内の中小生産者・大手食品メーカーの支援を進めております。

 また、顧客商材の体験・ショールームとしての機能を担う拠点として、2023年11月にシンガポール最大の繁華街、オーチャードロードに直営店舗をプレオープンするなど、先行投資を進め、販売のほか、試食・試飲、インフルエンサーによるライブ配信、デジタルサイネージを活用したプロモーションなどのマーケティングも合わせて展開することで話題化、販売促進を狙い、流通商材のデータ化と集約、需要分析機能等、プラットフォームのシステム強化にも繋げてまいります。

 上記により、当第3四半期連結累計期間のクロスボーダー流通プラットフォーム事業の売上高は226,154千円(前年同四半期比20.8%減)、セグメント損失は45,744千円(前年同四半期はセグメント損失27,378千円)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べ24,100千円減少し、3,547,402千円となりました。この主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が207,560千円増加したものの、現金及び預金が157,091千円、有価証券が99,845千円減少したことによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ15,421千円増加し、475,712千円となりました。この主な要因は、投資その他の資産が14,266千円増加したことによるものであります。

繰延資産は、前連結会計年度末に比べ761千円減少し、253千円となりました。

以上の結果、当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ9,440千円減少し、4,023,368千円となりました。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べ45,814千円減少し、1,789,839千円となりました。この主な要因は、未払法人税等が63,201千円増加したものの、損害補償損失引当金が130,100千円減少したことによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,405千円増加し、32,280千円となりました。

以上の結果、当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ44,409千円減少し、1,822,120千円となりました。

 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ34,968千円増加し、2,201,248千円となりました。この主な要因は、配当金の支払があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が43,829千円増加したことによるものであります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

  当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、13,515千円であります。

  なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。