株式会社モブキャストホールディングス

ブランドなど:mobcastモバプロ栗原はるみshare with Kurihara harumi
情報・通信業スマホゲームグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E26596 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当社グループは、経営資源をグループIPビジネス(価値創造・価値拡大)へ集中させる方針の下、企業実態を正確に表した3つの事業セグメント(①デジタルIP領域(旧モバイルゲーム事業)、②ライフスタイルIP領域(旧キッチン雑貨事業)、③IP投資育成領域)にて、企業価値の最大化を目指してまいります。

 

事業デジタルIP領域(旧モバイルゲーム事業)

株式会社モブキャストゲームスは、デジタルIP領域において「IPプロデュース」「IP創出」を成長戦略の中心に据え、国内外でゲームタイトルやアラームアプリ等のコンテンツを配信してまいりました。そして2023年は、ますます進化するテクノロジーに合わせて、これまでのモバイルゲームに加え、メタバースのようなバーチャル空間やWeb3.0に受容されるオリジナルIPを創出していくことを新たに成長戦略の軸とし、本年2月1日付で社名を株式会社X-VERSEに変更いたしました。

 当第3四半期連結累計期間におきましては、既存事業であるライセンスIP事業(旧:IPプロデュース事業)としましては、2023年1月に「炎炎ノ消防隊 炎舞ノ章」を新たに配信し、初回30万ダウンロード数を突破、Appleが運営するダウンロードサービス「App Store」において無料ゲームランキング1位を記録し好調なスタート切ることができました。しかし、リリース後に発生した不具合の影響もあり、売上高は伸び悩み当初の予想を下回る結果となっております。そのことを踏まえ、お客様にゲームを楽しんでいただける様、不具合の解消及びゲーム内コンテンツの改善を図る他、アニメ「ソウルイーター」「東京リベンジャーズ」とのコラボレーション企画を実施、今後も新たなコラボレーション企画を計画する等売上改善に努めております。この他、テレビアニメ「リコリス・リコイル」のキャラクターのアラームアプリを配信し、有料アプリ(Apple及びGoogle)ランキングで1位を記録することができました。また、新たなチャレンジとして展開しているオリジナルIP事業(旧:IP創出事業)につきましては、「Webtoon・電子漫画」としてこれまでに1タイトル、「VTuber」プロジェクトとしてこれまで4人のバーチャルYouTuberを配信し、新たな領域での可能性を模索しております。この他に既存のゲームタイトル、イラスト等が下支えとなり、売上高は486,402千円(前年同四半期は621,071千円)、営業損失は21,133千円(前年同四半期は営業利益7,609千円)となりました。

 

ライフスタイルIP領域(旧キッチン雑貨事業)

ライフスタイルIP領域である株式会社ゆとりの空間は、雑誌やテレビ等のメディアでなじみ深い料理家の栗原はるみ氏が「暮らしを楽しむコツ」や「ライフスタイル」をオリジナルの食器やキッチン雑貨、調味料、エプロン、ウェア等にて提案する生活雑貨ショップ「share with Kurihara harumi」を全国の百貨店で展開、加えてECサイト、アウトレット等で同製品を販売してまいりました。また、同じく料理家である栗原心平氏によるこだわりの商品、厳選した地方の食品を販売するオンラインショップ等の「ごちそうさまブランド」事業にて新規顧客の獲得を推進。加えて、栗原はるみ氏、心平氏による企業様へオリジナルレシピの提供や共同開発等のプロデュース事業や出版物のIPコンテンツ事業に力を入れております。

 当連結会計年度は、「自社ECサイト及び百貨店のアップデート→ワクワク空間の創造」「フレキシブルなものづくり体制の確立」「『食』に関わる新規事業の創出」「マーケティング・ブランディング強化」の4つの成長戦略を新たに掲げ、更なる成長を目指してまいります。

 当第3四半期連結累計期間は、4つの成長戦略の1つである「ワクワク空間の創出」につきましては、「share with Kurihara harumi」を栗原はるみ氏監修の下、同氏の世界観を反映させた店内ディスプレイに改装し、お客様が楽しみながら買い物ができる空間を提供しております。経済活動が回復基調になり既存店売上高がコロナ禍前の水準に戻りつつある中、従前から実施している不採算店舗の撤退による収益力改善の効果が影響し、一店舗あたりの売上高及び坪効率は直近の5事業年度において最高値を達成することができました。現在は店舗での買い物によって得られるポイントとECサイトでの買い物によって得られるポイントの共通化を進める等、実店舗、ECサイトそれぞれにおいて売上伸長を目指しております。また、「『食』に関わる新規事業の創出」として、エスビー食品株式会社、オイシックス・ラ・大地株式会社、雪印メグミルク株式会社から発売された商品に関連するプロデュース事業及び2023年9月に発売されたパーソナルマガジン「『栗原はるみ』vol.5」等の出版物IPコンテンツ事業におけるロイヤリティ収入も好調で、全体の売上高に寄与しております。

これらの要素を主軸に事業を展開しており、売上高は2,091,893千円(前年同四半期は2,064,970千円)となりました。加えて、「フレキシブルなものづくり体制の確立」として従来から進めている購買、在庫管理の徹底により売上原価、販売費及び一般管理費における主要コスト削減の効果が継続しており、営業利益は23,085千円(前年同四半期は営業損失43,392千円)となりました。

 

IP投資育成領域(IP投資育成事業)

 IP投資育成領域につきましては、第1四半期連結累計期間から関連会社のバックオフィス業務の支援及び個別プロジェクトのエージェント業務を行いながら、事業目的であるIPやその保有企業への投資を促進し、投資したIP企業の価値を高めて投資リターンを得ることを目指しております。当第3四半期連結累計期間の売上高は3,526千円(前年同四半期は3,250千円)となり、営業損失は42,161千円(前年同四半期は営業損失390千円)となりました。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループの売上高は2,584,644千円(前年同四半期は2,690,533千円)となりました。また、営業外収益として「消費税差額」5,055千円等、営業外費用として「支払利息」16,476千円等を計上したことにより、経常損失は234,671千円(前年同四半期は経常損失325,033千円)となりました。さらに、特別利益として「事業税還付金」48,811千円を計上した結果、税金等調整前四半期純損失は185,860千円(前年同四半期は税金等調整前四半期純損失347,969千円)、四半期純損失は190,164千円(前年同四半期は四半期純損失355,206千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は194,713千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失336,597千円)となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末より357,552千円減少し、2,813,331千円となりました。これは主に、現金及び預金が119,327千円、受取手形、売掛金及び契約資産が63,026千円、商品及び製品が120,770千円、前払費用が29,011千円減少したこと等によるものであります。

 

(負債)

当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末より168,393千円減少し、2,250,686千円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が12,470千円、未払金が80,929千円、契約負債が14,077千円、前受金が27,373千円、その他のうち未払消費税等が27,233千円減少したこと等によるものであります。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末より189,159千円減少し、562,644千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失194,713千円の計上より、利益剰余金が減少したこと等によるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。