売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E05677 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 2026年3月期中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等は、以下のとおりです。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

 当社グループの事業領域である情報通信分野においては、社会全体におけるDXの進展、AI活用の急速な普及によって大きな変化が起きており、この変化の波を利用し、さらなる成長が期待されます。

 このような経営環境下、音声コミュニケーションを中心とした電話システムのIP技術によるイノベーションをメインとするボイスコミュニケーション事業、旧コミュニケーションDX事業をベースに事業エリアを新たなクラウドサービスへ広げることを目的として改組したクラウドDX事業とも、当中間連結会計期間は堅調に推移いたしました。

 製品、サービス別で見ますと、サブスク型は順調に売上が成長(前年同中間期比8.6%増)、ワンタイム型において特定顧客へのハードウェアを含む一過性の売上が計上された結果、当中間連結会計期間における売上高は1,894,385千円(前年同中間期比18.4%増)となりました。

 損益面においては、人件費の増加や一部の固定費が増加しましたが、売上増による増益、外注費の減少によりこれを吸収することができました。これにより売上総利益は767,640千円(前年同中間期比21.2%増)、営業利益は190,668千円(前年同中間期比78.3%増)、経常利益は188,203千円(前年同中間期比78.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は156,268千円(前年同中間期比85.9%増)と、いずれの利益項目においても前年同中間期を大きく上回る結果となりました。

 受注状況につきましては、ボイスコミュニケーション事業において、前期に引き続き、安定的な収益が見込めるサブスク型ビジネスが堅調に進捗しております。

 

区分

第 24 期

前中間連結会計期間

第 25 期

当中間連結会計期間

増減

増減率(%)

売上高

(千円)

1,600,074

1,894,385

294,310

18.4

売上総利益

(千円)

633,208

767,640

134,431

21.2

営業利益

(千円)

106,949

190,668

83,719

78.3

経常利益

(千円)

105,220

188,203

82,983

78.9

親会社株主に帰属する中間純利益

(千円)

84,083

156,268

72,185

85.9

受注残高

(千円)

1,477,736

1,663,765

186,029

12.6

 

 当中間連結会計期間における事業区分別の売上高の概況は、以下のとおりです。

今年度より、従来のキャリア事業をクラウドDX事業に含める整理移管を行ったため、前年同中間期比の数値につ いても、この事業区分の変更に基づき見直しを行っています。

 

 

区分

第 24 期

前中間連結会計期間

第 25 期

当中間連結会計期間

増減

増減率(%)

ボイスコミュニケーション事業

(千円)

893,937

1,072,736

178,798

20.0

クラウドDX事業

(千円)

706,137

821,649

115,512

16.4

 

 

〔ボイスコミュニケーション事業〕

サブスク型ビジネスであるクラウドサービスU-cubeシリーズが順調に成長しています(前年同中間期比23.1%増)。徐々に生産が終了しつつある従来の専用ハードウェア型PBXをリプレイスするクラウドPBX「U-cube voice」や、様々な通信事業者との接続を可能とする「U-cube friends」が特に成長しています。

当中間連結会計期間における当事業の主な成果や進捗は以下のとおりです。

 

・ハードウェア型PBXのリプレイス需要に応えるクラウドPBX「U-cube voice」:

ハードウェア型電話交換機(PBX)のリプレイスが進む中、クラウドPBXの需要が高まっています。専用機器の設置や配線工事が不要となるため、初期投資を大幅に軽減できる点が特長です。また、保守・修理もソフトウェアやクラウド側で対応可能なため、従来の保守費用や部品交換コストも削減されます(KDDI株式会社にも提供)。

 

・U-cube friendsの技術的な基盤でもある「NX-B5000シリーズ」:

SBC※1(Session Border Controller)であり、通信事業者向けに開発された高い信頼性、品質、安定性が評価され、IP化を進める企業やクラウドPBXサービス事業者など、多様な音声通信ネットワークをつなぐソフトウェア・ゲートウェイとして広く採用されています。国内ベンダーで初めてZoom Phoneや、Microsoft Teamsの接続認定(日本企業で唯一)を受けていることからさらに需要が拡大しており、クラウドサービス事業者が提供するクラウドPBXサービスのプラットフォームとしても利用されています。

 

・NX-B5000のクラウドサービス「U-cube friends」:

「U-cube friends」と番号ポータビリティサービスを組み合わせることにより、顧客は自社で専用の設備を持つことなく、従来の仕組みでは難しかった全国の拠点の電話回線をクラウドに集約。現在お使いの電話番号をそのまま継続し、拠点や店舗ごとの専用交換機(PBX)や物理的な電話回線がなくとも、電話サービスを利用することが可能になります。

 

・通話録音ソリューション「U-cube rec、LA-6000」:

録音された音声データを利活用・分析することで、顧客対応品質の向上やトラブルの抑止に貢献します(NTTドコモビジネス株式会社、官公庁など)。また、単なる通話録音にとどまらず、コールセンターなどのCTI情報や音声データを、AIソリューションなどの外部サービスへ連携させるキャプチャーとしても提供しています(NTTテクノクロス株式会社のコールセンターAIプロダクト「ForeSight Voice Mining(FSVM)」と連携)。

 

以上の結果、当中間連結会計期間における当事業の売上高は、1,072,736千円(前年同中間期比20.0%の増加)となりました。

 

〔クラウドDX事業〕

当社グループのクラウドDX事業は、通信事業者向けのキャリアコアビジネスと、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するビジネスです。単なるシステムのクラウド移行に留まらず、業務プロセス全体を見直し、段階的なDXアプローチであるクラウド・リフトと、クラウド・シフトによって、最適化を行います。

当中間連結会計期間における当事業の主な成果や進捗は以下のとおりです。

 

・政府外郭団体向け DX化支援:

業務プロセス改善(BPM)のコンサルティングから実施までを一貫して行い、同機構の業務効率化を包括的に支援。OEMパートナーであるCamunda社の業務改善システムに、独自開発技術と知見を組み合わせることで、付加価値の高いシステムやツールを継続的に開発・提供しています。

<支援内容>

-業務自動化: 煩雑な請求業務を自動化し、作業量の大幅な削減とミスの防止に貢献。

-電話・コンタクトセンター支援: 電話システムを拡充し、円滑な受電対応と情報共有をU-cube connectによりサポート。

-アプリケーション開発: スマホアプリやWebサイトの機能拡充により、各種申込手続きを自動化し、担当者の工数と問合せ件数の削減を実現。

 

・通信事業者(MVNO)向けソリューション:

業務支援システムやSIM管理システムを独自に開発し、課金システムと合わせて提供しています。数千~数百万デバイスの管理を容易にし、顧客情報の更新やプラン変更などを即座にサービスへ反映できる体制を構築しています。

 

・通信事業者向けMVNO基盤構築:

日本通信株式会社の、国内初となったフルMVNO※2サービスの商用化を支援しています。通信制御の中核となる基盤構築や、万が一の場合に備えて通信障害の特定を迅速化する技術支援を行っています。

 

・通話録音システムの高度化:

当社グループの通話録音システムが、大手通信事業者が提供するSaaS型AIコミュニケーションサービスの一部として採用されました。このサービスは、コンタクトセンターや店舗など、企業が持つ多様な顧客接点をAIで進化させ、CX(顧客体験)の最大化、NPS®改善、EX(従業員体験)の向上を実現するものです。当社グループの通話録音システムを活用して、AI音声分析などのサービスを展開できるだけでなく、関連業務の自動化による大幅な業務効率化も実現できます。

 

以上の結果、当中間連結会計期間における当事業の売上高は、821,649千円(前年同中間期比16.4%の増加)となりました。

 

※1.SBC:様々な電話事業者間でのIP相互接続を可能とするソフトウェア・ゲートウェイです。

※2.フルMVNO:携帯電話会社から通信網の一部を借り受け、サービスを提供している事業者を「MVNO」と呼びますが、「フルMVNO」とは、MVNOの中でも自社でコアネットワークの一部を保有して運用することによりSIMカードを発行できる事業者のことを指します。これにより独自のサービスや料金体系を設定できるメリットがあります。

 

②財政状態の状況

 資産、負債、純資産の状況

(資産)

 当中間連結会計期間末における総資産は、3,796,307千円となり、前連結会計年度と比べ259,810千円の増加となりました。増加の主な要因は、現金及び預金が194,248千円、仕掛品が51,318千円、流動資産「その他」に含まれる前払費用が65,053千円、ソフトウェア資産が18,091千円(新規開発及び取得等により141,433千円増加、減価償却により123,341千円減少)したことによるものであり、減少の主な要因は、前連結会計年度末に計上された売掛債権等の回収により売掛金が31,831千円、原材料及び貯蔵品が32,674千円、繰延税金資産が9,406千円減少したことによるものであります。

 

(負債)

 当中間連結会計期間末における負債の総額は、1,481,394千円となり、前連結会計年度と比べ117,651千円の増加となりました。増加の主な要因は、買掛金が38,825千円、前受金が250,766千円、未払法人税等が21,377千円、流動負債「その他」に含まれる未払金が20,752千円増加したことによるものであり、減少の主な要因は、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が99,192千円、役員賞与引当金が10,134千円、株主優待引当金が22,526千円、流動負債「その他」に含まれる未払消費税等が70,016千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

 当中間連結会計期間末における純資産は2,314,912千円となり、前連結会計年度と比べ142,159千円の増加となりました。増加の主な要因は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により利益剰余金が156,268千円増加したことによるものであります。減少の要因は、配当金の支払により利益剰余金が15,457千円減少したことによるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて194,248千円増加し、2,004,069千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とその主な増減要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により獲得した資金は、458,650千円(前年同中間期は、741,778千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益188,203千円、減価償却費133,761千円、売上債権の減少額31,831千円、仕入債務の増加額38,825千円、前受金の増加額250,766千円等の増加要因に対して、役員賞与引当金の減少額10,134千円、株主優待引当金の減少額22,526千円、棚卸資産の増加額18,066千円、未払消費税等の減少額70,016千円、「その他」に含まれる前払費用の増加額65,124千円等の減少要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により使用した資金は、150,647千円(前年同中間期は、151,315千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出141,433千円、差入保証金の差入による支出5,717千円等の減少要因があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により使用した資金は、113,755千円(前年同中間期は、125,969千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出99,192千円、配当金の支払額15,378千円の減少要因があったことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当中間連結会計期間における研究開発費の総額は、20,569千円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。

 

(6)従業員数

 当中間連結会計期間において、当社グループの従業員の著しい増減はありません。

 

(7)生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、通信技術に関するソリューション・サービス提供を事業とする単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

① 生産実績

 当社グループは、ソフトウェアの開発・販売を主たる事業としており、生産という概念は薄く、かつ受注形態が多岐にわたり生産実績の把握が困難であるため、生産実績の記載を省略しております。

 

② 受注実績、販売実績

 

当中間連結会計期間

(自 2025年4月1日

至 2025年9月30日)

前年同中間期比(%)

受注高(千円)

1,470,109

109.5

受注残高(千円)

1,663,765

112.6

販売実績(千円)

1,894,385

118.4

 

(8)主要な設備

 当中間連結会計期間において、主要な設備の著しい増減はありません。