E31573 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間(2025年7月1日~2025年12月31日)における経営環境は、国内経済が緩やかな回復基調を維持しました。一方で、物価上昇が長期化する中、消費者心理や企業のコスト負担に影響を及ぼし、需要の回復は緩やかな状況となりました。また、米国の通商動向を背景に、自動車関連分野を中心として企業活動に影響がみられる場面もあり、企業においては収益性の確保やコスト構造の見直しが引き続き求められるなど、先行きについては不透明感の残る事業環境が続きました。
当社が属する情報サービス産業においては、堅調なソフトウエア投資が続いており、2025年12月15日に公表された日銀短観(12月調査)による2025年度ソフトウエア投資計画(全産業・全規模合計)は、2024年度と比較し、12.2%増と引き続き拡大傾向を示しました。
当社グループにおいても、DXの実現を加速するAI(Artificial Intelligence:人工知能)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、既存システムのクラウドシステムへの移行、システム開発のスピードアップを実現するローコード開発等の進展により、ビジネス参入機会の増加と事業領域の拡大に繋がりました。
また、企業のデータを暗号化し、復旧のために身代金を要求するランサムウェア被害が相次ぎ、企業活動に深刻な支障をきたす事例が顕在化する中で、サイバーセキュリティ対策の強化に対する要望が高まりました。さらに、物価の高騰に伴う人件費の上昇を背景として、業務効率化に対するニーズも拡大しており、これらの課題に対して有効なソリューションを提供する当社グループにとって、追い風となる事業環境が継続しました。
一方で、生成AIをはじめとする先端技術については、検証と実用化の過渡期にある中、研究・開発を専門とするR&D部門を中心に技術動向を注視し、事業展開に向けた取り組みを進めております。
このような環境のもと、当社グループでは、「5つの事業戦略」を掲げ、積極的な取り組みを継続しております
・リノベーション(既存事業の改革による事業基盤の拡大・安定化)
・イノベーション(自社商品を軸とした新しい価値創造)
・競合から協業へ(協業による事業拡大)
・開発からサービスへ(サービス視点での事業拡大)
・人材調達・人材育成(採って育てる)
なお、当社は2024年8月9日に中期経営計画(2024年度~2026年度)を発表し、当社の企業理念と存在意義の結びつきをPurposeとして、『「進歩」を続けるデジタル社会(変化)をITの力(対応力)で支え、人々の生活を豊かに。』と定め、全社一丸となって成長していくことを掲げました。
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また、引き続き、2030年ビジョンとして「信頼され、選ばれるDITブランド」の構築を掲げると共に「売上高500億円(フィフティbillion)、営業利益50億円(フィフティhundred million)、配当性向50%(フィフティパーセント)以上」を示す新たなスローガン「50(フィフティ)、50(フィフティ)、50(フィフティ)超えへの挑戦!」を掲げ、目標達成に向けて全力で挑戦してまいります。
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この2030年ビジョンの実現ステップとして、2025年6月期から2027年6月期までの期間を、事業構造改革の推進時に新たに認識された課題に対応すると共に、Purpose経営を推進し、事業スタイルを確立させ、事業全般を成長軌道に乗せる「成長軌道の実現」の期間とし、また、2028年6月期から2030年6月期の期間を、Purposeを定着させ、全てのステークホルダーから信頼され、選ばれる「DITブランドの確立」の期間としています。
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■2026年6月期上半期業績概要
当中間連結会計期間は、米国の通商動向等の影響による車載関連の主要顧客におけるIT投資縮減の影響や、前期に計上した高単価な特需案件および年賀状ソフト販売の剥落、並びにAIや戦略商品開発に向けた成長投資の増加等により、大幅な減益(営業利益:前年同期比12.5%減)を想定しておりました。
しかしながら、積極的な需要の取り込みやM&A効果により、売上高は前年同期比8.0%増と着実に伸長するとともに、営業利益の減益幅を前年同期比1.9%減まで大幅に縮小することができました。
以上の結果、当中間連結会計期間における業績は、売上高12,753,150千円(前年同期比8.0%増)、営業利益1,570,244千円(前年同期比1.9%減)、経常利益1,592,881千円(前年同期比0.8%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,068,133千円(前年同期比0.4%減)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
なお、以下の事業別売上高、セグメント利益(営業利益)は、セグメント間の内部取引相殺前の数値であります。
①ソフトウエア開発事業
ビジネスソリューション事業分野(業務システム開発、運用サポート)は、前期から着手していた通信関連をはじめとする案件が順調に拡大し、売上・利益ともに前年を上回りました。
業務システム開発では、前年に計上した高単価な公共系案件の剥落により利益率は低下したものの、通信案件の増加、ERPおよび医薬系案件の回復も寄与し、売上・利益ともに微増ながら増収増益を達成しました。また、プロジェクト開発における生成AI活用については、実績が積み上がり、顧客課題解決に向けた標準ツールとすべく、ノウハウをガイドラインとして取りまとめました。
運用サポートでは、主要顧客におけるシェアが着実に拡大するとともに、データ分析等の付加価値サービスの拡充が進んだことから、前年度の踊り場を脱して再び成長軌道に乗り、売上高の伸びを上回る利益成長を伴う増収増益を達成しました。
エンベデッドソリューション事業分野(組込みシステム開発、組込みシステム検証)は、主力の車載関連需要に一部不透明感があり、第1四半期は厳しいスタートとなりましたが、第2四半期に入り挽回施策が奏功し、売上・利益ともに伸ばすことができました。
組込みシステム開発では、高単価な車載系および半導体系の主要顧客におけるIT投資縮減の影響があったものの、他顧客向け案件の拡大により売上は2桁増を維持しました。また、案件構成の変化により粗利率は前年同期比で低下したものの、第1四半期における減益分は解消され、当第2四半期では増益に転じました。
組込みシステム検証においては、国内では第1四半期まで寄与していた車載IVI案件が想定より早期に終了したことから、必ずしも順調な推移とはなりませんでしたが、米国での車載検証業務が拡大したことから、売上高および粗利ともに二桁の増収増益を達成しました。
また、AIの活用については、テスト工程の自動化で効果が確認されており、今後は新サービスとして展開していく予定です。
プロダクトソリューション事業分野は、自社商品のライセンス販売、電子契約サービス関連の周辺開発やジャングル社の法人向け商材の販売は引き続き増加しました。しかしながら、第2四半期に入り、前年同時期に売上を押し上げていたジャングル社の年賀状ソフト「筆ぐるめ」の販売が終了した影響で、売上はほぼ横ばいにとどまり、利益はマイナス成長となりました。
サイバーセキュリティビジネスについては、WebARGUS(*1)の既存顧客からのライセンス売上が着実に増加し、売上・利益ともに前年を上回りました。また、情報セキュリティで最大の脅威となっているランサムウェア攻撃等から重要データを確実に保護するセキュリティ製品「Sentinel ARGUS(センチネルアルゴス)」の需要が強まり、問合せが増加しております。さらに、先日完成を発表した組込み機器向けセキュリティ対策ソリューション「RezOT(レジオット)」は、実際の組込み機器への搭載に向けたカスタマイズ開発を進めており、産業分野に豊富な知見・実績を持つパートナー企業様と共に市場投入に向け、準備を進めています。
業務効率化ビジネスについては、xoBlos(*2)の展示会などで獲得したリード顧客の取り込みが順調に進展し、売上・利益ともに前年を上回りました。また、2月中には、xoBlosの一部機能を活用してエクセル帳票抽出に特化した新商材を発表し、売上拡大を図る予定です。
電子契約のアウトソーシング型サービス「DD-CONNECT(ディ・ディ・コネクト)」は、住宅建設業界を中心にSI開発を含めて売上が伸長しました。
また、子会社である株式会社ジャングルは、法人向け商材については、市場ニーズに適合し、大幅に売上を伸ばしましたが、年賀状ソフト「筆ぐるめ」の販売が剥落した影響をカバーできず、売上利益ともに大きく下落しました。
・「Data Migration Box」は、法人向けの商材として、オンプレミスからクラウド、クラウドから他のクラウドへの高速データ移行ツールで、ジャングルが独占販売権を所持しております。
・「DiskDeleter」は、USBメモリ型のデータ消去ソフトで、ジャングルが著作権を所持しており、導入実績は10,000社超になります。
・「PDF-XChange Editor」は、PDFファイルを自由に編集できる多機能型PDF統合ソフトで、ジャングルが「プラチナリセラー」として販売しています。
以上の結果、ソフトウエア開発事業の売上高は12,253,607千円(前年同期比7.3%増)、セグメント利益(営業利益)は1,488,306千円(前年同期比5.4%減)となりました。
(*1)Webセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」は、ウェブサイ卜等の改ざんを発生と同時に検知し、瞬時に元の正常な状態に復元できる、新しい方式のセキュリティソリューションです。改ざんの瞬間検知・瞬間復旧により、悪質な未知のサイバー攻撃の被害から企業のウェブサイト等を守ると同時に、改ざんされたサイトを通じたウイルス感染などの被害拡大を防ぎます。
(*2)Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」は、Excelベースの非効率な業務を自動化します。これにより短期間で劇的に業務を効率化することができます。(Excel®は、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。)
②システム販売事業
カシオヒューマンシステムズ株式会社製の中小企業向け業務・経営支援システム「楽一」を主力とするシステム販売ビジネスにおいては、前期下期に事業を承継した北陸地方の営業所の収益が当期上期から反映されたことや、Windows 11対応によるPC需要の取り込みなどが寄与し、売上・利益ともに大幅に伸長しました。
以上の結果、システム販売事業の売上高は514,563千円(前年同期比27.3%増)、セグメント利益(営業利益)は81,321千円(前年同期比196.7%増)となりました。
■当中間連結会計期間末における財政状態の分析は以下のとおりであります。
①流動資産
当中間連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ594,971千円増加し、10,069,030千円となりました。
これは、主に現金及び預金が265,068千円、受取手形、売掛金及び契約資産が205,388千円それぞれ増加したことによるものです。
②固定資産
当中間連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ31,616千円増加し、1,828,680千円となりました。
これは、主に投資有価証券が126,591千円増加し、のれんが81,804千円減少したことによるものです。
③流動負債
当中間連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ109,249千円増加し、2,900,770千円となりました。
これは、主に未払法人税等が51,976千円及び賞与引当金が47,683千円それぞれ増加したことによるものです。
④固定負債
当中間連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ18,685千円減少し、278,690千円となりました。
これは、主に社債が8,500千円及び株式給付引当金7,627千円がそれぞれ減少したことによるものです。
⑤純資産
当中間連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ536,023千円増加し、8,718,250千円となりました。
これは、主に利益剰余金が462,827千円、自己株式が99,826千円それぞれ増加したことによるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ270,298千円増加し、5,608,051千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益の計上(1,592,881千円)、売上債権及び契約資産の増加による支出(199,435千円)、法人税等の支払額による支出(471,173千円)などにより1,027,016千円の収入(前年同期は1,112,724千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出(126,200千円)などにより117,093千円の支出(前年同期は30,804千円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額による支出(621,894千円)などにより653,323千円の支出(前年同期は999,660千円の支出)となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当社は、ソフトウェア開発事業の一環として、新製品・新技術の研究・開発に取り組んでおります。当中間連結会計期間期間については、10,070千円の研究開発費を計上しております。