E32956 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行されたことにより社会経済の正常化が本格化し、緩やかな回復基調が続いたものの、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギー資源・原材料価格の高騰や円安に伴う物価上昇が個人消費や消費行動へ与える影響懸念などにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社を取り巻く市場環境としましては、コロナ禍でEC(電子商取引)の利用者が急増するなど消費者の購買行動が大きく変化しました。行動制限が収束に向かったことに伴い購買行動が多様化しており、顧客一人ひとりのニーズに応えるためのデータ分析やプロモーションがますます重要になっています。こうした状況のなか、当社は、CRM戦略策定から購買データ分析、クリエィティブ、テクノロジー、マーケティングオペレーションまで顧客マーケティングに関わるあらゆる業務をワンストップで支援する伴走型マーケティングパートナーとしてクライアント企業のマーケティング活動を支援しております。
また、2023年3月17日には日本郵便株式会社主催の全日本DM大賞において、当社は2020年、2021年に続き3度目のグランプリを獲得しました。グランプリとなった金賞受賞作を含む計6作品で受賞し、6年連続の金賞受賞、16年連続のDM大賞受賞となりました。当社のDM大賞受賞実績が、既存クライアント企業からの継続したDM案件の受注へと繋がり、またこれまで得意としてきた流通小売業界向けを主としたBtoC型のサービスのみならず、BtoB型の法人サービス業等の新たなクライアント企業群にも認知が進んでいます。さらにコンサルティング・アナリティクス領域でも既存クライアント企業からの戦略策定支援業務や分析業務の受注が伸長したことが売上高の増加に繋がりました。
コスト面につきましては、インボイス制度への対応に向けた基幹システムの改修と社内ネットワークの刷新に伴いITサービス利用料などが増加しております。
以上の結果、当第3四半期累計期間における売上高は1,121,460千円(前年同期比7.9%増)、営業利益は41,653千円(前年同期比19.4%減)、経常利益は41,488千円(前年同期比21.9%減)、四半期純利益は39,886千円(前年同期比10.4%減)となりました。
当社は、単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載をしておりません。
3つの区分に属する領域及び主要サービスは下記のとおりであります。
区分 |
領域 |
主要サービス |
CRM支援分野 |
コンサルティング |
・マーケティングコンサル ・メディアプランニング ・統合データプラットフォーム設計 ・その他コンサル |
アナリティクス |
・分析プロジェクト ・AI活用プロジェクト ・リサーチ ・BIツール導入及び運用 |
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クリエィティブ |
・ダイレクトメール ・デジタル広告 ・WEBメディア ・ダイレクトレスポンス広告 ・コミュニケーションツール |
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テクノロジー |
・統合データ環境構築及び運用 ・スマホアプリ開発 ・マーケティングツール導入及び運用 ・システム開発 ・顧客管理システム導入及び運用 ・WEBサイト構築及び運用 ・運用保守 |
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オペレーション |
・事務局 ・コールセンター ・DMセンター ・メッセージ配信運用 ・データマネジメント |
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サービス運営支援分野 |
POSデータ開示 |
・システム基盤の最適化及び機能開発 |
EC |
・ECの最適化及び付加価値向上 |
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教育支援分野 |
eラーニングサービス |
・DCFM(Data Marketing and Analytics Certified Fundamental Marketer)(注) |
セミナー |
・セミナー開催 |
(注)ANA(全米広告主協会)公認のeラーニングサービス。
区分別の状況は次のとおりであります。
①CRM支援分野
CRM支援分野は、顧客行動データを保有するクライアント企業に対して、顧客マーケティング(顧客行動データの分析に基づき実施するマーケティング活動)に関するトータル支援を行っております。
当第3四半期累計期間においては、アナリティクスの領域で既存クライアント企業からの戦略策定支援業務や分析業務を月額案件として受注いたしました。またクリエイティブの領域でも既存クライアント企業からのDM案件の受注が増加し売上高は好調に推移いたしました。この結果、売上高は882,193千円(前年同期比10.5%増)となりました。
②サービス運営支援分野
サービス運営支援分野は、クライアント企業に対して、システム基盤の最適化及び機能開発支援、ECの最適化及び付加価値向上支援を行っております。
当第3四半期累計期間においては、ECの領域で既存クライアント企業から継続して案件を受注しているものの、POSデータ開示の領域では一部提供範囲の縮小が影響し、売上高は若干低迷いたしました。この結果、売上高は232,689千円(前年同期比0.8%減)となりました。
③教育支援分野
教育支援分野は、DCFMの提供をはじめ、セミナーの開催により、クライアント企業の社内教育やマーケターのスキルアップを支援しております。
当第3四半期累計期間においては、セミナーの領域で新規クライアント企業からのセミナー開催を受注し売上高が増加いたしました。この結果、売上高は6,577千円(前年同期比7.2%増)となりました。
(2)財政状態の分析
① 資産
当第3四半期会計期間末における資産合計は565,628千円となり、前事業年度末に比べ75,989千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が34,643千円、売掛金が30,818千円、仕掛品が772千円減少したこと等によるものであります。
② 負債
当第3四半期会計期間末における負債合計は199,580千円となり、前事業年度末に比べ115,991千円減少いたしました。これは主に買掛金が33,333千円、長期借入金が45,126千円減少したこと等によるものであります。
③ 純資産
当第3四半期会計期間末における純資産合計は366,047千円となり、前事業年度末に比べ40,002千円増加いたしました。これは主に利益剰余金が39,886千円増加したこと等によるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。