売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00769 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、地政学的な要因や為替相場の影響により、輸入資材を中心に物価上昇が続きましたが、政府の経済対策による下支えもあり、企業収益の改善や個人消費にも持ち直しが見られるなど、緩やかな回復基調で推移しました。

一方、世界経済は、欧米各国の金融引き締め影響、不動産不況に伴う中国経済の減速、長期化するロシアのウクライナ侵攻や中東での武力衝突など、先行きは非常に不透明な状況が続いております。

このような経済環境の下、当社グループは積極的な販売活動を展開いたしましたが、当第3四半期連結累計期間の売上高は120,869百万円と、前年同期比3.4%の減少となりました。

損益面につきましては、経営全般にわたる業務の効率化・合理化施策を推進してまいりましたが、経常利益は前年同期比3,959百万円減少の10,871百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比12,436百万円減少の9,300百万円となりました。

 

セグメント別の概況

(ガラス事業)

建築用ガラスにつきましては、建築需要は前年同期を若干下回る状況で推移しましたが、前年度に実施しました製品価格改定の浸透により、売上高は前年同期を上回りました。

自動車用ガラスにつきましては、前年同期は上海のロックダウンや半導体の不足などによる部品供給の問題で各自動車メーカーの生産調整の影響が残っておりましたが、当期は自動車生産台数の回復、及び原燃材料価格の高騰に対応し、製品価格改定を継続して実施してきましたことから、売上高は前年同期を上回りました。

ガラス繊維につきましては、電材分野は需要が減少したものの、自動車分野における生産台数の回復により、売上高は前年同期を上回りました。

以上、ガラス事業の売上高は45,182百万円(前年同期比12.4%増)となり、損益につきましては2,163百万円の営業利益(前年同期比400百万円の増加)となりました。

 

(化成品事業)

素材化学品につきましては、ハイドロフルオロオレフィン製品が、主要国の住宅着工件数の低迷等から発泡剤原料の販売が落ち込んだことに加え、農薬関連製品が前年度末の前倒し出荷の反動により販売が減少し、売上高は前年同期を大幅に下回りました。

医療化学品につきましては、医薬関連製品の出荷が低調に推移し、また在外連結子会社の売上も低調に推移したため、売上高は前年同期を下回りました。

電子材料につきましては、世界的な半導体の需要低迷に底打ちが見られるものの、メモリー大手の減産などの影響により、半導体向け特殊ガス製品、レジスト材料ともに販売が減少したため、売上高は前年同期を下回りました。

エネルギー材料につきましては、中国、欧州におけるEV市場の成長鈍化と競合の激化により、リチウムイオン電池用電解液製品の販売は減少したものの、為替影響も有り、売上高は前年同期を上回りました。

肥料につきましては、流通在庫の荷動きの鈍化や、6月・11月の価格値下げによる買い控えの影響から、売上高は前年同期を大幅に下回りました。

以上、化成品事業の売上高は75,687百万円(前年同期比10.8%減)となり、損益につきましては8,394百万円の営業利益(前年同期比2,338百万円の減少)となりました。

 

(2)財政状態

当第3四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ、減価償却などにより有形固定資産が2,026百万円減少する一方、現金及び預金が8,291百万円、棚卸資産が2,035百万円増加したことなどにより、5,865百万円増加し226,955百万円となりました。

負債は仕入債務が2,919百万円減少したことなどにより、3,033百万円減少し110,194百万円となりました。

純資産は親会社株主に帰属する四半期純利益を9,300百万円計上したことなどにより、8,898百万円増加し116,760百万円となりました。また、自己資本比率は2.5%増加し49.3%になりました。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4,739百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。