株式会社coly

ブランドなど:ドラッグ王子とマトリ姫スタンドマイヒーローズ魔法使いの約束
情報・通信業スマホゲームグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E36322 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期累計期間における我が国経済は、国内における行動制限や入出国制限の緩和がなされ、雇用・所得環境が改善する中、各種政策が奏功し緩やかな回復が続きました。一方で、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクは継続しており、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

当社が主に事業を展開する日本のモバイルオンラインゲーム市場は、2012年より市場が拡大し2022年には1兆2,129億円となり、成長は鈍化傾向にあるものの(注1)、安定した市場規模を維持しております。しかし、海外ディベロッパーのモバイルオンラインゲームをはじめとした高品質な商品の台頭や、開発の長期化や開発費の高騰等、市場環境は厳しさを増しています。一方で、2022年のグッズの推定市場規模は1兆5,300億円となり(注2)、底堅く推移しました。

このような経営環境のもと、当社はモバイルオンラインゲームについては、今一度ユーザー様ファーストの視点に立ち返り、IPとしての信用獲得に注力してまいりました。『スタンドマイヒーローズ』については7周年を迎え、各種周年施策を展開したほか、人気アニメとのコラボレーションを実施しました。『魔法使いの約束』については、ストーリーの第2部の完結を記念したキャンペーンや他社様IPとのコラボレーション企画を実施し、反響をいただきました。また、10月には新作『ブレイクマイケース』のサイトをオープンし、リリース準備を進めました。運営中のゲームは成熟期を迎えており売上に伸び悩みがみられるものの、引き続き、ユーザー様にとって魅力のある運営を実施しながら、舞台やキャストイベント等のリアルイベントやメディア、グッズ等を絡めつつ、ゲームだけでなくIPとしての成長を目指してまいります。また、同時に新たなIPの創出・新たなゲームの開発を進行し、安定成長のための準備をすすめてまいります。

メディアにおいては、『スタンドマイヒーローズ』の周年グッズ販売が好調に推移したほか、声優のキャストイベントを開催し、ゲームとリアルで連動して楽しんでいただく企画を展開しました。『魔法使いの約束』ではアミューズメント施設とコラボレーション企画を実施し、IP全体としての成長を目指しました。また、他社様IPを活用したライセンスビジネスや「推し活」を応援する新規事業を展開し、メディア事業は前年を上回る結果となりました。

さらにAI関連を中心とした新規事業を推進し、AIを活用した新たなエンタメの創出及びゲーム開発等への活用による生産性の向上を目指したほか、toB向けにイラストや音声をAIで制作するサービスを開始しました。

しかしながら、運営中ゲームの売上の伸び悩みが大きく影響し前年同期比で売上が減少しました。また、現在開発中の『ブレイクマイケース』や大手エンターテインメント企業との協業案件の費用が先行していること、新規施策・新規事業への先行投資をすすめたことにより販売及び一般管理費は前年同期比で増加いたしました。

その結果、当第3四半期累計期間の業績につきましては、売上高3,283,650千円(前年同期比11.1%減)、営業損失898,771千円(前年同四半期は営業損失323,287千円)、経常損失897,368千円(前年同四半期は経常損失322,917千円)、四半期純損失899,731千円(前年同四半期は四半期純損失204,085千円)となりました。

 

 

当社の主な提供タイトルごとのモバイルオンラインゲーム売上高は、次の通りであります。

(単位:千円)

回次

第9期

第3四半期

累計期間

第10期

第3四半期

累計期間

第9期

タイトル名

自  2022年2月1日
至  2022年10月31日

自  2023年2月1日
至  2023年10月31日

自  2022年2月1日
至  2023年1月31日

ドラッグ王子とマトリ姫

26,803

31,067

35,930

スタンドマイヒーローズ

859,552

808,294

1,107,614

魔法使いの約束

1,838,890

1,364,242

2,840,013

 

 

なお、当社はコンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。

 

(注1)出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2023」

(注2)出典:株式会社キャラクター・データバンク『Chara Biz Data 2022㉑』「キャラクター商品の小売市場規模の推移」

 

(2) 財政状態の状況

(資産の部)

当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べて720,358千円減少し、6,523,549千円となりました。これは主に現金及び預金827,684千円の減少によるものです。

 

(負債の部)

当第3四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べて180,787千円増加し、826,829千円となりました。これは主に契約負債138,258千円の増加によるものです。

 

(純資産の部)

当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて901,145千円減少し、5,696,719千円となりました。これは主に四半期純損失を899,731千円計上したことによるものです。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計方針及び見積りに用いた仮定の記載に重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は513,712千円であります。

なお、当第3四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。