株式会社coly

ブランドなど:ドラッグ王子とマトリ姫スタンドマイヒーローズ魔法使いの約束
情報・通信業スマホゲームグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E36322 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期累計期間における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策が奏功し緩やかな回復が続きました。一方で、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクは継続していることに加えて、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

当社が主に事業を展開する日本のモバイルオンラインゲーム市場は、2012年より市場が拡大し2023年には1兆1,886億円となり、成長は鈍化傾向にあるものの(注)、安定した市場規模を維持しております。しかし、海外ディベロッパーのモバイルオンラインゲームをはじめとした高品質な商品の台頭や、開発の長期化や開発費の高騰等、市場環境は厳しさを増しています。一方で、2023年のキャラクタービジネスの推定市場規模については前年を上回る見込みであり、底堅く推移しました。このような市場環境を受け、当社ではゲーム・メディア(グッズ販売・イベント開催等のゲーム外展開を指す)双方からIPを盛り上げ、末永くユーザー様に楽しんでいただけるIP運営を目指しました。

このような経営環境のもと、当社はモバイルオンラインゲームについては、今一度ユーザー様ファーストの視点に立ち返り、IPとしての信用獲得に注力してまいりました。『スタンドマイヒーローズ』については各種イベント施策を実施したほか、好評である「LIME」機能をつかった施策の強化に加えてマーケティングの強化を実施しました。『魔法使いの約束』については、定期的なゲーム内イベントの開催、新形式の「ソナチネシリーズ」を実装したほか、過去のストーリーのフルボイス化を実施し反響をいただきました。『ブレイクマイケース』につきましてはマーケティングを強化し5月のリリースに向けた準備を進めました。運営中のゲームは成熟期を迎えており売上に伸び悩みがみられるものの、引き続き、ユーザー様にとって魅力のある運営を実施しながら、舞台やキャストイベント等のリアルイベントやメディア、グッズ等を絡めつつ、ゲームだけでなくIPとしての成長を目指してまいります。また、同時に新たなIPの創出・新たなゲームの開発を進行し、安定成長のための準備をすすめてまいります。

メディア事業においては、2月に「coly 10th Anniversary Fes」を東京ビッグサイトで開催し、当社の各種IPの展示やステージイベント、物販等を展開し、多くのお客様にご来場いただきました。また、各タイトルでグッズの販売が好調に推移したほか、リアルイベントやアミューズメント施設とのコラボレーション、「coly cafe! 池袋PARCO店」でのコラボカフェの開催等ユーザー様とのタッチポイントを創出し、多方面から当社作品に触れる機会を提供し続け、売上高は前年同期を上回りました。

売上高につきましては、前述のとおり、運営中ゲームの売上高は前年同期を下回ったものの、メディア事業は好調に推移し、全体では前年同期比で増加しました。また運営中のゲームのコスト管理と効率化を進めた結果、売上原価は前年同期を下回り、売上総利益は前年同期比で増加しました。販売費及び一般管理費につきましては、現在開発中の『ブレイクマイケース』の開発が大詰めを迎え開発費用が増加したこと、また同タイトルがリリース直前で広告宣伝費を投入したこと、大手エンターテインメント企業様との協業案件の費用が先行したことにより前年同期比で増加いたしました。

その結果、当第1四半期累計期間の業績につきましては、売上高901,100千円(前年同期比4.4%増)、営業損失498,552千円(前年同四半期は営業損失400,026千円)、経常損失504,055千円(前年同四半期は経常損失399,966千円)、四半期純損失524,735千円(前年同四半期は四半期純損失400,749千円)となりました。

 

 

当社の主な提供タイトルごとのモバイルオンラインゲーム売上高は、次の通りであります。

(単位:千円)

回次

第10期

第1四半期

累計期間

第11期

第1四半期

累計期間

第10期

タイトル名

自  2023年2月1日
至  2023年4月30日

自  2024年2月1日
至  2024年4月30日

自  2023年2月1日
至  2024年1月31日

ドラッグ王子とマトリ姫

17,349

3,102

36,534

スタンドマイヒーローズ

210,319

171,507

1,004,701

魔法使いの約束

432,210

416,209

2,220,348

 

 

なお、当社はコンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。

 

(注)出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2024」 

 

(2) 財政状態の状況

(資産の部)

当第1四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べて556,191千円減少し、5,973,335千円となりました。これは主に現金及び預金727,815千円が減少した一方で投資有価証券276,509千円が増加したことによるものです。

 

(負債の部)

当第1四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べて51,235千円減少し、711,171千円となりました。これは主に買掛金119,673千円が減少した一方で賞与引当金55,696千円が増加したことによるものです。

 

(純資産の部)

当第1四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて504,955千円減少し、5,262,163千円となりました。これは主に四半期純損失を524,735千円計上したことによるものであります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は254,853千円であります。

なお、当第1四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。