売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00448 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期累計期間(2023年4月1日から2023年12月31日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染対策の緩和で回復基調にあったものの、世界的な金融引き締めに伴う影響や中国経済の低迷、長期化するウクライナ情勢やイスラエル・パレスチナ情勢の悪化に伴う地政学的リスクの高まり等予断を許さない状況となっております。

わが国経済におきましては、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行し、訪日外国人の増加や堅調な個人消費により緩やかな回復基調にあるものの、大幅な円安及び資源価格の高止まりによる消費者物価の上昇や外需下振れに伴う生産調整が続くものと思われます。

このような状況のもと、当社グループの売上高は、前年同期比3.2%減収の23,213百万円となりました。利益面では、原材料価格等高騰分の価格是正に取組んだこと並びに在外子会社の利益改善を行った結果、営業利益は前年同期比67.3%増加の2,405百万円、経常利益は前年同期比66.3%増加の2,686百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比64.7%増加の1,843百万円となりました。

  

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

[化学品事業]

化学品事業においては、環境関連向け高機能繊維は溶剤回収用途等が堅調に推移し、自動車関連向け樹脂も需要の回復に伴い回復基調で推移しました。一方、電子材料関連向け樹脂はスマートフォンなどのメモリ需要低迷により、工作機械向け樹脂は中国の景気低迷による影響を受けそれぞれ低調に推移しました。その中で原材料価格等高騰分の価格是正を行ってまいりましたが、売上高は前年同期比3.9%減少18,945百万円、利益面は在外子会社の利益改善等もあり、セグメント利益(営業利益)は前年同期比48.0%増加2,217百万円となりました。

[食品事業]

食品事業においては、行動制限の緩和による経済活動の活発化の影響により外食産業を始めとする業務用需要は回復傾向となりました。一方、飲料向けは物価上昇を受け節約志向の強まりにより販売数量が減少、原材料価格高騰分の価格是正を行ってまいりましたが、売上高は前年同期並みの4,082百万円、利益面は費用削減効果もありセグメント利益(営業利益)は69百万円(前年同期169百万円のセグメント損失(営業損失))となりました。

[不動産活用業]

不動産活用業は、ほぼ前年並みで推移した結果、売上高は前年同期比0.7%増加185百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比8.6%増加118百万円となりました。

 

 

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は前連結会計年度末と比べ4,134百万円増加し、58,735百万円となりました。これは、主に保有株式の時価上昇による投資有価証券の増加及び設備投資による有形固定資産の増加によるものであります。

負債合計は前連結会計年度末と比べ1,524百万円増加し、10,018百万円となりました。これは、確定給付企業年金への移行に伴う拠出で退職給付に係る負債の減少があったものの、設備投資に伴う設備関係未払金の増加及び保有株式の時価上昇による繰延税金負債の増加によるものです。

純資産合計は前連結会計年度末と比べ2,609百万円増加し、48,717百万円となりました。これは、主に配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことによる利益剰余金の増加及び保有株式の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加によるものです。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は981百万円であります。