売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E33603 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における自動車業界は、半導体供給不足による影響がほぼ解消され、自動車メーカーの生産が正常化に向かい、回復基調で推移しました。しかしながら、中国における急激なEV化の加速や、原材料・エネルギー価格の高止まり、人件費の上昇や北米を中心とした労働力不足は継続しており、先行きは依然として不透明な状況が続いています。

 なお、化学品の販売価格形成の基準となるナフサ価格は、2023年後半から上昇基調にありますが、前年同期に比べて低い水準で推移しました。

 このような事業環境のもと、当社グループは、生産性の向上や、需要変動に対応したフレキシブルな生産・供給体制の構築を進め、収益確保に努めるとともに、次世代自動車の安全性、快適性、環境性能の向上に繋がる技術、製品、材料開発を推進してまいりました。

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は106,085百万円(前年同期比2.0%減)、営業利益は3,529百万円(前年同期比197.7%増)、経常利益は3,908百万円(前年同期比187.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,706百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失585百万円)となりました。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。

 

①樹脂加工製品事業

 日本および北米では、主要顧客の増産により好調に推移しました。アジアでは、インドネシアで減速感はあるものの、タイを中心に堅調に推移しました。中国では、日系自動車メーカーの販売不振により主要顧客の減産が継続しました。円安による為替の影響があったものの、中国の落込みにより、売上高は前年同期並みとなりました。

 利益面では、中国の減産や、北米でモデルチェンジの谷間による金型売上の減少があったものの、生産の正常化に伴う稼働ロスの縮小、高付加価値車種の増産、コスト改善努力により、前年同期比で増益となりました。

 このような結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は85,793百万円(前年同期比0.0%増)、営業利益は2,596百万円(前年同期は営業利益126百万円)となりました。

 

②ケミカル事業

 モビリティ分野は、国内向けは堅調に推移しましたが、中国では自動車向け原材料の販売が伸び悩みました。スマホ、タブレットなど液晶向け商材も、引き続き低調に推移しました。ファインケミカル、ライフサイエンス分野では、顧客の在庫調整の影響等により、販売数量が減少し、売上高は前年同期を下回りました。

 利益面では、モビリティ分野における一過性の金型利益計上がありましたが、減収の影響により、前年同期並みとなりました。

 このような結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は20,291百万円(前年同期比9.7%減)、営業利益は1,216百万円(前年同期比1.5%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は80,809百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,130百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が3,471百万円、受取手形及び売掛金が2,861百万円増加したこと等によるものであります。

 また、固定資産は61,918百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,800百万円増加しました。これは主に、投資有価証券が2,291百万円、建物及び構築物が1,098百万円増加したこと等によるものであります。

 これらの結果、総資産は142,728百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,930百万円増加しました。

 

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は56,948百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,446百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金が2,336百万円増加したこと等によるものであります。

 また、固定負債は11,238百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,626百万円増加しました。これは主に、長期借入金が1,715百万円、社債が1,029百万円増加したこと等によるものであります。

 これらの結果、負債合計は68,187百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,073百万円増加しました。

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は74,540百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,857百万円増加しました。これは主に、為替換算調整勘定が2,113百万円増加し、自己株式が1,570百万円減少したこと等によるものであります。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,509百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。