売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05199 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、景況感を示す業況判断指数(DI)が、製造業では2四半期連続で改善を示すとともに、非製造業では6四半期連続で改善を示すなど、新型コロナウイルス感染症による行動制限が大幅に緩和され、回復の傾向が見られました。しかしながら、わが国を取り巻く環境は、ウクライナ情勢の長期化、資源価格高騰や欧米各国の利上げの影響もあることから、世界経済の先行きについては、依然として不透明な状況が続くと予想されております。

このような状況下、当社グループでは、2023年1月1日より、事業シナジーの創出、ガバナンスの強化および経営効率の向上を加速する為、グループ各社の役員・執行役員体制を見直し、中期経営方針にある、「エクスペリエンス(体験価値)」と「エンターテインメント(エンタメ)」を掛け合わせた「エクス・テインメント」(注1)ビジネスを加速してまいりました。「エクス・テインメント」ビジネスとは、広告および販促のマーケティング市場、物販市場、エンタメコンテンツ市場などの既に顕在化している各種市場にまたがる領域に、PMDサービス(注2)、限定流通サービス(注3)およびテーマカフェサービス(注4)でアプローチすることで創出した新たな市場において、エンタメ顧客体験価値をお客様にお届けするビジネスです。

グループ中期戦略としては、「さらなる機能連携・機能強化によるエクス・テインメント市場の拡大」を掲げ、プラットフォーム(注5)やデジタル等の優先順位の高い領域のグループシナジーの創出についてプロジェクト化して推進することで、機能連携・機能強化を加速させるとともに、PMDサービス、限定流通サービスおよびテーマカフェサービス等の主力サービスの強化、催事物販サービスやフィギュア・ぬいぐるみをはじめとした自社ブランド等の新商品・新サービス開発の強化により、エクス・テインメント市場の拡大を推し進めております。当第3四半期におきましては、IPコンテンツを活用したビジネスの拡大を目的として、株式会社クラウドナインミュージックとの業務提携契約を締結しました。一方で、マーケティング市場については、特にストック型プロモーションサービスであるBPOを強化することにより、安定的な拡大を推し進めております。また更なるグループの拡大を狙って、海外への横展開やM&Aなど業界再編に向けた投資等の機会を確実に捉え、レバレッジの効いた成長を実現してまいります。

当第3四半期連結累計期間における当社グループの経営成績は、まず売上収益において、飲料メーカー顧客向けプレミアムおよび日用品メーカー顧客向けⅤMDの落ち込みがあったものの、カフェ物販(飲食売上を含む)およびメーカー顧客向けBPOが好調に推移したことにより、全体としては前年同期比で増収となりました。営業利益および親会社の所有者に帰属する四半期利益に関しては、おもに販売費及び一般管理費において、人材強化の為の人件費用等の増加、テーマカフェサービスの店舗拡大等に伴う減価償却費の増加があったことにより、前年同期比で減益となりましたが、前年より、収益性の改善を重視した構造改革や事業ポートフォリオの適正化を進めており、当第3四半期においては、その効果が現れてきております。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間における売上収益は24,765百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益は545百万円(前年同期比12.7%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は270百万円(前年同期比21.6%減)となりました。

(注1)「エクスペリエンス」と「エンターテインメント」を掛け合わせた造語で、エンタメ顧客体験価値のこと

(注2)プロモーション&マーチャンダイジングサービスの略語で、販促と物販を掛け合わせたサービスのこと

(注3)自社オリジナル商品を中心に流通を限定して販売する物販サービスのこと

(注4)IPコンテンツを活用したカフェ空間、オリジナルメニューや限定グッズなどを通じて体験価値を提供するサービスのこと

(注5)流通等のクライアントが展開している国内外に広がる店舗(売り場)網のことで、消費者接点網のこと

 

当社グループは、マーケティングサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績を省略しております。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べて332百万円減少し、20,989百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が増加したものの、営業債権及びその他の債権およびその他の金融資産が減少したことによるものです。

(負債)

当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比べて449百万円減少し、9,168百万円となりました。これは主に、リース負債および借入金が減少したことによるものです。

(資本)

当第3四半期連結会計期間末の資本は、前連結会計年度末と比べて116百万円増加し、11,821百万円となりました。これは主に、利益剰余金が増加したことによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ957百万円増加6,647百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,419百万円(前年同期は1,004百万円の収入)となりました。これは主として棚卸資産の増加331百万円および未払消費税等の減少223百万円による資金の支出があったものの、減価償却費及び償却費893百万円、営業債権及びその他の債権の減少855百万円、および税引前四半期利益542百万円による資金の収入があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は570百万円(前年同期は70百万円の支出)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出181百万円およびその他の金融資産の取得による支出106百万円による資金の支出があったものの、定期預金の払戻による収入561百万円およびその他の金融資産の売却及び償還による収入371百万円の資金の収入があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は1,050百万円(前年同期は1,570百万円の支出)となりました。これは主としてリース負債の返済による支出631百万円、長期借入金の返済による支出256百万円および配当金の支払額111百万円の資金の支出があったことによるものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社および連結子会社)の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。