E34090 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループは不動産・施設の運用管理を支援するクラウドサービス「@プロパティ」を不動産に関わる様々な業種や業態の企業に提供しており、不動産投資運用会社(REIT、ファンド)、多数の不動産を所有する一般事業会社等、厚い顧客基盤を背景に当社クラウドサービスは着実にその事業規模を拡大させております。
当連結会計年度は、2023年3月期~2027年3月期中期経営計画の2年目にあたり、次年度以降の利益成長飛躍に向けた重要な1年と位置付け、ガバナンス強化、R&D機能の拡充及び次世代プロジェクト等を推進しております。
<2023年3月期~2027年3月期中期経営計画 ハイライト>
・PDBグループの形成を通じた提供機能の更なる拡充に加え、新たな領域に進出し不動産WHOLE LIFE(※1)をフルカバー
・2027年3月期 売上高75億円、営業利益17億円を目指す
・顧客の業務を根幹から支える「不動産DXプラットフォーム」へ
当第3四半期連結累計期間においては、引き続き中核事業である「@プロパティ」の拡販に加え、連結子会社2社との相乗効果の早期実現、「不動産DXプラットフォーム」を実現するため「@プロパティ」の多機能化・新サービス開発及び中期経営計画達成のための組織・基盤作り等に注力いたしました。
連結子会社であるプロパティデータテクノスが展開する不動産文書管理サービスにおいては、同社の不動産文書管理ソリューションと当社の営業力により、新たに不動産文書管理BPO(※2)事業を開始いたしました。
データサイエンス及びAI技術を利用したコンサルティングとクラウドサービスを提供している連結子会社プロパティデータサイエンスとは同社のノウハウを生かした新サービス開発において連携し、出店検討から出店後の分析・管理をワンストップで提供する店舗開発支援クラウド「@コマース」を開発しました。「@コマース」の開発は、当社が行い第4四半期中にローンチすることとなりました。
また、不動産DXプラットフォームを実現のための新サービスの開発を強化するため、モバイル領域のアプリ開発において豊富な経験と技術力を有しているリーボ株式会社及び映像解析AIから生成AIまで幅広いAI技術を有している株式会社フューチャースタンダードとの業務提携いたしました。
この結果、当第3四半期の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
※1 不動産WHOLE LIFE:不動産資産の一生涯をあらわす。Whole Life Costという、LCC(Life Cycle Cost)に替わる新しい考え方で、企業等が保有する不動産資産の一生涯にかかる支出と収入の管理・評価を行い、資産の価値向上取組も併せて評価する国際的概念を参考にしたもの。
※2 BPO:Business Process Outsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の略で、業務プロセスの一部を専門性の高い企業に業務委託すること言います。
①財政状態
(資産の部)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は2,381,217千円(前連結会計年度末比 352,648千円減)となりました。これは主に未収還付法人税等が79,306千円増加する一方、売掛金が445,514千円減少したことによるものです。
当第3四半期連結会計期間末における固定資産は1,346,548千円(前連結会計年度末比 111,008千円増)となりました。これは主に保険積立金が112,203千円減少する一方、ソフトウェアが220,346千円増加したことによるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における資産合計は3,727,766千円(前連結会計年度末比 241,639千円減)となりました。
(負債の部)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は403,635千円(前連結会計年度末比 216,235千円減)となりました。これは主に前受金が71,250千円増加する一方、未払法人税等が188,499千円、買掛金が52,224千円、未払消費税等が43,102千円減少したことによるものです。
当第3四半期連結会計期間末における固定負債は219,413千円(前連結会計年度末比 70,492千円減)となりました。これは主に退職給付に係る負債が67,624千円減少したことによるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における負債合計は623,048千円(前連結会計年度末比 286,727千円減)となりました。
(純資産の部)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は3,104,717千円(前連結会計年度末比 45,087千円増)となりました。これは主に利益剰余金が20,194千円、資本剰余金が14,034千円増加し、自己株式が16,863千円減少したことによるものです。利益剰余金の増加は配当の実施に伴い116,010千円減少する一方、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により136,161千円増加したことによるもの、資本剰余金の増加は子会社株式の追加取得により7,077千円減少する一方、自己株式の処分差益により21,111千円増加したことによるもの、自己株式の減少は譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分によるものです。
②経営成績
当第3四半期連結累計期間の売上高は1,776,458千円(前年同期比35,061千円減、1.9%減)、営業利益は201,357千円(前年同期比177,391千円減、46.8%減)、経常利益は201,985千円(前年同期比176,783千円減、46.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は136,161千円(前年同期比177,943千円減、56.7%減)となりました。
なお、当社グループは「@プロパティ」を国内中心に事業展開する事業セグメントを主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。区分別の売上高は以下のとおりです。
売 上 高 区 分 |
2023年3月期第3四半期 |
2024年3月期第3四半期 |
前年同期比 |
||
金額(千円) |
金額(千円) |
増減額(千円) |
増減率(%) |
||
プロパティデータバンク |
1,701,401 |
1,600,865 |
△100,535 |
△5.9 |
|
|
クラウドサービス |
1,118,035 |
1,225,214 |
107,178 |
9.6 |
|
ソリューションサービス |
583,365 |
375,650 |
△207,714 |
△35.6 |
プロパティデータテクノス |
103,163 |
162,043 |
58,879 |
57.1 |
|
プロパティデータサイエンス |
9,387 |
15,010 |
5,622 |
59.9 |
|
連結調整額 |
△2,432 |
△1,460 |
972 |
△40.0 |
|
合 計 |
1,811,519 |
1,776,458 |
△35,061 |
△1.9 |
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、21,822千円であります。