売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00948 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

当第3四半期連結累計期間の売上高は、579億19百万円(前年同四半期比12.0%増)となりました。利益につきましては、営業利益94億90百万円(前年同四半期比11.0%増)、経常利益94億44百万円(前年同四半期比35.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は84億23百万円(前年同四半期比40.8%増)となりました。営業利益と経常利益の前年同四半期比伸び率に大きな差が生じておりますが、これは前期に多額の為替差損を計上したものの、今期は前期よりも期中の為替変動が緩やかであり、為替差損が比較的少額であったためです。

なお、当第3四半期連結累計期間の海外売上高比率は50.3%(前連結会計年度47.4%)となっております。

 

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

①医療用医薬品事業

主力製品である潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」につきましては、国内市場においては2023年4月に実施された薬価改定の影響などを受け苦戦いたしましたが、海外市場において1600mg製剤の伸長を背景にイギリス、チェコ、ドイツなどで好調に推移した結果、全体として売上は堅調に推移いたしました。クロストリジウム・ディフィシル感染症治療剤「ディフィクリア」につきましては、海外市場において引き続き営業リソースを積極的に投入した結果、フランス、イギリス、スペインなどの国で売上を大きく拡大いたしました。また、日本国内においても2023年4月にアステラス製薬株式会社から製造販売承認を承継し、製品普及に努めております (国内販売名:「ダフクリア」)。一方、炎症性腸疾患(IBD)治療剤「エントコート」(国内販売名:「ゼンタコート」)につきましては、海外の一部の国で後発医薬品が上市された影響を受け苦戦いたしました。なお、「フェインジェクト」につきましては、産婦人科・消化器科領域を中心に市場構築に努めております。

これらの結果、当事業の売上高は、375億48百万円(前年同四半期比15.8%増)、営業利益は89億52百万円(前年同四半期比11.4%増)となりました。

 

②コンシューマーヘルスケア事業

主力製品である「ヘパリーゼ群」につきましては、新型コロナウイルス感染症対策の行動規制緩和やそれに伴う人流の回復等により、医薬品ヘパリーゼ群・コンビニエンスストア向けヘパリーゼW群ともに売上が拡大いたしました。「コンドロイチン群」につきましても、積極的な広告宣伝投資などの効果もあり、売上は好調に推移いたしました。また、2023年4月に第2類医薬品に移行した月経前症候群(PMS)治療薬「プレフェミン」をはじめとする西洋ハーブ群や、歯周病・口臭対策用薬用歯みがきマスデント群につきましても売上は伸長いたしました。

また、当第3四半期連結累計期間に皮膚疾患治療薬「プレバリンαクイック軟膏」「プレバリンαクイッククリーム」の販売を開始いたしました。引き続き市場ニーズに沿う製品の拡充に努めてまいります。

これらの結果、当事業の売上高は、202億55百万円(前年同四半期比5.6%増)、営業利益は41億84百万円(前年同四半期比4.4%増)となりました。

 

③その他

保険代理業・不動産賃貸収入などにより、当事業の売上高は1億15百万円(前年同四半期比2.3%増)、営業利益は1億88百万円(前年同四半期比5.2%増)となりました。

 

(財政状態の状況)

当第3四半期連結会計期間末の総資産は1,530億67百万円となり、前連結会計年度末対比180億33百万円の増加となりました。その内訳は流動資産が605億85百万円で、前連結会計年度末対比123億81百万円の増加、固定資産が924億82百万円で、前連結会計年度末対比56億51百万円の増加となっております。流動資産の増減の主なものは、現金及び預金の増加33億15百万円、受取手形及び売掛金の増加68億71百万円、商品及び製品等の棚卸資産の増加16億82百万円であります。また、固定資産の増減は、有形固定資産の増加13億51百万円、無形固定資産の増加20億37百万円、投資その他の資産の増加22億62百万円であります。

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は743億30百万円となり、前連結会計年度末対比49億76百万円の増加となりました。その内訳は流動負債が557億98百万円で、前連結会計年度末対比86億40百万円の増加、固定負債が185億31百万円で、前連結会計年度末対比36億64百万円の減少となっております。流動負債の増減の主なものは、買掛金の増加13億89百万円、短期借入金の増加44億1百万円、未払法人税等の増加17億64百万円、未払金の増加等流動負債のその他の増加18億18百万円であります。固定負債の増減の主なものは、長期借入金の減少31億69百万円、契約解除損失引当金の減少8億97百万円であります。

当第3四半期連結会計期間末の純資産は787億37百万円となり、前連結会計年度末対比130億57百万円の増加となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上84億23百万円、前期末及び当中間期の配当の実施19億39百万円、その他有価証券評価差額金の増加18億60百万円、為替換算調整勘定の増加51億37百万円等によるものであります。

これらの結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は前連結会計年度末と比べ2.8%上昇し、51.3%となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、26億77百万円であります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料、仕入商品の購入などのほか、製造費用、販売費及び一般管理費などの営業費用です。研究開発費は、販売費及び一般管理費に計上されております。一方、設備投資をはじめとして有形・無形固定資産などへの投資資金需要が発生いたします。当社グループはこれらの資金需要に自己資金及び社債の発行、長・短期借入金にて対応しております。