売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E22024 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社グループの事業は創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループは新薬の継続的な創出と開発パイプラインの拡充を目指し、研究開発活動を推進いたしました。

 上市品(緑内障治療剤「グラナテック点眼液0.4%」、緑内障治療剤「グラアルファ配合点眼液」、眼科手術補助剤「DW-1002」(単剤及び配合剤))については、ライセンスアウト先において順調に販売されております。特に、「DW-1002」は販売数量の増加並びに円安の影響を受け、前年同期比増収で推移いたしました。

 開発パイプラインについては、ライセンスアウト済み開発品であるフックス角膜内皮変性症治療剤「K-321」が昨年開始された米国第Ⅲ相臨床試験に続き、3月にグローバル第Ⅲ相臨床試験が開始されました。また、眼科手術補助剤「DW-1002」の単剤は5月に中国へ承認申請し、さらに、配合剤は7月に米国でオーファンドラッグ指定を受けました。共同開発品である神経疼痛治療薬「DW-5LBT」は3月に再申請を行いましたが、9月に審査完了報告通知を受領いたしました。現在、FDA指摘事項に適切に応答すべく、対応を進めております。また、再生医療用細胞製品「DWR-2206」は7月に開発計画を決定いたしました。自社開発品である緑内障治療剤「H-1337」は8月に米国後期第Ⅱ相臨床試験の投与を開始いたしました。

 研究プロジェクトについては、眼科関連疾患を中心に新薬候補化合物の探索のための研究開発活動及び他社との共同研究を推進いたしました。

 以上の結果、売上高については、各上市品のロイヤリティ収入等により、合計313百万円(前年同期比1.6%増)を計上し、売上原価に27百万円(前年同期比45.9%増)を計上しました。

 販売費及び一般管理費については、743百万円(前年同期比37.3%増)となりました。その内訳は、研究開発費が「H-1337」及び「DWR-2206」の開発費用の増加等により545百万円(前年同期比55.2%増)、その他販売費及び一般管理費が人件費の増加等により198百万円(前年同期比4.3%増)となりました。

 これらにより、営業損失は457百万円(前年同期営業損失251百万円)、経常損失は453百万円(前年同期経常損失239百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は443百万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純損失226百万円)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 総資産は、前連結会計年度末から329百万円減少し、2,626百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末から310百万円減少し、2,348百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が296百万円減少したこと等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末から19百万円減少し、278百万円となりました。主な要因は、有形固定資産が7百万円増加した一方で、契約関連無形資産が30百万円減少したこと等によるものです。

 負債は、前連結会計年度末から109百万円減少し、973百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末から52百万円減少し、158百万円となりました。主な要因は、未払金が38百万円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が85百万円減少したこと等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末から56百万円減少し、815百万円となりました。主な要因は、長期借入金が72百万円増加した一方で、転換社債型新株予約権付社債が128百万円減少したことによるものです。

 純資産は、前連結会計年度末から220百万円減少し、1,652百万円となりました。主な要因は、転換社債型新株予約権付社債の転換及び新株予約権の行使等により資本金及び資本剰余金がそれぞれ117百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が443百万円減少したこと等によるものです。

 この結果、自己資本比率は62.7%となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は545百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。

 

(7)生産、受注及び販売の実績

 当第3四半期連結累計期間において、各上市品(緑内障治療剤2品、眼科手術補助剤2品)のロイヤリティ収入等により、合計313百万円を計上しました。