売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05054 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加、個人消費活動の活性化など経済活動正常化が進みましたが、益々混迷の度合いを深める海外情勢、エネルギーコストの増加と円安・物価上昇の影響などが懸念されます。

 このような状況の中、6月の代表取締役交代継承後の経営体制が本格的に始動し始めました。引き続き新体制下においても当期の重点的な目標として、全体の底上げニーズ取り込み路線は継続しつつ、インダストリアルIoT分野へのDXソリューション展開としてIoTとERPノウハウを融合したソリューションスイート化を組織・プロダクト両面から加速、複数の展示会において積極的な複合展開を図ってまいりました。今後は、CPM&BIツール「Board」「Tagetik」等とのプロダクトスイート化や、引き続き懸案の2025年の崖問題のAI利用ソリューション「JANUS Studio®」、エッジAIプロダクトの重層・拡大化など幅広い取り扱い製品のプロモーション展開を効率化してまいります。また、引き続き生成型AIやエッジAIといった最先端AI技術への投資やAIDプロジェクトチームの実案件拡大に注力し、全体のAI関与事業領域の拡大を図って参ります。

 この結果、当社の当第3四半期累計期間の売上高は、28億90百万円(前年同四半期比14.9%増)となりました。損益につきましては、営業利益1億84百万円(前年同四半期比7,079.5%増)、経常利益2億38百万円(前年同四半期比325.2%増)、四半期純利益2億円(前年同四半期比316.4%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 なお第1四半期会計期間より報告セグメントの区分を変更しております詳細は、第4 経理の状況 1四半期財務諸表 注記事項(セグメント情報等)に記載のとおりであります以下の前年同四半期比較につきましては前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております

 「エンタープライズソリューション事業」

 ソフトウェア面での顧客企業の開発ニーズは今期継続して非常に強く、第3四半期においても各業種向けの派遣常駐型システム開発及び受託請負型システム開発案件におきましては、引き続き外部リソースの調達を含んだ既存大型顧客からの増員要望や開発案件の増加が継続し受注増となりました。BI事業におきましては、強力な経営管理プラットフォームCCH Tagetikのパートナー取り扱いが順調にスタートしたことで、受注は前年同期に比べて順調な滑り出しとなりました。また当社オリジナルサービスである「AttackBoard」のクラウド版サービス「集計名人アタボー5®」が第17回ASPICクラウドアワード2023においてDX貢献賞を受賞するなど、プラットフォーム活用開発も好調に推移しております。その結果、売上高は17億84百万円(前年同期比20.0%増)となりました。

 「IoTインテグレーション事業」

 インダストリアルIoT分野及び医療IoT分野におきましては、引き続き既存顧客及び新規顧客共に受注が増加いたしました。インダストリアルIoTにつきましては、前述のとおり当第1四半期からの当社オリジナルIoT・ERP連携が進み、リード獲得の入口の重層化が可能となるソリューション提案をDX事業として加速展開したことで、特に導入の早さや利便性で好評をいただき販売期間も短縮化され、既存顧客からのリピート受注も増加しております。また、医療機関向け自動再来受付システム等の販売・開発につきましても堅調な回復を見せ受注増となりました。エンベデッド事業におきましても、自動車搭載セキュリティシステムのロイヤリティ収入や船舶搭載用ソリューションが強い成長をみせております。一方で映像情報システム関連につきましては、官公庁向け大口を一巡したほか、引き続きプロダクトの選択と集中を行ったため、前年同期を下回りました。その結果、売上高は11億6百万円(前年同期比7.5%増)となりました。

 

 財政状態の分析は、次のとおりであります。

(資産)

 当第3四半期会計期間末における流動資産は33億5百万円となり、前事業年度末に比べ1億74百万円減少いたしました。これは主に仕掛品が36百万円、原材料が28百万円増加しましたが、現金及び預金が77百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が68百万円減少したことによるものです。固定資産は6億90百万円となり、前事業年度末に比べて57百万円増加いたしました。これは主に投資その他の資産において、投資有価証券が23百万円、その他の資産が39百万円増加したことによるものです。

 この結果、総資産は39億95百万円となり、前事業年度末に比べ1億17百万円減少いたしました。

 

(負債)

 当第3四半期会計期間末における流動負債は6億24百万円となり、前事業年度末に比べ1億9百万円減少いたしました。これは主に買掛金が70百万円、1年内返済予定の長期借入金が1億円、賞与引当金が54百万円減少しましたが、その他が1億18百万円増加したことによるものです。固定負債は5億88百万円となり、前事業年度末に比べ1億69百万円減少いたしました。これは主に長期未払金が1億97百万円減少したことによるものです。

 この結果、負債合計は12億12百万円となり、前事業年度末に比べ2億79百万円減少いたしました。

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は27億82百万円となり、前事業年度末に比べ1億62百万円増加いたしました。これは主に四半期純利益の計上及び配当金の支払いにより利益剰余金が1億48百万円増加し、その他有価証券評価差額金が13百万円増加したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は69.6%(前事業年度末は63.7%)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して77百万円減少し、24億11百万円となりました。

 当第3四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、1億54百万円(前年同期は1億41百万円の使用)となりました。これは主に税引前四半期純利益2億38百万円、売上債権及び契約資産の減少による収入68百万円受取利息及び受取配当金の受取額51百万円役員退職慰労金の支払額1億97百万円によるものです

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は84百万円(前年同期は4百万円の獲得)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9百万円、無形固定資産の取得による支出27百万円、貸付けによる支出46百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用された資金は、1億47百万円(前年同期比1.8%増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1億円、配当金の支払いによる支出46百万円によるものです。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 なお、当第3四半期累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

 当社は、AI技術をソフトウェア開発に活用するための研究開発活動を進めております。各事業とは別に技術開発を行っていることから、特定のセグメントに区分することが困難なため、セグメント別に記載しておりません。当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は1百万円であります。