売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05099 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績

当第3四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年9月30日)におけるわが国経済は、資源価格の高騰や物価高に加え、世界的な金融引き締めが国内経済に与える影響など先行き不透明感はありましたが、経済活動が正常化に向かう中、企業の業況判断も改善するなど景気は緩やかな持ち直しが続きました。

このような経済状況にあってIT投資分野では、企業のソフトウエア投資計画も高い水準にあり、生産性向上、競争力強化やコスト削減を目的としたデジタル化への対応などIT投資需要は底堅く推移しました。

以上のような環境において当社グループは、「お客様に寄り添い、まるごとDXで共に成長する」を2023年度のスローガンに掲げお客様接点の強化に努め、営業活動においては当社グループの強みを活かせる訪問による商談が活発化いたしました。具体的には、労働基準法の改正、改正電子帳簿保存法やインボイス制度への対応などワークフローの見直しやセキュリティ対策、DX統合パッケージとクラウドサービスを組み合わせた業務のデジタル化や効率化へ向けた提案を行いました。また中堅・中小企業のお客様でも手軽にAIの価値を享受できるサービスも含め、当社自身がAIによる業務プロセス改革など生産性向上を実現してきた事例を踏まえながら、DX推進への取り組みを支援いたしました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、堅調な企業のIT投資需要を捉えることで一企業当たりの売上高の増加もあり7,400億58百万円(前年同期比15.2%増)となりました。利益につきましては、人件費等を中心に販売費及び一般管理費は増加したものの増収に伴う売上総利益の増加により、営業利益473億90百万円(前年同期比18.2%増)、経常利益488億46百万円(前年同期比17.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益331億35百万円(前年同期比11.4%増)と増収増益となり、売上高及び各利益は過去最高となりました。

 

(システムインテグレーション事業)

コンサルティングからシステム設計・開発、搬入設置工事、ネットワーク構築まで最適なシステムを提供するシステムインテグレーション事業では、パソコンや複写機等の増加によるハードウエアの伸びに加え、「SMILEシリーズ(*1)」などパッケージソフトや受託ソフト等も順調に推移し、売上高は4,834億20百万円(前年同期比19.4%増)となりました。

 

(サービス&サポート事業)

サプライ供給、ハード&ソフト保守、テレフォンサポート、アウトソーシングサービス等により導入システムや企業活動をトータルにサポートするサービス&サポート事業では、オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる」やサポート事業「たよれーる(*2)」などストックビジネスに引き続き注力し、売上高は2,566億37百万円(前年同期比8.1%増)となりました。

 

*1 SMILEシリーズ=当社グループオリジナルの統合型基幹業務システム。

 

*2 たよれーる=お客様の情報システムや企業活動全般をサポートする事業ブランド。

 

② 財政状態

第3四半期連結会計期間末における資産は「現金及び預金」の増加等により、前連結会計年度末に比べ173億98百万円増加し、5,404億14百万円となりました。

負債は「賞与引当金」の増加等により、前連結会計年度末に比べ72億68百万円増加し、2,075億52百万円となりました。

純資産は「利益剰余金」の増加等により、前連結会計年度末に比べ101億29百万円増加し、3,328億61百万円となりました。

この結果、自己資本比率は60.9%となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ247億87百万円増加し、2,280億62百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

営業活動から得られた資金は583億84百万円となり、前第3四半期連結累計期間に比べ334億15百万円増加いたしました。これは主に、「棚卸資産の増減額」が減少に転じたことによるものです。

投資活動に使用した資金は97億66百万円となり、前第3四半期連結累計期間に比べ27億99百万円増加いたしました。これは主に、「有形固定資産の取得による支出」が増加したことによるものです。

財務活動に使用した資金は238億37百万円となり、前第3四半期連結累計期間に比べ7億32百万円増加いたしました。これは主に、「配当金の支払額」が増加したことによるものです。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、2023年7月24日に中・長期経営方針を発表いたしました。中・長期経営方針では、経営理念であるミッションステートメントの具現化により、お客様と共に成長することで、長期持続的なビジネスモデルを構築し、安定的かつ持続的な成長を実現することを目指します。

中・長期的な財務・経営指標の主要な目標に変更はありませんが、新たな財務・経営指標として、資本コストを上回るリターンを目指し自己資本利益率(ROE)13%以上、安定的な株主還元を目指し配当性向50%以上を設定いたしました。

新たな目標も含めこれらの取り組みを達成していくことで中・長期的に確実な成長を実現しステークホルダーの期待に応えてまいります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は11億35百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7) 経営成績に重要な影響を与える要因

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。

 

(8) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性に係る情報に重要な変更はありません。