売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E36350 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、緩やかな回復傾向が続いており、個人消費の持ち直しとともに企業収益も総じて改善しています。世界経済においては物価上昇の傾向が依然継続しており、今後の更なる金融引き締めとそれに伴う為替環境の変化に注意が必要な状況です。また、長引くウクライナ情勢と中東地域での紛争による政情不安に加え、中国経済の陰りを背景とした地政学リスクの高まりといった先行きの不透明感が増しつつあります。

国際的な貿易環境としては、コロナによる行動制限が概ね平常どおりに戻り、当社においても海外の展示会への参加や海外企業との行き来による直接の商談機会が増えてきています。

このような状況の下、当社は「健康」と「環境」をテーマに社会に貢献するべく、「中期経営計画2025」の実現に向け、開発強化や収益性改善に取り組んでおります。

この結果、当第3四半期累計期間における売上高は、4,455,013千円と前年同期と比べ169,593千円3.7%減)の減収となり、営業利益は、252,388千円と前年同期と比べ73,020千円22.4%減)の減益経常利益は、245,988千円と前年同期と比べ62,587千円20.3%減)の減益四半期純利益は、190,563千円と前年同期と比べ39,612千円17.2%減)の減益となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

① 医薬品事業

原薬等の自社製造品におきましては、既存主力品の販売が引き続き好調なことに加え、当第3四半期に立ち上げた新製品も寄与し、前年同期の売上を大きく上回りました。しかしながら、輸入原薬において主力の抗てんかん薬用原薬の一時的な需要増が収束した影響により、事業全体としては売上が減少しました。また、営業および開発への積極的な投資により販売費及び開発費が増加しました。

その結果、医薬品事業における売上高は、2,250,660千円と前年同期と比べ350,564千円13.5%減)の減収営業利益は313,619千円と前年同期と比べ111,888千円26.3%減)の減益となりました。

 

② 健康食品事業

前年比で減少していた一部OEM主力品の受注量が回復傾向であることに加え、新規の大型OEM案件が2月に立ち上がったことも寄与し、事業全体として売上が増加しました。また製造原価率については、工場稼働率向上による製造効率の改善と、原料仕入価格の高騰分について販売価格への転嫁を進めたことにより、全体として当期初から顕著な改善が見られています。

その結果、健康食品事業における売上高は562,884千円と前年同期と比べ34,699千円6.6%増)の増収営業損失は39,613千円(前年同期は74,757千円の営業損失)となりました。

 

③ 化学品事業

事業全体としての売上が引き続き堅調に推移し、前年同期を上回りました。主力のイオン交換樹脂の売上については、自社加工品の販売額が前年を下回ったものの、医薬品および化学品工場向けの新規販売を含む仕入販売品の伸長により補い、イオン交換樹脂全体として前年同期比で増加しました。また、大型案件の売上計上により自社装置の売上が増加しました。

売上の増加と売上構成の変化による原価率の改善が、営業活動強化のための販売費の増加を上回ったことにより、当第3四半期会計期間の営業利益はプラスとなりました。その結果、当第3四半期累計期間の営業損失は縮小し、前年同期との比較においても損失縮小に転じています。

その結果、化学品事業における売上高は1,641,467千円と前年同期と比べ146,271千円9.8%増)の増収営業損失は21,617千円(前年同期は25,340千円の営業損失)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

① 資産

当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べて302,263千円増加し、5,250,574千円となりました。これは主として、原材料及び貯蔵品136,042千円増加投資有価証券120,596千円増加現金及び預金101,857千円増加売掛金106,025千円減少したことによるものです。

 

② 負債

当第3四半期会計期間末における負債合計は、前事業年度末に比べて121,886千円増加し、3,154,968千円となりました。これは主として、長期借入金374,461千円増加1年内返済予定の長期借入金160,516千円増加短期借入金400,000千円減少したことによるものです。

 

③ 純資産

当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて180,377千円増加し、2,095,606千円となりました。その結果、自己資本比率は、39.9%となりました。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は、20,284千円であります。

なお、当第3四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。