売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E01112 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間(2025年4月1日から2025年9月30日)における世界経済は、米国の通商政策の影響等による景気下押しリスクや、中国における不動産不況の長期化、欧州・中東地域における地政学的リスク等、依然として先行き不透明な状況が続きました。

一方、日本経済は、物価上昇の影響が消費者の購買意欲に影響を与え、買い控えや節約志向が高まっているものの、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の復調などを背景に、景気は緩やかな回復傾向にありました。

当社におきましては、前年よりも為替が円高に推移したことおよび当社受注車種の影響により、当中間連結会計期間の業績は売上高57,349百万円(前年同期比6.3%減)、営業利益3,979百万円(前年同期比3.0%減)となりましたが、前年の為替差損が為替差益に転じたことにより、経常利益4,736百万円(前年同期比26.6%増)となりました。また、法人税更正処分等の取消訴訟を提起しておりましたが、処分を取消す判決が確定し、過年度法人税等の還付を1,139百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する中間純利益4,289百万円(前年同期比105.1%増)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

(日本)

自動車生産台数は、概ね前年並みでしたが、当社受注車種の影響などにより、売上高は27,575百万円(前年同期比0.3%減)となりました。また、労務コストの上昇などにより、営業利益は1,604百万円(前年同期比22.7%減)となりました。

 

(北米)

自動車生産台数が前年同期比で減少したことおよび邦貨換算為替レートの影響により、売上高は22,557百万円(前年同期比8.4%減)となりましたが、メキシコ拠点の業績回復により、営業利益は1,001百万円(前年同期比25.6%増)となりました。

 

(東アジア)

自動車生産台数が前年同期比で増加しましたが、日本車生産台数の減少などにより、売上高は4,359百万円(前年同期比20.3%減)となりました。しかしながら、拠点内生産最適化の推進など合理化活動の継続により、営業利益は178百万円(前年同期比152.7%増)となりました。

 

(東南アジア)

自動車生産台数が前年同期比で減少したことにより、売上高は5,732百万円(前年同期比9.7%減)となり、営業利益は1,170百万円(前年同期比1.7%減)となりました。

 

当中間連結会計期間末における総資産は140,315百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,914百万円の増加となりました。主な増加は、投資有価証券などであります。

負債合計は、54,141百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,462百万円の増加となりました。主な増加は、長期借入金などであります。

また、純資産合計は86,174百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,547百万円の減少となりました。主な減少は、自己株式、為替換算調整勘定などであります。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末より4.8ポイント低下し、58.7%となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,174百万円減少し、39,417百万円となりました。

 

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、6,397百万円(前年同期比2,207百万円の収入増)となりました。主な要因は、法人税等の支払額が減少したことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、3,274百万円(前年同期比682百万円の支出増)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、4,341百万円(前年同期比2,187百万円の支出増)となりました。主な要因は、自己株式の取得による支出が増加したことなどによるものであります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上および財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(4) 2030年 グローバル中長期経営計画への取り組みに関する説明

当社は2024年5月に『2030年 グローバル中長期経営計画』を公表し、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の取り組みを開始いたしました。さらに、PBR1倍以上の早期達成と持続的な企業価値向上を推進する基盤を固めるため、2025年2月10日に『2030年 グローバル中長期経営計画』追補版を策定・公表いたしました。

 

当社としましては、追補版で掲げた各種方策を着実に実行し、中長期の目標達成に向けて尽力するとともに、IR体制の整備を進め、株主・投資者の皆様との良好な関係構築に努めてまいります。

 

中長期経営計画で掲げた戦略および実施方策の取り組みは以下のとおりです。

 

中長期経営計画における方向性と進捗状況

①成長戦略

成長戦略における主要施策は、技術ブランド「ESquare®(イースクエア)」プロモーション活動による国内外シェアの拡大、新工場の建設や高効率な生産設備の導入による生産性の向上、ならびに海外拠点の構造改革です。

これらの戦略については、セグメント毎に取り組んでおり、目標達成に向けて順調に進捗しています。

 

(日本)

電気自動車(Electric Vehicle)の製品開発と環境(Environment)負荷低減に貢献する技術ブランド「ESquare®(イースクエア)」を立ち上げ、当社主力の自動車用ウェザーストリップの軽量化・静音化の両立を実現した差別化製品を開発しました。ESquare®は、低比重化したゴム素材「GreenRubber®」と耐久性・静音性を高める特殊コーティング「GreenCoat®」で構成され、使用材料減が環境負荷低減にも貢献しています。現在、量産車種への採用検討が進み、日本車でのシェア拡大と更に海外顧客へのプロモーションも開始しています。

また、事業ポートフォリオ確立のため、自動車産業以外の他産業へのアプローチも開始しています。

さらに、AIを活用した製品・金型設計・材料開発が進展し、既に現場では「ベテラン社員に聞く」から「AIに聞く」という技術継承の取り組みを進めています。

 

 

(北米)

当社グループ収益への影響が大きい北米セグメントは重点的に改善活動を継続しています。特に米国拠点における生産性改善等が寄与し、北米セグメントとしての黒字化を達成しました。メキシコの生産拠点においても生産性の改善が進み、引き続き親会社が主体となって生産性の改善、ならびにガバナンス強化の両面での支援を継続して、業績改善、内部統制の向上を進めます。

 

(東アジア)

中国では、労務費が高騰する上海地区から、原価低減を目的とした生産移管を進めるため、中国内陸部の新工場(湖北西川密封系統有限公司 第2工場)の建設、工場設備の整備、上海子会社(上海西川密封件有限公司)からの量産用設備の移設が完了し、2025年9月に竣工式を執り行いました。当初は2026年初めからの稼働開始を予定しておりましたが、4ヶ月前倒しの2025年9月から稼働を開始しています。この戦略は価格競争力を高め、中国自動車メーカーからの受注拡大、ならびに収益性の改善を目的としております。既存の上海拠点は、欧州自動車メーカーからの付加価値の高い製品の生産および輸出拠点とし、既存の車種に加え、さらなる新型車種受注のため、欧州でプロモーション活動を強化しています。

 

(東南アジア)

インドネシアにおいては、自動車ローン審査の厳格化に伴い自動車販売台数が減少する中、売上が低下しても利益を確保できる構造改革を進めております。その一環として、内製化比率を高めるため、樹脂製品の押出生産設備をタイ子会社から移設し、2025年8月設置が完了しました。現在、2026年1月からの稼働開始に向けて試作品の生産、社員教育を推進しており、収益性の改善ならびに、価格競争力の強化に努めてまいります。

 

これらの成長戦略を着実に実行し、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。

 

②資本政策

当社においては、過剰な株主資本を圧縮するとともに、滞留している現預金を成長投資に振り分け、ROE9%の達成を確実なものとするために、2025年3月期から毎期DOE8%程度の配当を実施し、加えて2026年3月期から自己株式取得を6年間で発行済株式総数の6%実施する方針を掲げました。

当社は、本方針に従い、2025年3月期の期末配当にて、半期分となるDOE4%を適用し、1株当たり配当金183円(分割調整後は91.5円)、配当総額35億円の配当を実行しました。

また、より一層の資本効率の向上を図り、本方針に掲げた目標を早期に実現するため、2025年9月に発行済株式総数に対して6%(2,400,000株)の自己株式取得を実施いたしました。

あわせて、当社は保有する自己株式の総数について発行済株式総数の2%程度を目安とし、それを超える自己株式については2025年10月末で消却を実行いたしました。消却した自己株式数は2,990,774株であり、消却後の自己株式数は744,961株(発行済株式総数に対する割合は2.01%)となっております。

 

③ガバナンス高度化

当社では、中長期的かつ持続的な企業価値向上の実現に向けて、コーポレート・ガバナンスのさらなる高度化に取り組んでいます。

具体的には、監督機能と執行機能の明確化を図るため、社内取締役の減員と独立社外取締役比率の引き上げ実施、取締役・執行役員のスキル要件の定義化に加え、業務執行の機動性を高めるため、これまで取締役会が有していた業務執行機能を、新たに設置した経営執行会議に委譲しました。

今後、取締役会実効性評価の実施による「あるべき取締役会像」の明確化や、経営幹部候補の育成評価などに取り組んでまいります。

 

 

(5) 財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当中間連結会計期間において、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は328百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。