売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01127 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年4~12月)におけるわが国経済は、物価上昇の影響がみられたものの、輸出の持ち直しや政府の経済対策等の効果もあり、緩やかな回復が続きました。

セメント業界におきましては、人手不足や建設コストの上昇等の影響により、官公需、民需ともに減少したことから、セメント国内需要は、前年同期を6.6%下回る26,709千トンとなりました。一方、輸出は、前年同期を24.9%下回りました。

この結果、輸出分を含めた国内メーカーの総販売数量は、前年同期を10.1%下回る31,696千トンとなりました。

このような情勢の中で、当社グループは、中長期ビジョンとして定めた2035年のありたい姿「SOC Vision2035」において、環境解決をキーワードとして、持続的な成長を通じて、社会の中で存在感のある会社となることを目指しております。その最初のステップとして、「2023-25年度 中期経営計画」を策定し、「既存事業収益改善」としてコストアップに対応した国内販売価格の値上げによるセメント事業収益力回復、「成長基盤構築」として半導体製造装置向け電子材料事業へのリソース集中投入による規模拡大・収益力強化、「経営基盤強化」として人材戦略、DX戦略等に係る諸施策に取り組んでまいりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は167,479百万円と前年同期に比べ16,980百万円の増収、経常利益は5,919百万円と前年同期に比べ12,336百万円の増益となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、10,604百万円と前年同期に比べ12,309百万円の増益となりました。

 

 セグメントの業績は、次の通りであります。

 

1  セメント

販売数量が前年同期を下回ったものの、コストアップに対応した国内販売価格の値上げを実施したことなどから、売上高は、120,669百万円と前年同期に比べ17,565百万円(17.0%)の増収となり、損益は、前年同期に比べ12,990百万円の好転となったものの、2,280百万円の営業損失となりました。

 

2  鉱産品

海外および国内鉄鋼向け石灰石が増収となったことなどから、売上高は、11,003百万円と前年同期に比べ987百万円 (9.9%)の増収となり、営業利益は、2,561百万円と前年同期に比べ708百万円(38.3%)の増益となりました。

 

3  建材

地盤改良工事が減少したことなどから、売上高は、15,364百万円と前年同期に比べ730百万円(4.5%)の減収となり、営業利益は、777百万円と前年同期に比べ217百万円(21.9%)の減益となりました。

 

4  光電子

新伝送方式用光通信部品の販売数量が減少したことなどから、売上高は、1,587百万円と前年同期に比べ169百万円 (9.6%)の減収となり、損益は、327百万円の営業損失と前年同期に比べ155百万円の悪化となりました。

 

5  新材料

半導体製造装置向け電子材料の品種構成による影響や、ナノ粒子材料の販売数量が減少したことなどから、売上高は、14,975百万円と前年同期に比べ1,228百万円(7.6%)の減収となり、営業利益は、2,504百万円と前年同期に比べ1,756百万円(41.2%)の減益となりました。

 

6 その他

ソフトウエアの販売が増加したことなどから、売上高は、3,877百万円と前年同期に比べ555百万円(16.7%)の増収となり、営業利益は、1,406百万円と前年同期に比べ129百万円(10.2%)の増益となりました。

 

(2) 財政状況の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、356,386百万円と前連結会計年度末と比較して171百万円減少しました。増減の主なものは、現金及び預金の増加3,813百万円、原材料及び貯蔵品の減少10,747百万円、有形固定資産の増加4,910百万円です。

負債は、166,129百万円と前連結会計年度末と比較して5,837百万円減少しました。増減の主なものは、短期借入金の減少4,893百万円、1年以内償還予定の社債の減少5,000百万円、長期借入金の増加2,776百万円です。

純資産は、190,257百万円と前連結会計年度末と比較して5,666百万円増加しました。増減の主なものは、利益剰余金の増加6,490百万円です。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,631百万円です。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 主要な設備

   当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。

 

新設

事業所名

所在地

セグメントの名称

設備の内容

投資予定額

資金調達方法

着手及び完了予定

総額
(百万円)

既支払額
(百万円)

着工

完了

当社

岐阜工場

岐阜県

本巣市

セメント

排ガス処理設備

(No.1キルン)

更新工事

1,089

68

自己資金、

社債発行資金

及び借入金

2023年6月

2025年1月

当社

新材料事業部

千葉県

市川市

新材料

半導体製造装置向け電子材料生産能力増強(新製造棟建設他)工事

11,960

152

自己資金、

社債発行資金

及び借入金

2023年7月

2025年12月