売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01441 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢が長期化するなか、10月にイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃により中東地区でも激しい戦闘状態が勃発するなど深刻な状況が継続する一方、欧米では経済回復が進みインフレへの対応策として金融引き締め政策からの転換も期待される状況で推移いたしました。わが国経済においては、依然として物価上昇の圧力は高く、インバウンド需要の復活や雇用・所得環境が改善するなど明るい兆しとともに、特に株式市場への資金流入が続きバブル経済以来の株価水準を達成するなど景気は回復基調にあります。

当社グループの主な事業分野である建設・土木業界におきましては、公共建設投資は底堅く推移し、民間設備投資も持ち直しの動きが出ているものの、建設資材の価格高騰や労務需要の逼迫などによる建設コストの上昇は依然継続しており、併せて労働環境改善を進めるなか、全般的に建築案件の施工期間が長期化する傾向にあるなど、当社グループを取り巻く事業環境は厳しい状況が続いております。

このような環境において、当社グループは、2021年4月からスタートした3か年を対象期間とする中期経営計画も最終年に入り、「安定から成長へ」をスローガンに、新市場開拓、設備投資による効率化、事業提携またはM&Aなどに果敢に挑み、強靭な事業基盤を築くことを基本方針とし、当社グループ内外での事業連携強化に取り組んでおります。

このような状況の中、当社グループの財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。

 

①経営成績

当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は、土木・建築工事事業の売上高の増加が寄与し、134億59百万円(前年同四半期比 17.0%増)となりました。

 

 損益面におきましては、材料価格・燃料価格が高止まりするなか販売価格水準を維持し、スプレッドの確保に努めたことや当社グループ内外での事業連携によるシナジー効果等により、営業利益は2億54百万円(前年同四半期は営業損失82百万円)、経常利益は2億65百万円(前年同四半期は経常損失73百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億79百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失31百万円)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(土木建築用資材事業)

 土木建築用資材事業における売上高は、棒線加工品の溶接金網は大型案件が低減し、中小案件の受注環境の悪化等により全体として数量減となりましたが、獣害用金網やフープ筋の出荷数量が増加したこと等により、売上高は増加し118億56百万円(前年同四半期比11.2%増)となりました。また、原材料価格の高止まりや、輸送費の上昇等の影響は続いておりますが、スプレッドを重視し販売価格水準の維持に努めた結果、セグメント利益は5億9百万円(前年同四半期比90.8%増)となりました。

 

(土木・建築工事事業)

土木・建築工事事業における売上高は、公共土木が減少しましたが、民間企業の設備投資に関する引き合いは好調に推移し、災害復旧などの需要も堅調であり、手持ち工事を順調に消化しました。またグループ内の土木建築用資材事業とパッケージ受注もシナジーを発揮したことにより、売上高は17億5百万円(前年同四半期比93.2%増)となりました。また、外注労務費や建築資材の高騰の影響を受け建築躯体部門などの一部で不採算工事も発生しましたが、物件単位のコスト管理を徹底し、セグメント利益は75百万円(前年同四半期はセグメント損失21百万円)となりました。

 

②財政状態

 当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、総資産が189億45百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億86百万円増加しました。主な要因としましては、受取手形及び売掛金が5億5百万円、電子記録債権が4億77百万円、建物及び構築物が2億6百万円それぞれ増加しましたが、現金及び預金が5億26百万円、原材料及び貯蔵品が1億48百万円それぞれ減少したことによるものであります。

 当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、80億45百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億67百万円増加しました。主な要因としましては、支払手形及び買掛金が5億69百万円、短期借入金が4億円、繰延税金負債が71百万円それぞれ増加しましたが、長期借入金(1年内返済予定を含む)が6億33百万円減少したことによるものであります。

 当第3四半期連結会計期間末の純資産は109億円となり、前連結会計年度末に比べ1億18百万円増加しました。これにより、自己資本比率は57.5%となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。