E01367 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、景気が持ち直し傾向にあるものの、世界的な金利上昇、エネルギー及び各種資材の価格高騰等により、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの主要な事業分野であります自動車関連市場においては、国内の自動車生産台数は6,569千台で前年同期比16.1%の増加となりました。また、北米(米国・カナダ)においては9,194千台で前年同期比6.2%増加、中国では20,875千台で前年同期比5.0%の増加、タイでは1,404千台で前年同期比4.4%の増加となりました(いずれも台数は各拠点の決算期に応じた集計)。
もう一方の主要な事業分野であります情報通信関連市場につきましては、HDD(ハードディスクドライブ)の世界生産台数が前年同期比で減少し、当社の主力製品でありますサスペンションの総需要は減少となりました。
以上のような経営環境のもと、売上高は562,288百万円(前年同期比10.0%増)、営業利益は17,695百万円(前年同期比28.5%減)、経常利益は28,425百万円(前年同期比18.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は20,981百万円(前年同期比11.4%減)となりました。
セグメントの状況は以下のとおりです。
[懸架ばね事業]
懸架ばね事業は、半導体等の自動車部品供給不足の影響により落ち込んでいた生産が回復したものの、北米において労働市場のひっ迫による人件費の高騰、及び動力光熱費等の固定費増の影響を大きく受け、売上高は122,572百万円(前年同期比15.3%増)、営業損失は3,209百万円(前年同期は営業損失3,315百万円)となりました。
[シート事業]
シート事業は、半導体等の自動車部品供給不足の影響により落ち込んでいた生産が回復し、売上高は240,985百万円(前年同期比22.9%増)、営業利益は12,564百万円(前年同期比189.4%増)となりました。
[精密部品事業]
精密部品事業は、自動車関連事業においては、半導体等の部品供給不足の影響により落ち込んでいた生産が回復したものの、動力光熱費等の固定費増の影響を大きく受けました。また、情報通信関連事業においては、HDDメーカーの生産調整により数量が減少しました。この結果、売上高は、117,181百万円(前年同期比5.1%減)、営業利益は3,087百万円(前年同期比77.1%減)となりました。
[産業機器ほか事業]
産業機器ほか事業は、半導体市場の低迷の影響を受け、半導体プロセス部品の数量が減少し、売上高は81,549百万円(前年同期比4.4%減)、営業利益は5,253百万円(前年同期比48.7%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産については、保有上場株式の時価の上昇により投資有価証券が増加したほか、為替が円安に推移した影響により現金及び預金等が増加しました。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ、52,149百万円増加し、658,188百万円となりました。
負債については、投資有価証券の時価の上昇に伴い繰延税金負債が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ19,919百万円増加し、260,099百万円となりました。
純資産については、その他有価証券評価差額金、為替換算調整勘定及び親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ32,229百万円増加し、398,089百万円となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、14,479百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。