ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社

サービス業医療サービスグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E30071 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位 置づけが5類へ移行したことを背景に、個人消費が堅調に推移するとともにインバウンド需要も増加し、景気は 緩やかな回復基調となりました。しかしながら円安進行による国内への影響や、世界的な金融引き締め政策の継続、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢に伴う原材料・エネルギー価格の高止まりなど、経済環境に与える影響が引き続き懸念される状況です。

当社グループが属するライフサイエンス業界においては、新型コロナウイルス感染症を発端とした感染症対策に加え、免疫力向上等の感染症予防を促進するための機能性表示食品開発等、健康管理へのニーズの高まりを受けた研究開発の増加傾向が継続しています。

このような状況の中、当社グループでは高感度網羅解析サービスの営業活動を精力的に行うことで先端研究開発支援事業及び機能性素材開発包括支援サービスを中心とするヘルスケア・ソリューション事業の受注拡大を図りました。先端研究開発支援事業において、製薬分野では売上が増加したものの、それ以上にアカデミア分野での売上が減少し、対前年売上比較では減収となりました。一方、ヘルスケア・ソリューション事業においては、大型の有償の共同開発案件を受注したことにより売上が大きく増加しました。研究開発においては、高感度網羅解析の新サービス開発、機能性素材開発包括支援サービスの追加開発を中心に研究開発を推進したほか、メンタルヘルスバイオマーカーの事業化のための研究開発等を推進しました。

これらの結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、632,901千円(前年同期比3.7%増)と増収となりました。設備増強にかかる減価償却費・保守費の増加や、研究開発費の増加等により、営業利益は71,540千円(前年同期比15.1%減)、経常利益は70,615千円(前年同期比18.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、71,045千円(前年同期比4.2%減)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

ⅰ) 先端研究開発支援事業

 当事業セグメントにおいては、国内外ともに製薬分野での売上が増加しましたが、アカデミア分野での売上が減少しました。主に国内アカデミアにおいて、前年同期に計上した大型案件と同様の案件の売上が無かったことが影響しています。海外においてはほぼ前年並みの売上となりましたが、国内売上が減少した結果、大幅な減収となりました。

 この結果、売上高は516,990千円(前年同期比12.0%減)、全社費用配賦後セグメント利益は94,565千円(前年同期比38.5%減)となりました。

 

ⅱ) ヘルスケア・ソリューション事業

 当事業セグメントにおいては、機能性素材に関連する大型の有償の共同開発案件を受注したことにより売上が大きく増加しました。また、皮膚ガス測定売上等も堅調に推移しました。研究開発においては、機能性素材開発包括支援サービス等の追加開発に取り組むとともに、メンタルヘルスバイオマーカーの共同開発などを推進しました。

 この結果、売上高115,910千円(前年同期比410.2%増)、全社費用配賦後セグメント損失は23,025千円(前年同期は69,357千円のセグメント損失)となりました。

 

② 財政状態の分析

(流動資産)

 当第2四半期連結会計期間末における流動資産は1,792,237千円となり、前連結会計年度末に比べ56,093千円減少しました。これは、売掛金が178,506千円増加したものの、賞与支給及び法人税の納付等により現金及び預金が232,342千円減少したこと等によるものであります。

 

(固定資産)

 当第2四半期連結会計期間末における固定資産は409,421千円となり、前連結会計年度末に比べ33,305千円減少しました。これは設備投資を行い工具、器具及び備品が17,466千円増加したものの、リース期間満了のリース資産が46,582千円減少したこと等によるものであります。

 

(流動負債)

 当第2四半期連結会計期間末における流動負債は411,337千円となり、前連結会計年度末に比べ81,669千円減少しました。これは未払金が51,824千円、賞与引当金が38,895千円減少したこと等によるものであります。

 

(固定負債)

 当第2四半期連結会計期間末における固定負債は20,531千円となり、前連結会計年度末に比べ5,191千円減少しました。これは、リース債務が5,203千円減少したこと等によるものであります。

 

(純資産)

 当第2四半期連結会計期間末における純資産は1,769,790千円となり、前連結会計年度末に比べ2,537千円減少しました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益71,045千円を計上しましたが、配当金59,070千円の支払い、満期償還による新株予約権の減少19,049千円等によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ232,342千円減少し、1,424,447千円となりました。当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの概況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは139,409千円の減少となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益89,040千円を計上したものの、売上債権の増加180,179千円及び未払金の減少52,430千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは26,497千円の減少となりました。これはソフトウェア等の無形固定資産の取得による支出910千円及び改装工事やリース資産の買取等の有形固定資産の取得による支出25,587千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは65,838千円の減少となりました。これは配当金の支払いによる支出58,651千円及びリース債務の返済による支出7,186千円によるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における研究開発費は、95,923千円であります。

 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。