売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E32189 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間の日本経済は、個人消費をはじめ、設備投資や生産などに持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかな回復基調にあり、同様の傾向が続くことが期待されます。一方で、世界的な金融引き締めや中国の先行き懸念など、海外景気下振れによる国内景気への影響リスクは依然として残っており、先行き不透明な状況が続いております。

こうした状況の下、企業価値向上に向けた取り組みとして、「ソリューションで勝つ」を基本方針にした活動を国内では展開しております。海外においては世界15ヵ国21社の関係会社と連携し販売拡大を図るとともに、「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」達成に向け、「オールイワキで世界No.1を提供する」の方針のもと、各種施策の実行に取り組んでまいりました。

その結果、市場別では全ての市場が好調に推移しました。中でも医療機器市場は中国向けをはじめ、国内、米国向けの売上が好調に推移した結果、売上高は6,183百万円(前年同期比64.0%増)と全体の牽引役となっております。その他強化市場の売上は、水処理市場が7,616百万円(前年同期比14.8%増)、半導体・液晶市場が6,342百万円(前年同期比17.9%増)、新エネルギー市場が889百万円(前年同期比64.1%増)となります。

地域別では、国内は、医療機器市場を中心に伸長した結果、売上高は15,558百万円(前年同期比8.6%増)となりました。海外では、米国は水処理市場、医療機器市場が牽引した結果、売上高は5,246百万円(前年同期比14.4%増)となりました。欧州は化学市場を中心に好調に推移し、売上高は4,188百万円(前年同期比25.1%増)となりました。アジア地域は、台湾の半導体・液晶市場、表面処理装置市場の売上不調が続いている他、韓国半導体・液晶市場向けへの一部出荷調整の影響もあり、売上高は2,003百万円(前年同期比14.5%減)となりました。中国は、中国子会社の業績寄与影響もありますが、半導体・液晶市場、医療機器市場を中心に大幅増収となった結果、売上高は5,244百万円(前年同期比304.9%増)となりました。

製品別では、主力製品であるマグネットポンプ、定量ポンプは好調を維持しており、医療機器市場をメインとする回転容積ポンプは売上高2,304百万円(前年同期比75.2%増)と大幅増収の結果となりました。

このような状況の中、当社グループの当第3四半期連結累計期間の連結売上高は33,683百万円(前年同期比24.2%増)となりました。

前第4四半期連結会計期間より新たに損益取り込みとなった中国子会社の影響や新規連結以外の増収効果などもあった結果、営業利益は4,525百万円(前年同期比139.5%増)となりました。中国子会社化に伴い営業外収益の持分法による投資利益が減少したことや、為替差益の減少、前期は一過性の営業外収益(米国子会社における受取還付金)があったことから、経常利益は5,124百万円(前年同期比48.8%増)となりました。前第3四半期連結累計期間は特別利益の段階取得に係る差益の発生があったことから、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,618百万円(前年同期比10.1%減)となりました。

なお、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

②財政状態の状況

(資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は37,357百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,170百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が872百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が947百万円、商品及び製品が576百万円、仕掛品が2,661百万円増加したことによるものであります。固定資産は13,009百万円となり、前連結会計年度末に比べ54百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券が41百万円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は50,367百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,115百万円増加いたしました。

(負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は15,051百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,334百万円増加いたしました。これは主に電子記録債務が971百万円、未払法人税等が540百万円増加したことによるものであります。固定負債は2,526百万円となり、前連結会計年度末に比べ138百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が155百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は17,578百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,196百万円増加いたしました。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は32,789百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,919百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が2,407百万円、為替換算調整勘定が1,382百万円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は64.7%(前連結会計年度末は63.4%)となりました。

なお、第2四半期連結会計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度末との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている長期ビジョン「イワキグループ10年ビジョン」に基づく経営方針・経営戦略等について重要な変更はありませんが、当社グループが注力すべき強化市場へ新たに半導体・液晶市場を加えております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、675百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。