売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01547 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項については、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の第5類移行に伴い、社会経済活動は継続的に正常化の動きが見られた一方、ロシア・ウクライナ情勢や中東地域をめぐる情勢の深刻化など地政学的リスクの拡大や、円安の進行などによる原材料価格やエネルギー価格をはじめとする物価の上昇が経済活動に下振れの影響を及ぼすなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。

木材産業の動向につきましては、当社グループの事業活動に関わりの深い住宅着工戸数および合板生産量は緩やかに減少傾向であるなか、引き続きLVLやCLTなど木質資源の有効活用に資する新建材の動向に期待が寄せられる状況が続きました。

このような状況のなか、当社は国内外への営業活動に加えて当社ブランドおよび機械認知度の向上を目指した取り組みを推し進めるとともに、既存機械の改良や新建材の製造などに係る新たな技術の開発に取り組んでまいりました。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は6,216百万円(前年同四半期比33.1%増)となりました。損益面につきましては、国内および海外での展示会出展に伴う広告宣伝費の計上などにより販売費及び一般管理費は増加したものの、営業利益は893百万円(前年同四半期比83.8%増)、経常利益は909百万円(前年同四半期比78.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は612百万円(前年同四半期比75.3%増)となりました。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。

①合板機械事業

合板機械事業につきましては、受注案件の製造および納品を着実に進めるとともに、既設機械のメンテナンスや改良の提案活動に注力したことに加えて、特殊な要因における大型受注の影響もあり、当第3四半期連結累計期間の売上高は4,615百万円(前年同四半期比55.1%増)、営業利益は990百万円(前年同四半期比155.5%増)となりました。

②木工機械事業

木工機械事業につきましては、生産性向上・省人化機械への入れ替えや、国産材の国内消費を高めるため新たな工場を建設するなど、設備投資意欲が高まっております。このような環境の中、顧客ニーズに合わせた機械の開発改良に注力して取り組んでまいりました。2023年10月開催の日本木工機械展におきまして、デジタル技術によって品質管理等に大きく貢献する次世代型スキャナー「T-ScannerDX」を出展し、技術優秀賞を受賞いたしました。また、主力機械であるフィンガージョイントラインやスキャナー関連などの受注が増加しました。一方、利益につきましては、人件費の上昇などコストが増加したことにより減少しました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は933百万円(前年同四半期比10.3%増)、営業利益は23百万円(前年同四半期比83.4%減)となりました。

③住宅建材事業

住宅建材事業につきましては、当社の得意とする2×4住宅に係るパネル生産の受注獲得および建材販売等の営業活動に注力いたしましたが、住宅着工戸数の減少に伴う需要の減少等もあり、当第3四半期連結累計期間の売上高は667百万円(前年同四半期比21.3%減)に留まりました。損益面につきましては、物価上昇等によるコスト上昇により収益性が低下したことに加え、新型コロナウイルス対策で行われたゼロゼロ融資の返済が始まったことにより、資金繰り難から倒産する取引先が発生した影響もあり、営業損失47百万円(前年同四半期は25百万円の営業利益)となりました。

 

セグメントの受注実績

セグメントの名称

前第3四半期累計期間

(千円)

当第3四半期累計期間

(千円)

前年同期比(%)

合板機械事業

4,860,934

4,281,025

△11.9

木工機械事業

640,656

1,636,403

155.4

住宅建材事業

841,269

687,614

△18.3

合  計

6,342,860

6,605,042

4.1

 

(2)財政状態に関する説明

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて18.2%増加し、9,315百万円となりました。これは主に、有価証券が500百万円増加、受取手形、売掛金及び契約資産が442百万円増加、現金及び預金が407百万円増加したことによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて12.2%増加し、2,296百万円となりました。これは主に、投資その他の資産のその他が212百万円増加したことによるものです。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて17.0%増加し、11,612百万円となりました。

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて32.4%増加し、4,844百万円となりました。これは主に、前受金が1,102百万円増加したことによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて0.4%減少し、420百万円となりました。これは主に、長期借入金が23百万円減少、固定資産のその他が9百万円減少、退職給付に係る負債が31百万円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて29.0%増加し、5,265百万円となりました。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8.6%増加し、6,346百万円となりました。これは主に、利益剰余金が458百万円増加したことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、85百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)会計上の見積り及び該当見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。