売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01571 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。 

(1) 経営成績の状況

当連結会計年度の第3四半期(2023年4月1日~12月31日)は、当社グループの主力市場である電子産業分野において、スマートフォンなどに向けた半導体メモリなどの市況では停滞がみられたものの、生成AIや電気自動車などの分野に向けた半導体需要拡大への期待や、世界的な半導体サプライチェーン再構築の動きなどを背景に、各国・地域で複数の大型投資が計画されるなど設備投資については活溌な状況が続いております。また一般産業分野や、電力・上下水向けなど社会インフラ分野では国内を中心にプラント案件やソリューションサービスなどで堅調な動きが続いております。

このような状況の下、当社グループは国内外において大型プロジェクトの受注・納入活動を進めるとともに、エンジニアリング・ソリューション体制の整備やサプライチェーンの強化など生産・納入キャパシティの拡大・効率化や、次世代の技術や新たな事業の創出を目指した研究開発活動の推進、ガバナンスやサステナビリティの強化に向けた取り組みなどを進めてまいりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間における業績は、受注高108,884百万円(前年同期比12.8%減)、売上高106,236百万円(同11.7%増)、営業利益14,194百万円(同42.8%増)、経常利益14,910百万円(同35.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益10,250百万円(同35.7%増)となり、繰越受注残高は125,260百万円(同3.7%増)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

[水処理エンジニアリング事業]

■受注高

受注高は前年同期比15.7%減となる92,018百万円となりました。電子産業分野においては、前年同期に国内や中国・台湾・マレーシアなどで大型の半導体案件の受注が重なった反動で受注高が減少しました。一方、一般産業分野においては電子周辺や製薬などのプラント案件の受注によって、社会インフラ分野では浄水場の建設工事や発電所向けのメンテナンス案件の受注などによって前年同期比で増加いたしました。

■売上高

売上高は前年同期比12.2%増となる89,561百万円となりました。電子産業分野においては、受注した大型案件の工事が概ね順調に推移していることや、各種のメンテナンスや設備保有型サービスなどのソリューション事業が好調に推移したことから売上高が増加いたしました。また一般産業分野においても受注したプラント案件の工事進捗やソリューション事業の拡大によって売上高が増加しております。一方で電力上下水など社会インフラ分野においては、前年同期に比べ手持ちのプラント案件が減少したことから売上高は若干の減少となりました。

■営業利益

営業利益は前年同期比47.0%増となる12,189百万円となりました。電子産業分野や一般産業分野においてプラント案件の売上が拡大したことに加え、個々のプロジェクトにおける収益改善やコストダウンへの取り組みなどによって採算性の改善がみられたこと、また各種のメンテナンスや設備保有型サービスなどソリューション事業も好調に推移したことなどから営業利益が拡大しております。

 

[機能商品事業]

■受注高・売上高

受注高は前年同期比8.1%増となる16,865百万円、売上高は同8.7%増となる16,675百万円となりました。水処理薬品分野では電子産業向けのRO膜処理剤や排水処理剤などの各種水処理薬品、標準型機器・フィルタ分野では医療・研究機関向けの小型純水装置やコーヒーマシーンなどに向けた小型の浄水フィルタ、食品分野では加工食品向けの各種の食品添加剤などの販売が好調に推移いたしました。

■営業利益

営業利益は前年同期比21.5%増となる2,004百万円となりました。各分野における売上の拡大に加え、原材料価格の高騰に伴う値上げなどの効果によって人件費などの経費増加の影響をカバーし、営業利益が増加いたしました。

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

当第3四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ14,114百万円増加し、178,969百万円となりました。これは主に、リース投資資産18,919百万円の増加に対し、仕掛品12,048百万円の減少によるものであります。

(負債)

当第3四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ5,960百万円増加し、84,443百万円となりました。これは主に、短期借入金6,807百万円の増加に対し、長期借入金1,495百万円の減少によるものであります。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ8,153百万円増加し、94,525百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴う利益剰余金6,844百万円の増加によるものであります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた 課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2,136百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。