売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02028 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における我が国経済は、個人消費やインバウンド需要の回復、設備投資が拡大するなど、経済活動の正常化に向けた動きがみられるものの、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に加え、中東情勢の緊迫化による地政学的リスクの継続、および我が国における少子高齢化の加速に伴う労働力不足により、一層の物価上昇や景気回復への懸念が高まるなど、依然として先行き不透明な状況であります。

そのような状況下ではありますが、当社グループの主な関連業界である電気機器業界におきましては、サプライチェーンの混乱による部材不足も緩和され、カーボンニュートラルの実現に向けた設備投資が好調に推移しております。

当社グループは、MAツールを活用した効率的な営業活動を行い、DXを意識した業務効率改善を進め、複数サプライヤーへの転換などサプライチェーン最適化の取組みを継続し、コア技術製品の競争力強化、次世代に繋がる技術開発やサステナビリティを意識した製品開発を推進してまいりました。

その結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては前年同四半期に比べ、国内制御装置関連事業は、エンジニアリング部門、機器部門、変圧器部門の全てにおいて売上高は増収となりました。また、海外制御装置関連事業、樹脂関連事業においても売上高は増収となりました。当社グループ全体の利益面では、原材料が高騰する中でも、原価率の抑制に努めたことや、販管費率の改善などにより、黒字転換となりました。

 以上の結果、売上高は6,664百万円(前年同四半期比24.8%増)、営業利益は271百万円(前年同四半期は営業損失185百万円)、経常利益は344百万円(前年同四半期は経常損失109百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、364百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失371百万円)となりました。

なお為替レートは、中国人民元が20.45円(前年同四半期は20.33円)、タイバーツが4.09円(前年同四半期は3.82円)と、前年同四半期に比べ、中国人民元に対し0.12円安、タイバーツに対し0.27円安で推移いたしました。

 

各セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。

① 国内制御装置関連事業(当社、東洋電機ファシリティーサービス株式会社、東洋板金製造株式会社)

エンジニアリング部門につきましては、搬送制御装置分野、監視制御装置分野、印刷制御装置分野、配電盤分野の全てにおいて、部品の入手性が改善されたことにより、当部門の売上高は1,451百万円(前年同四半期比64.5%増)となりました。

機器部門につきましては、顧客における半導体関連、カーボンニュートラルへの取組みによる設備投資の拡大などにより、センサ分野、空間光伝送装置分野、表示器分野の全てにおいて増収となり、当部門の売上高は1,912百万円(前年同四半期比15.1%増)となりました。

変圧器部門につきましては、データセンター向けや再生可能エネルギー関連の設備投資が堅調に推移したことにより、当部門の売上高は2,158百万円(前年同四半期比21.4%増)となりました。

 以上の結果、国内制御装置関連事業の売上高は5,522百万円(前年同四半期比27.8%増)となり、セグメント利益は336百万円(前年同四半期比はセグメント損失16百万円)となりました。

 

② 海外制御装置関連事業(南京華洋電気有限公司、Thai Toyo Electric Co.,Ltd.)

海外制御装置関連事業につきましては、顧客におけるEV関連部品工場や半導体工場の設備投資が好調であることや、電子部品の供給網が改善されたことなどにより、南京華洋電気有限公司が牽引し、売上高は657百万円(前年同四半期比13.3%増)となり、セグメント利益は32百万円(前年同四半期はセグメント損失52百万円)となりました。

③ 樹脂関連事業(東洋樹脂株式会社)

樹脂関連事業につきましては、自動車生産量に回復の兆しがみられ、当部門の売上高は484百万円(前年同四半期比10.6%増)となり、セグメント利益は0百万円(前年同四半期はセグメント損失9百万円)となりました。

 

財政状態の状況は、以下のとおりであります。

① 資産の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,081百万円増加し、11,127百万円となりました。

流動資産は、759百万円増加の7,981百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加246百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加396百万円、棚卸資産の増加93百万円などによるものであります。

固定資産は、322百万円増加の3,146百万円となりました。

② 負債の分析

当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ664百万円増加し、5,103百万円となりました。

流動負債は、560百万円増加の3,726百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加139百万円、電子記録債務の増加246百万円、その他に含まれる未払消費税等の増加65百万円、未払金の増加63百万円などによるものであります。

固定負債は、103百万円増加の1,376百万円となりました。これは主に、退職給付に係る負債の増加132百万円などによるものであります。

③ 純資産の分析

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ417百万円増加し、6,024百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加279百万円、その他有価証券評価差額金の増加53百万円、為替換算調整勘定の増加69百万円などによるものであります。

 

 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 (3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は121百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。