売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02093 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における経済環境は、新型コロナウイルス感染症に対する経済活動の制限緩和が一層進み回復への動きが見られました。その一方で、世界的な原材料やエネルギー価格の高止まりや金融引き締めによる経済の下振れリスク、ロシアおよび中東における地政学的リスクが存在することから、先行きの不透明感は依然として高い状態が続いております。当社グループの属する電子部品業界におきましては、中国の景気後退懸念などを背景とした在庫調整が長期化し、需要は弱含んだ状況で推移していますが、半導体市場の高い成長に向けて緩やかな持ち直しの動きも出てきております。

このような状況のもと、当社グループでは強みを活かしたコア事業戦略において、音叉型水晶振動子の生産増強とシェア拡大によるさらなる経営基盤の強化を、新規事業戦略においては「新素子デバイスの量産化技術の確立」を目指し、KoTカットデバイスの開発スピードとマーケティング力の向上を図ってまいりました。また、サステナビリティへの取り組みを推進するなかで、2023年12月に子会社である青森リバーテクノ株式会社の『純水用地下水とチラー冷却水の熱交換によるエネルギーの削減』が、2023年度省エネ大賞(省エネ事例部門)「中小企業庁長官賞」を受賞いたしました。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、4,249,745千円(前年同期比26.7%減)となりました。また、利益につきましては、営業利益は84,008千円(前年同期比92.4%減)、経常利益は108,377千円(前年同期比91.0%減)、子会社解散に伴う費用を特別損失に計上していることなどから親会社株主に帰属する四半期純損失87,709千円(前年同期は783,857千円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(水晶製品事業)

水晶製品事業は、期初から継続する在庫調整の影響度が想定より大きかったことから、当第3四半期連結累計期間の需要は前年同期比で減少しました。その結果、売上高は4,186,842千円(前年同期比27.3%減)、セグメント利益は120,765千円(前年同期比90.0%減)となりました。

 

(その他の電子部品事業)

その他の電子部品事業は、民生機器向けの抵抗器の販売が前年を上回り、売上高は62,903千円(前年同期比71.4%増)となりました。一方、River Electronics (Ipoh) Sdn. Bhd.の解散及び清算手続きに係る費用の増加により、セグメント損失は12,387千円(前年同期は7,894千円のセグメント損失)となりました。

 

なお、セグメント別の経営成績につきましては、第1四半期連結累計期間より記載を変更しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「(報告セグメントの変更等に関する事項)」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、現金及び預金の増加500,956千円、商品及び製品の増加131,150千円、仕掛品の増加142,197千円、原材料及び貯蔵品の減少233,502千円、建設仮勘定の減少120,929千円、繰延税金資産126,811千円の減少等により、前連結会計年度末から215,689千円増加し、10,341,403千円となりました。

負債合計は、支払手形及び買掛金の増加152,867千円、1年内返済予定の長期借入金の増加235,424千円、設備関係電子記録債務の減少119,641千円、長期借入金336,432千円の増加等により、前連結会計年度末から478,196千円増加し、5,798,796千円となりました。

純資産合計は、利益剰余金の減少197,900千円、自己株式の増加241,001千円、為替換算調整勘定160,516千円の増加等により、前連結会計年度末から262,507千円減少し、4,542,606千円となりました。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の47.5%から43.9%となり、3.5ポイント減少しました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ526,950千円増加し、2,353,314千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において営業活動の結果獲得した資金は739,364千円(前年同期は1,134,919千円の獲得)となりました。これは主に減価償却費420,714千円、仕入債務の増加153,442千円、未収消費税等の減少124,910千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は477,866千円(前年同期は717,779千円の使用)となりました。これは主に定期預金の預入による支出765,561千円、定期預金の払戻による収入817,742千円、有形固定資産の取得による支出521,893千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において財務活動の結果獲得した資金は150,305千円(前年同期は117,726千円の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入1,300,000千円、長期借入金の返済による支出728,144千円、自己株式の取得による支出247,644千円、配当金の支払額110,190千円等によるものであります。

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。

(7)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、180,373千円(前年同期比16.9%減)となりました。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

(8)生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、水晶製品の受注高は回復傾向にあるものの、生産及び販売実績は無線通信などの産業機器向けやパソコンなどの民生機器向けを中心に在庫調整の長期化等により前年同期比で減少しております。生産高は4,359,422千円(前年同期比25.3%減)、受注高は4,080,092千円(前年同期比3.4%減)、売上高は4,186,842千円(前年同期比27.3%減)となりました。