売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02345 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当第3四半期累計期間における我が国経済は、設備投資など一部の指標に足踏みが見られるものの、新型コロナウイルス感染症による社会経済活動への影響が薄れる中で、総じて緩やかな景気回復基調のもとで推移しました。一方、海外経済においては、各国における金融引き締めの動向や、中国経済の停滞感等の懸念材料も多い中で、世界各地で地政学リスクが一段と高まるなど、不安定な状態が続きました。

医療機器業界においては、新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえて、医療提供体制の効率化、合理化の必要性が一段と高まる中で、効果的なソリューションを医療現場に提供し続けることが求められております。

このような経営環境の中で当社は、主力製品である採血管準備装置および関連システムに係る研究開発活動に引き続き取り組み、提供可能なソリューションの充実に努めるとともに、検体検査装置については、コンパクトで高性能の新型装置の販売拡大、消耗品等については引き続きの安定供給に取り組んでまいりました。

この結果、当第3四半期累計期間の売上高は6,424,175千円(前年同期比6.0%増加)となりました。主に国内市場における採血管準備装置・システムの販売案件が引き続き順調に推移したことに加えて、検体検査装置や消耗品の販売も伸長しました。なお、総売上高に対する海外売上高の占める割合は、前年同期比1.1ポイント減少し11.5%となりました。

利益面に関しては、売上総利益が3,228,995千円(前年同期比7.6%増加)となりました。販売費及び一般管理費は、人的資本投資の一環としての賃上げ、育成のための教育費用等の増加や、投資計画に基づく研究開発体制の基盤整備、業務のシステム化に伴う費用の増加等により2,300,961千円(前年同期比5.7%増加)となり、営業利益は928,034千円(前年同期比12.6%増加)、経常利益は937,863千円(前年同期比13.0%増加)、四半期純利益は646,374千円(前年同期比14.6%増加)となりました。

 

なお、当社は医療機器及びこれら装置で使用する消耗品の製造、販売を主たる事業とする単一セグメントでありますが、事業の傾向を示すため品目別に記載いたします。

 

<品目別の販売状況>

・採血管準備装置・システム

当第3四半期累計期間における採血管準備装置・システムの売上高は2,062,392千円(前年同期比10.0%増加)となりました。特に大型機の高機能化、効率的なソリューションの提供により販売案件が順調に推移したことにより、国内市場における売上高は1,957,242千円(前年同期比14.8%増加)となりました。海外市場においては、中国向け案件の延期などにより大型機・小型機ともに前年同期の売上を下回り、売上高は105,150千円(前年同期比38.1%減少)となりました。

 

・検体検査装置

当第3四半期累計期間における検体検査装置の売上高は457,410千円(前年同期比16.7%増加)となりました。国内市場では、血液ガス分析装置についてデスクトップ型・新型のハンディ型とも売上が伸長し、290,399千円(前年同期比28.3%増加)となりました。海外市場における売上高も、前年同期比で微増し167,011千円(前年同期比0.8%増加)となりました。

 

・消耗品等

当第3四半期累計期間における消耗品等の売上高は3,904,372千円(前年同期比2.9%増加)となりました。国内・海外市場ともに底堅い需要が続き、国内市場での売上高は3,436,365千円(前年同期比2.2%増加)、海外市場での売上高は468,006千円(前年同期比8.6%増加)となりました。

 

②財政状態

当第3四半期会計期間末の総資産の残高は15,582,431千円となり、前事業年度末比3,860,740千円減少しました。これは主に、売掛金が810,360千円減少、現金及び預金が3,692,189千円減少した一方、商品及び製品が607,534千円増加、長期前払費用が225,984千円増加したことによるものであります。

当第3四半期会計期間末の負債の残高は2,328,066千円となり、前事業年度末比728,249千円減少しました。これは主に、買掛金が445,546千円減少、未払法人税等が245,669千円減少、未払金が89,915千円減少した一方、前受金が63,429千円増加したことによるものであります。

当第3四半期会計期間末の純資産の残高は13,254,364千円となり、前事業年度末比3,132,490千円減少しました。これは、配当金の支払いが508,409千円、自己株式の増加3,305,353千円があったほか、四半期純利益が646,374千円であったこと等によるものであります。なお、自己資本比率は85.1%となり、前事業年度末比0.8ポイント増加しました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は238,935千円であります。また、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。