売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01589 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における世界経済は、穏やかな回復基調で推移しましたが、世界的な金融引締めに伴う海外景気の下振れリスクが意識されるなど、先行きに対する不透明感が高まりました。

当社グループを取り巻く事業環境は、半導体業界では、スマートフォンやパソコンなどの需要減速に伴い短期的には半導体メーカーの設備投資が鈍化していますが、生成AIへの期待も相俟って中長期的な半導体需要拡大が見込まれるとともに、地政学的リスクに対応した世界各地での半導体工場新増設計画が進められています。エレクトロニクス分野では、グリーンエネルギー化・EV化進展等に伴うパワーデバイス投資、スマート社会化・デジタル化・メタバース実現に向けた各種電子デバイスの技術革新・増産投資、中国の国産化投資などが拡大継続しています。フラットパネルディスプレイ(FPD)業界においては、タブレット・パソコン用ITパネルが液晶から有機ELへの転換期にあり、大型基板の有機EL投資が今後見込まれます。また、EVバッテリーの小型大容量化、安全性向上実現に向けた量産投資が本格化しはじめています。

このような状況において、当第2四半期連結累計期間につきましては、受注高は1,340億49百万円(前年同期比49億40百万円(3.8%)増)、売上高は1,202億24百万円(同88億64百万円(8.0%)増)となりました。また、損益につきましては、営業利益は103億13百万円(同1億52百万円(1.5%)減)、経常利益は109億99百万円(同7億80百万円(6.6%)減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、68億60百万円(同24億74百万円(26.5%)減)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりです。

 

「真空機器事業」

真空機器事業を品目別に見ますと次のとおりです。

 

(FPD製造装置)

FPD製造装置は、ITパネル用液晶投資が一段落したこともあり、売上高は前年同期を下回りましたが、EVバッテリーの小型大容量化、安全性向上に向けた量産投資が本格化しはじめたため、受注高は前年同期を上回りました。

 

(半導体及び電子部品製造装置)

半導体及び電子部品製造装置は、メモリ等半導体投資の抑制が継続したこともあり、受注高は前年同期を下回りましたが、日本・中国でパワーデバイス投資が活発化し、売上高は前年同期を上回りました。

 

(コンポーネント)

コンポーネント事業は、半導体電子・EV用バッテリー・民生機器関連向けの真空ポンプ・計測機器・電源機器などが好調に推移し、受注高、売上高ともに前年同期を上回りました。

 

(一般産業用装置)

高機能磁石製造装置や医療用凍結乾燥装置などが寄与し、受注高は前年同期を上回り、売上高は前年同期並みとなりました。

 

その結果、真空機器事業の受注高は1,124億60百万円、受注残高は1,410億39百万円、売上高は980億91百万円となり、90億70百万円の営業利益となりました。

 

 

「真空応用事業」

真空応用事業を品目別に見ますと次のとおりです。

 

(材料)

FPD関連の工場稼働率回復等により受注高、売上高ともに前年同期を上回りました。

 

(その他)

高精細・高機能ディスプレイ向けマスクブランクス関連が寄与するも、表面分析機器関連の受注期ずれ等により、受注高は前年同期を下回りましたが、売上高は前年同期並みとなりました。

 

その結果、真空応用事業の受注高は215億89百万円、受注残高は153億25百万円、売上高は221億34百万円となり、11億66百万円の営業利益となりました。

 

また、当第2四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりとなりました。

資産合計は、前連結会計年度末に比べ、121億66百万円増加となりました。主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が121億94百万円、棚卸資産が58億15百万円増加した一方で、現金及び預金が48億45百万円減少したことなどによります。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ、107億17百万円増加となりました。主な要因は、契約負債が90億52百万円増加したことなどによります。

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、14億48百万円増加となりました。主な要因は、利益剰余金が14億81百万円増加したことなどによります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりとなりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益、減価償却費、契約負債の増加、未収消費税等の減少などのプラス要因に対し、売上債権の増加、棚卸資産の増加などのマイナス要因により、88億52百万円の収入(前年同期は24億20百万円の支出)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出などにより、79億47百万円の支出(前年同期は59億98百万円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払、長期借入金の返済、長期借入れによる収入などにより、60億37百万円の支出(前年同期は79億76百万円の支出)となりました。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ、49億50百万円減少し、823億67百万円となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、61億88百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況について重要な変更はありません。