売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01815 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年4月~2023年12月)の世界経済は、緩やかながらも回復いたしました。中国では不動産不況が景気回復の足かせとなっているものの、米国では個人消費が堅調で経済は好調に推移しています。我が国ではインバウンド需要が大幅に回復し、賃金も上昇しましたが物価高には追いつかず、景気回復は緩やかなものとなっております。一方、ロシアウクライナ問題に引き続き、中東情勢の緊迫などの地政学リスクが、経済に不透明要素を与えております。

なお、中東情勢につきましては、当社グループは輸送上の影響があるものの、現在その程度は軽微であります。また、令和6年能登半島地震につきましては、当社グループは直接の影響はありません。

当社グループの属する電子部品業界におきましては、自動車関連市場では、半導体調達難は緩和しており販売は回復基調にあります。一方、移動体通信関連市場につきましてはインフレや技術の成熟による買い控えなどで販売は低調に推移しておりますが、新興国では回復の兆しもあります。

このような状況の下で、当社グループでは、移動体通信関連向けの売上は増加したものの、自動車関連向けは前年並となり、アミューズメント関連向けが大幅に減少したため、全体では売上が減少いたしました。

利益面におきましては、為替相場が円安に振れたことによる利益押し上げ効果があったものの、前年度の同効果による影響の方が大きかったため、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年比で減少となりました。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の連結売上高は177,466百万円(前年同期比13.8%減)、営業利益は11,227百万円(前年同期比14.8%減)、経常利益は為替相場変動に伴う為替差益3,394百万円を計上し、15,347百万円(前年同期比3.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は10,600百万円(前年同期比2.5%減)となりました。

 

報告セグメントの売上高及びセグメント利益または損失の状況は、次のとおりであります。

 

機構部品につきましては、アミューズメント関連向けが減少したことにより、売上高は151,976百万円(前年同期比17.4%減)、セグメント利益は7,883百万円(前年同期比31.4%減)となりました。

音響部品につきましては、AV機器関連向け、自動車関連向けが増加したことにより、売上高は14,821百万円(前年同期比18.8%増)、セグメント利益は1,441百万円(前年同期比27.7%増)となりました。

表示部品につきましては、自動車関連向けが減少したことにより、売上高は1,866百万円(前年同期比43.3%減)、セグメント損失は315百万円(前年同期は466百万円のセグメント損失)となりました。

複合部品その他につきましては、アミューズメント関連向けが増加したことにより、売上高は8,802百万円(前年同期比43.6%増)、セグメント利益は2,217百万円(前年同期比116.6%増)となりました。

 

(注)各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものです。

 

  当第3四半期連結会計期間末の総資産は、有価証券が増加したものの、売上債権及び棚卸資産の減少等により前連結会計年度末比5,839百万円減の174,154百万円となりました。また、負債につきましては、仕入債務の減少により前連結会計年度末比12,841百万円減の40,398百万円となりました。

  なお、純資産は、利益剰余金、為替換算調整勘定の増加等により前連結会計年度末比7,002百万円増の133,755百万円となり、自己資本比率は76.8%となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10,996百万円増加(前年同期は5,881百万円の増加)し、77,014百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金は、20,133百万円の増加(前年同期は17,775百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益15,345百万円(前年同期は税金等調整前四半期純利益15,795百万円)、売上債権の減少10,691百万円(前年同期は8,291百万円の増加)、棚卸資産の減少9,808百万円(前年同期は4,715百万円の減少)、仕入債務の減少11,247百万円(前年同期は8,808百万円の増加)、法人税等の支払6,281百万円(前年同期は5,132百万円)によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は、1,832百万円の減少(前年同期は5,418百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,491百万円(前年同期は2,473百万円)によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は、7,893百万円の減少(前年同期は7,386百万円の減少)となりました。これは主に、短期借入金の減少1,174百万円(前年同期は該当なし)、自己株式の取得による支出2,817百万円(前年同期は3,000百万円)、配当金の支払3,798百万円(前年同期は4,287百万円)によるものであります。

(3) 優先的に対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

また、当第3四半期連結累計期間において、当社の会社の支配に関する基本方針の概要について、重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

    当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,522百万円であります。

    なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 従業員数

当第3四半期連結会計期間末の連結会社の従業員数が前連結会計年度末に比べ、1,092名減少(前連結会計年度末比12.1%減)しております。これは、主として機構部品における受注減少対応による人員減であります。これに伴い、連結会社の機構部品の従業員数は5,696名(前連結会計年度末比17.7%減)となりました。

なお、従業員数は就業人員数であります。

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間の生産、受注及び販売の実績における著しい増減は、次のとおりであります。

生産実績において、表示部品が著しく減少しました。これは主として自動車関連向けの減少によるもので、表示部品の生産実績は1,816百万円(前年同期比44.7%減)となりました。また、複合部品その他が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、複合部品その他の生産実績は8,838百万円(前年同期比45.9%増)となりました。

受注実績において、複合部品が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、複合部品の受注実績は10,736百万円(前年同期比72.9%増)となりました。

販売実績において、表示部品が著しく減少しました。これは主として自動車関連向けの減少によるもので、表示部品の販売実績は1,866百万円(前年同期比43.3%減)となりました。また、複合部品その他が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、複合部品その他の販売実績は8,802百万円(前年同期比43.6%増)となりました。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

  キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

  当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。

  当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

  当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

  短期運転資金は、自己資金及び銀行等金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金、銀行等金融機関からの借入及び新株予約権付社債の発行などによる調達を基本としております。