売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02020 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

 (1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念、国際情勢に伴う資源価格の高騰、円安の進行など先行き不透明な状況が続きました。

このような環境の中、受注高はSSP部門の大型案件の受注等もあり、前年同四半期比で増加、売上高は半導体市況の停滞等により、サーマル部門を中心に前年同四半期比で減少いたしました。

以上の結果、受注高は2,863百万円(前年同四半期比8.1%増)、売上高は3,656百万円(前年同四半期比10.0%減)となりました。

利益面におきましては、原価高騰に伴う売上総利益の減少等により、営業利益は605百万円(前年同四半期比3.2%減)、経常利益は円安による為替差益の増加等により、662百万円(前年同四半期比5.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は海外連結子会社の解散決定に伴う法人税等調整額△126百万円の計上等により、554百万円(前年同四半期比30.6%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

SSP(Safety Security Protection)部門

当該部門におきましては、客先の在庫調整や設備の更新需要の停滞等により検知器をはじめとする機器販売及びハロンガス消火設備の容器弁関連の売上が減少したものの、ガス消火設備を含む新築案件が好調に推移したこともあり受注は増加いたしました。

以上の結果、受注高は1,426百万円(前年同四半期比19.9%増)、売上高は1,387百万円(前年同四半期比6.8%減)となりました。

今後の見通しにつきましては、新築案件、機器販売ともに部材調達に懸念があるものの、業績は堅調に推移するものと予想しております。また、地域再開発等の新築案件の大型受注も見込まれることから、受注獲得に向けた営業活動に注力してまいります。

開発の状況につきましては、装置内部の異常検出機器のリニューアル開発を終了いたしました。また、防災制御盤及び制御ユニットのリニューアル開発を継続しております。

 

サーマル部門

当該部門におきましては、半導体市場におけるメモリー及び先端ロジックを中心とする設備投資に停滞感が見られ、主力製品である半導体製造装置向けセンサー等の売上が減少いたしました。一方、半導体製造装置向け熱板の需要に回復の兆しが見られたことから受注は増加いたしました。

以上の結果、受注高は466百万円(前年同四半期比3.1%増)、売上高は510百万円(前年同四半期比27.7%減)となりました。

今後の見通しにつきましては、2024年度後半には、主力製品の主な供給先である半導体市況が調整局面から抜け出せるものと予想しており、センサー需要の回復が見込まれることから業績は堅調に推移するものと予想しております。

開発の状況につきましては、熱板の機能・性能の実現を目指した新規開発とともに、温度調節器、サーモスイッチなどの既存製品のリニューアル開発も進めております。

 

メディカル部門

当該部門におきましては、主力製品である海外市場向け人工腎臓透析装置及び関連製品の販売台数の回復により売上が増加したものの、販売先における在庫調整等もあり受注は減少いたしました。

以上の結果、受注高は240百万円(前年同四半期比29.3%減)、売上高は289百万円(前年同四半期比9.8%増)となりました。

今後の見通しにつきましては、主力製品である海外市場向け人工腎臓透析装置のほか、人工腎臓透析装置の関連製品についても堅調に推移するものと予想しております。

開発の状況につきましては、医療現場のニーズや利便性向上など、更なる機能改善に着手し、ソフトウエアの開発や要素部品の開発を継続しております。

 

PWBA(Printed Wiring Board Assembly)部門

当該部門におきましては、事務機器向け製品及び産業機器向け製品の販売先における在庫調整に区切りが見えてきたことから受注が増加いたしました。

以上の結果、受注高は241百万円(前年同四半期比9.4%増)、売上高は230百万円(前年同四半期比0.8%増)となりました。

今後の見通しにつきましては、医療機器向け製品の需要も回復傾向にあり業績は堅調に推移するものと予想しております。

 

消防ポンプ部門

当該部門におきましては、国や地方自治体向けの消防ポンプ及び消防車の販売が伸びず国内の売上は減少いたしました。一方、中国市場における消防ポンプの入札案件が堅調であったこと等により受注は増加いたしました。

以上の結果、受注高は488百万円(前年同四半期比9.4%増)、売上高は1,238百万円(前年同四半期比10.0%減)となりました。

今後の見通しにつきましては、国内市場では、国や地方自治体の消防予算は緩やかな回復傾向にあるものの、消防車のベース車両の供給が依然として不安定であるなど先行きが不透明な状況が続くものと予想しております。

開発の状況につきましては、水冷式消防ポンプのモデルチェンジ開発は完了し、今後は水冷式消防ポンプのモデルチェンジ機の派生機種の開発に着手してまいります。

 

② 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、19,718百万円となり、前連結会計年度末19,075百万円に比べ642百万円(3.4%)増加しております。主な増加要因は「投資有価証券」417百万円(25.0%)、「受取手形及び売掛金」284百万円(16.0%)によるものであります。

負債合計は、6,743百万円となり、前連結会計年度末6,395百万円に比べ347百万円(5.4%)増加しております。主な増加要因は「支払手形及び買掛金」285百万円(15.3%)、「未払法人税等」121百万円(136.1%)であり、主な減少要因は「製品改修関連損失引当金」109百万円(14.4%)であります。

純資産合計は、12,974百万円となり、前連結会計年度末12,680百万円に比べ294百万円(2.3%)増加しております。主な増加要因は「その他有価証券評価差額金」290百万円(37.0%)によるものであります。

 

 (2) 経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 (4) 研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、101百万円であります。