E01992 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行により個人消費は回復基調となっておりますが、物価高の長期化等による影響で一部に弱い動きが見られました。さまざまな地政学リスクの増大や世界経済の減速を背景とした輸出の低迷やエネルギー価格の高騰、急激な為替変動など経済動向は依然として不透明な状況が続きました。
当社グループが属するエレクトロニクス業界は、世界的な半導体関連需要の低迷もようやく底打ち感が見られるものの、需要の牽引役である半導体製造装置やファクトリーオートメーション機器等の工業機器市場、車載機器市場の受注もやや弱含む傾向が見られました。
このような状況の下、当社グループは注力市場の動向を見極めた受注活動を展開するとともに、生産性の向上によるコスト削減、設備投資の効率化や諸経費の抑制など経営全般にわたり効率化を推し進め、企業基盤のさらなる強化に努めてまいりました。当社グループは納期の改善に向け生産の効率化を推進してきましたが、売上は工業機器、車載機器市場を中心に調整局面が継続し減少いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は93億3百万円(前年同四半期比14.3%減)、利益面につきましては営業利益9億43百万円(同50.9%減)、経常利益10億17百万円(同49.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億81百万円(同49.8%減)となりました。
品目別の業績を示すと、次のとおりであります。なお、当社グループは、単一セグメントに属するコネクタ、ラック、ソケット等の製造・販売を行っているため、品目別の業績を示しております。
イ.コネクタ
遊技機器向けの受注は好調に推移したものの、半導体製造装置等の工業機器向け、車載機器向けフローティングコネクタ、監視カメラ、業務用カメラ等の画像機器向け極細同軸ケーブル用コネクタの受注も軒並み減少したことにより、売上高は81億85百万円(前年同四半期比15.9%減少)となりました。
ロ.ラック
半導体製造装置、車両(鉄道)等の工業機器向け、血液分析装置、内視鏡、超音波診断装置等の医療機器向け特注ラックで、一部部品調達難の影響もあり、売上高は8億53百万円(同4.6%減少)となりました。
ハ.ソケット
遊技機器向けの受注が好調に推移したことにより、売上高は2億19百万円(同39.7%増加)となりました。
ニ.その他
その他の売上高は45百万円(同37.8%減少)となりました。
海外市場の売上概況は、次のとおりであります。アジア市場は中国向けにつきましては、車載機器および医療機器向けは好調に推移したものの、工業機器向けは減少したことにより、売上高は15億76百万円(前年同四半期比4.3%減少)となりました。一方で、その他のアジア市場は画像機器、工業機器向けで受注が低迷し、売上高は11億37百万円(同40.2%減少)となりました。欧州市場は、車載機器、画像機器向けを中心にコネクタ及びハーネス製品の販売を行っておりますが、依然として一部で生産調整が続いている影響で売上高は6億98百万円(同4.7%減少)となりました。米国(中南米を含む)市場は、主に工業機器向けを中心に販売し、2億79百万円(同25.9%減少)となりました。
以上の結果、海外売上高は、36億91百万円(同20.8%減少)となりました。
② 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントに属するコネクタ、ラック、ソケット等の製造・販売を行っているため、生産、受注及び販売の状況については、品目別に記載しております。
イ.生産実績
当第3四半期連結累計期間における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別 |
生産高(千円) |
前年同四半期比(%) |
コネクタ |
7,710,475 |
△ 23.4 |
ラック |
836,309 |
△ 6.0 |
ソケット |
239,108 |
39.6 |
その他 |
45,912 |
△ 46.5 |
合計 |
8,831,806 |
△ 21.2 |
(注) 金額は販売価格によっております。
ロ.受注実績
当第3四半期連結累計期間における受注状況を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別 |
受注高(千円) |
前年同四半期比(%) |
コネクタ |
7,365,052 |
△ 29.3 |
ラック |
1,027,222 |
△ 15.8 |
ソケット |
188,486 |
0.5 |
その他 |
32,223 |
△ 53.8 |
合計 |
8,612,984 |
△ 27.5 |
ハ.販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別 |
販売高(千円) |
前年同四半期比(%) |
コネクタ |
8,185,372 |
△ 15.9 |
ラック |
853,333 |
△ 4.6 |
ソケット |
219,815 |
39.7 |
その他 |
45,340 |
△ 37.8 |
合計 |
9,303,861 |
△ 14.3 |
(2) 財政状態、経営成績の状況の分析
当第3四半期連結会計期間末の財政状態、当第3四半期連結累計期間の経営成績の状況の分析は以下のとおりであります。
① 財政状態の状況の分析
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。
区分 |
金額(千円) |
前連結会計年度末比(%) |
資産の部 |
18,621,093 |
△5.4 |
負債の部 |
3,477,611 |
△25.0 |
純資産の部 |
15,143,481 |
0.7 |
イ.資産
前連結会計年度末に比べ10億56百万円減少し、186億21百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金の減少額5億円、電子記録債権の減少額5億42百万円があったこと等によるものであります。
ロ.負債
前連結会計年度末に比べ11億59百万円減少し、34億77百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金の減少額1億87百万円並びに電子記録債務の減少額2億88百万円、未払法人税等の減少額4億42百万円があったこと等によるものであります。
ハ.純資産
前連結会計年度末に比べ1億2百万円増加し151億43百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ、4.9ポイント増加し、81.3%となりました。
② 経営成績の状況の分析
当第3四半期連結累計期間の経営成績は以下のとおりであります。
区分 |
金額(千円) |
前年同四半期比(%) |
売上高 |
9,303,861 |
△14.3 |
営業利益 |
943,993 |
△50.9 |
経常利益 |
1,017,916 |
△49.2 |
親会社株主に帰属する四半期純利益 |
681,647 |
△49.8 |
イ.売上高
売上高は遊技機器市場向け製品が好調に推移いたしましたが、半導体製造装置等を含む工業機器市場向け及び車載機器市場向け並びに画像機器向け製品が減少したことにより、前年同四半期に比べ15億52百万円減少し、93億3百万円となりました。
ロ.売上総利益及び営業利益
売上総利益は売上の減少により、前年同四半期に比べ9億42百万円減少し、26億6百万円となりました。営業利益は9億76百万円減少し、9億43百万円となりました。
ハ.営業外損益及び経常利益
営業外損益は受取配当金42百万円があったものの、前年同四半期に比べ純額で7百万円の減少となり、経常利益は前年同四半期に比べ9億84百万円減少し、10億17百万円となりました。
ニ.特別損益
特別損益は固定資産除却損により、前年同四半期に比べ純額で0百万円減少となりました。
ホ.親会社株主に帰属する四半期純利益
親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期に比べ6億77百万円減少し、6億81百万円となりました。
③ 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3億84百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。