売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01926 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績

 第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では比較的良好な雇用環境を背景に個人消費が堅調に推移するなど回復基調で推移いたしました。一方、欧州ではウクライナ情勢の長期化などにより景気は総じて低調に推移し、中国においてもゼロコロナ政策の解除により一時的に個人消費が回復したものの、不動産需要の落ち込みなどにより回復ペースが鈍化いたしました。また、日本国内におきましては、世界経済の減速により輸出に停滞が見られましたが、個人消費やインバウンド需要に支えられ景気は緩やかな回復傾向で推移いたしました。

 このような経営環境のもと当社グループにおきましては、本年度より基本方針を「適応力(レジリエンス)強化による質の高い成長」とする第10次中期経営計画をスタートさせ、諸施策を着実に実行してまいりました。

 販売面では、車載市場やICT市場等に向けた高付加価値な製品の拡販に努めると共に、生産面においても、ハイブリッドコンデンサの生産能力の増強を図るため、ケミコン東日本株式会社の宮城工場に新たな製造棟の建設に着手するなど、高収益で高付加価値な製品の生産能力の増強を図ってまいりました。また、スマートファクトリー構想を始めとする生産体制の合理化や省人化を推進するなど、経営目標の達成に向けた各種重点諸施策を着実に実行しております。

 製品開発では車載向け高容量の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサの「HXKシリーズ」、サイズ範囲を拡大したデジタル機器向けリード形アルミ電解コンデンサ「KHFシリーズ」等を開発し製品ラインナップを拡充いたしました。

 これらの結果、当第3四半期連結累計期間における連結業績につきましては、売上高は1,160億21百万円(前年同期比3.2%減)、営業利益は72億8百万円(前年同期比20.0%減)、経常利益は63億75百万円(前年同期比18.3%減)となりました。しかしながら、独占禁止法関連損失の計上などにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は221億41百万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純利益20億53百万円)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(コンデンサ)

 ICT・産機関連の需要が減少したことなどにより、売上高は1,121億68百万円(前年同期比2.3%減)、セグメント利益は67億64百万円(前年同期比18.7%減)となりました。

 

(その他)

 メカ部品の需要が減少したことなどにより、売上高は38億53百万円(前年同期比23.9%減)、セグメント利益は4億44百万円(前年同期比35.8%減)となりました。

 

(2)財政状態

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は、1,752億43百万円となり前連結会計年度末に比べて125億1百万円増加いたしました。

 流動資産は、1,076億61百万円となり99億3百万円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金の増加177億25百万円などであります。固定資産は、675億81百万円となり25億97百万円増加いたしました。

 負債は、1,275億84百万円となり155億21百万円増加いたしました。主な要因は、借入金の増加204億36百万円などであります。

 純資産は、476億58百万円となり前連結会計年度末に比べて30億20百万円減少いたしました。主な要因は、第三者割当増資によるA種種類株式及びB種種類株式の発行による資本金及び資本剰余金の増加、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上などであります。なお、自己資本比率は前連結会計年度末の30.9%から26.9%となりました。

 

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は33億97百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。