売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E02232 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営成績の分析

当中間会計期間におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善する等、景気は緩やかな回復傾向が続いております。しかしながら、米国の関税政策見直しによる、わが国を含めた各国への相互関税の導入及び追加関税措置の発効、世界的な金融引締め等に伴う海外の景気下振れ、資源・原材料価格の高止まり等に起因する物価上昇による個人消費の下振れリスク及びロシア・ウクライナ情勢並びに中東地域をめぐる情勢不安の継続による地政学リスク等により、景気の先行きは不透明な状況で推移しております。

こうした状況のなかで、フィルター部門の国内におきましては、自動車用フィルター業界は、自動車メーカーの生産ライン、カーディーラーに供給するフィルターメーカー(以下、純正メーカー)とカーショップ、ガソリンスタンド及び整備工場等に供給するフィルターメーカー(以下、市販メーカー)に大きく2つに分かれます。純正メーカーは、取引先の自動車メーカー、カーディーラー以外にも他の自動車メーカーのフィルターを品揃えして、補修用として市販メーカーの納入先にも販売しております。よって、自動車用フィルター市場は、純正メーカー、市販メーカーが入り混じって激しい競争を繰り広げており、特に価格の面では、新興国で製造された安価な商品が増加し、激しい価格競争にも晒されております。輸出におきましては、当社ブランド「VIC」を約40年間、海外の日本車向けに販売しておりますが、日本のフィルターメーカー、海外のフィルターメーカーと品質、価格等で激しい競争を展開しております。燃焼機器部門におきましては、プレス加工技術を活かし、1976年から風呂釜用バーナを製造するようになり、現在は、厨房機器メーカー、ボイラメーカー及びコインランドリーメーカー等にガスバーナ、熱交換器等を販売しております。

当社は、新規取引先の開拓並びに既存取引先への訪問活動を継続しつつ、同時にWEB会議システム等の非対面コミュニケーションツールを効果的に活用することで、取引先との接点を可能な限り多くすることにより、次のような営業活動を継続してまいりました。フィルター部門において国内では、付加価値の高い大型車用フィルター、既存品と差別化した高性能オイルフィルター及びプレス部品の拡販に注力すると共に、既存取引先との取引拡大に取り組んでまいりました。輸出では、主要輸出先への新製品の提案等の営業活動を強化してまいりました。燃焼機器部門では、取引先から依頼を受けたバーナの開発、既存のバーナ部品及び熱交換器の拡販に取り組んでまいりました。

その結果、売上高は前中間会計期間に比べ5億8百万円増加し、40億69百万円(前中間会計期間比14.3%増)、原材料並びに梱包資材等の購入価格の上昇等により売上原価が増加したものの、売上高の増加に伴い、生産量が増加したことによる生産効率の向上等により売上総利益率が増加したことが要因となり、営業利益は前中間会計期間に比べ1億35百万円増加し、2億49百万円(前中間会計期間比118.2%増)、営業利益が増加したことが要因となり、経常利益は前中間会計期間に比べ1億51百万円増加し、2億74百万円(前中間会計期間比123.5%増)、中間純利益は前中間会計期間に比べ1億12百万円増加し、1億96百万円(前中間会計期間比133.3%増)となりました。

 

セグメント別の業績を示すと、次の通りであります。

(フィルター部門)

売上高に関しては、国内売上並びに輸出売上ともに増加しました。国内売上が増加した要因は、商社向けが増加したことによるものです。輸出売上が増加した要因は、アジア向けが増加したことによるものです。営業利益に関しては、売上高の増加に伴い、生産量が増加したことによる生産効率の向上等により売上総利益率が増加したことが要因となり増加しました。

その結果、売上高は前中間会計期間に比べ5億4百万円増加し、39億13百万円(前中間会計期間比14.8%増)、営業利益は前中間会計期間に比べ1億19百万円増加し、4億円(前中間会計期間比42.7%増)となりました。

(燃焼機器部門)

売上高に関しては、コインランドリー用バーナが減少したものの、厨房機器用バーナの売上高が増加しました。営業利益に関しては、販売価格の改定による利益率が向上したこと等が要因となり増加しました。

その結果、売上高は前中間会計期間に比べ3百万円増加し、1億54百万円(前中間会計期間比2.1%増)、営業利益は10百万円(前中間会計期間は営業損失3百万円)となりました。

(その他)

灰皿等の販売をしております。

売上高は前中間会計期間に比べ302千円増加し、950千円(前中間会計期間比46.7%増)、営業損失は売上高が増加したこと及び経費削減に取り組んだこと等により2,980千円(前中間会計期間は営業損失3,413千円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

①資産

流動資産は、前事業年度末と比べて3億12百万円増加し、49億83百万円(前事業年度末比6.7%増)となりました。主な要因は、定期預金が増加したことにより現金及び預金が1億69百万円、売上が増加したことにより受取手形及び売掛金が60百万円、受注が増加したことによる出荷対応等のため、商品及び製品が98百万円、それぞれ増加したことによるものです。

固定資産は、前事業年度末と比べて24百万円増加し、27億82百万円(前事業年度末比0.9%増)となりました。主な要因は、減価償却費を計上したことにより有形固定資産が39百万円減少したものの、繰延税金資産が55百万円増加したことによるものです。

この結果、総資産は、前事業年度末と比べて3億36百万円増加し、77億66百万円(前事業年度末比4.5%増)となりました。

②負債

流動負債は、前事業年度末と比べて1億96百万円増加し、15億35百万円(前事業年度末比14.7%増)となりました。主な要因は、電子記録債務が56百万円減少したものの、仕入が増加したこと等により支払手形及び買掛金が27百万円、前事業年度末と比べて支払うべき法人税等が増加したことにより未払法人税等が75百万円、当中間会計期間は賞与の支給がなかったことにより賞与引当金が1億40百万円、それぞれ増加したことによるものです。

固定負債は、前事業年度末と比べて31百万円増加し、3億18百万円(前事業年度末比10.9%増)となりました。主な要因は、退職給付引当金が33百万円増加したことによるものです。

この結果、負債合計は、前事業年度末と比べて2億27百万円増加し、18億53百万円(前事業年度末比14.0%増)となりました

③純資産

純資産合計は、前事業年度末と比べて1億9百万円増加し、59億12百万円(前事業年度末比1.9%増)となりました。主な要因は、配当金の支払いが1億12百万円となったものの、中間純利益を1億96百万円計上したことにより利益剰余金が84百万円増加したことによるものです。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当中間会計期間における現金及び現金同等物の中間会計期間末残高は、9億97百万円(前事業年度末比1億72百万円増)となりました。

当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増減額が1億32百万円の増加となったこと及び法人税等の支払額が64百万円となったものの、税引前中間純利益が2億74百万円となったこと、減価償却費が1億12百万円となったこと及び賞与引当金の増減額が1億40百万円の増加となったことにより、3億74百万円の収入(前中間会計期間は4億11百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入が5億46百万円となったものの、定期預金の預入による支出が5億43百万円となったこと、有形固定資産の取得による支出が90百万円となったことにより、87百万円の支出(前中間会計期間は1億79百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が1億11百万円となったことにより、1億14百万円の支出(前中間会計期間は1億14百万円の支出)となりました。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間会計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

当中間会計期間の研究開発費の総額は、17百万円であります。