売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02895 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日から2023年12月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善する中で、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、世界情勢に伴う影響や中国経済の先行き懸念などのリスク、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等に注意する必要があります。

 当社グループが属する自動車業界におきましては、新車登録台数(軽自動車含む)は、283万台(乗用のみ、貨物・バス等除く)となり、前年同期比15.4%の増加となりました。中古車登録台数(軽自動車含む)は、390万台(乗用のみ、貨物・バス等除く)となり、前年同期比3.8%の増加となりました(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会、一般社団法人全国軽自動車協会連合会)。

 このような環境の中で当社グループは、自動車流通事業においては、『顧客ファースト』のスローガンのもと、お客様と直接取引する「買取直販」を積極的に推進しております。多様化するお客様のニーズに対応する保証やメンテナンスパッケージなどのサービスを強化することにより付帯収益を向上させるとともに、車検や保険などのアフターサービスの充実を図り、お客様との継続的な取引を強化しております。

 商用車関連におきましては、カーチス倶楽部会員や法人顧客を対象とした新たな顧客層の開拓により、トラックなどの取引を拡大しております。

 海外関連では、円安の影響もあり、バングラデシュ等を中心とした諸外国との輸出取引が活発化しており、海外向けの車両販売は前年同期1,786百万円から2,124百万円に増収となっております。中国に設立しました合弁会社である青島新馳汽車有限公司につきましては、2023年4月に新華錦集団有限公司及び山東膠東航空城投資有限公司とともに投資枠組み契約意向書を締結し体制整備を進めております。2023年9月には海外での自動車の販売、製造ならびに現地における市場開発のための企画及びコンサルティング業を行うことを目的として株式会社カーチスキャピタルマネージメントを設立しており、その事業第一弾として、チャド共和国のチャド商工会議所と自動車の整備及び販売等を協業して行う合弁会社の設立を目的とした基本合意書を締結しております。

 リースバック関連事業においては、金融機関、大手物流業者との連携及びカーチス倶楽部会員を通じた運送事業者等への事業の認知度向上を進めており、セグメント利益は74百万円(前年同期は51百万円)と増益となっております。また、2023年10月6日に株式会社カーチスロジテックを設立し、運送会社のM&Aアドバイザリー事業、商用車の買取販売事業、リース及びリースバック事業、金融業も手掛ける総合物流商社となることを目指しております。また、一般貨物自動車運送事業許可及び貨物利用運送事業登録を取得することにより、運送会社の資金繰り等への支援と物流事業の安定化に貢献するための物流管理プラットフォームとして、物流業界の発展に寄与してまいります。今後も金融機関や大手物流業者との連携及びカーチス倶楽部会員を通じた運送事業者等への事業の認知度向上に努め、リースバック関連事業及び商用車関連取引の更なる拡大を図ってまいります。

 販売費及び一般管理費につきましては、新規事業や海外輸出関連事業の取引増加に伴う事業構造の転換による人員採用などの戦略的投資を積極的に実施しておりますが、不要な費用の見直し等による経費削減を継続的に行っております。

 以上の結果、売上高は13,151百万円(前年同期比1.8%減)と減収になりましたが、売上総利益は2,258百万円(前年同期比6.2%増)、営業損失は7百万円(前年同期は営業損失245百万円)、経常利益は22百万円(前年同期は経常損失226百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は37百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失265百万円)となり、前年同期と比較して業績は大幅に改善し、当第3四半期連結累計期間における経常利益は黒字で推移しております。

 引き続き、第4四半期連結会計期間の業績を踏まえた通期の利益確保を図ってまいります。

 

 当社グループのセグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

[自動車流通事業]

 自動車流通事業の売上高は13,052百万円(前年同期比2.1%減)、セグメント損失は81百万円(前年同期はセグメント損失297百万円)となりました。

 

[リースバック関連事業]

 リースバック関連事業の売上高は99百万円(前年同期比65.8%増)、セグメント利益は74百万円(前年同期比43.2%増)となりました。

 

 

(2)財政状態の状況

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は6,798百万円となり、前連結会計年度末と比べ、65百万円増加いたしました。その主な要因は、現金及び預金の増加313百万円、商品の増加91百万円、売掛金の減少384百万円などによるものであります。

 負債合計は1,886百万円となり、前連結会計年度末と比べ、65百万円増加いたしました。その主な要因は、契約負債の増加320百万円、短期借入金の減少184百万円、未払金の減少50百万円などによるものであります。

 純資産は4,912百万円となり、前連結会計年度末と比べ、0百万円増加いたしました。その主な要因は、非支配株主持分の増加28百万円、新株予約権の行使による資本金及び資本剰余金の増加9百万円、利益剰余金の減少37百万円などによるものであります。この結果、自己資本比率は69.2%(前連結会計年度末70.2%)となりました。

 

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当第3四半期連結累計期間において、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。