E02900 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末日現在において当社グループ (当社および連結子会社) が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間の経済環境を顧みますと、米国では、個人消費は堅調に推移しているものの、高インフレ・政策金利上昇による下押しの圧力により、景気は減速傾向にあります。欧州では、ウクライナ情勢を受けた資源価格の高騰や物価上昇等が長期化していることにより、個人消費・企業の経済活動へ下押しの圧力が強まっており、景気は低迷しております。アジアにおいて、中国では、雇用・所得環境の悪化による個人消費の悪化や輸出の低迷、企業活動の鈍化により景気は減速傾向にあります。その他のアジア各国では、活動制限が解除されたことにより内需の景気回復が持続している国もありますが、インフレの長期化・輸出不振等で景気後退に入る国もあり、先行き不透明な状況となっております。日本では、新型コロナの感染症法上の位置づけが5類へ引き下げられたことから、個人消費の拡大やインバウンド需要の回復が景気を後押ししております。
当社グループが関連するエレクトロニクス市場は、長期化していた半導体不足に需給の改善がみられたものの、中国経済の鈍化や設備投資需要の減速などによりやや弱含みで推移しております。しかし、中長期的にはCASEやIoTといった技術革新の進行とともに、気候変動対策および脱炭素対策としての自動車や産業機器の電動化ニーズがさらに拡大していく市場であると認識しております。こうした状況下、当社グループでは、日系・非日系を問わず大手グローバル企業との取引拡大を目指しております。
当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績については、売上高は2,296億9千1百万円と前年同期に比べて277億7千4百万円の増加(13.8%増)となりました。利益面では、営業利益は92億5百万円と前年同期に比べて26億4千万円の増加(40.2%増)となり、経常利益は93億1百万円と前年同期に比べて28億3千7百万円の増加(43.9%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は60億8千9百万円と前年同期に比べて26億7千1百万円の増加(78.1%増)となりました。
当第3四半期連結累計期間における業績の分析等については、セグメント別の業績および要因に記載しております。
セグメント別の業績および要因は次のとおりであります。本文中の「セグメント利益」および「セグメント損失」は、四半期連結損益計算書の営業利益を基礎としております。また、「売上高」にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
(日本)
産業機器用部材および車載関連機器用部材の出荷が増加したこと等により、当セグメントの売上高は833億5千7百万円と前年同期に比べて123億9千5百万円の増加(17.5%増)となりました。
利益面では、売上高の増加にともない、セグメント利益は11億2千8百万円と前年同期に比べて4億7千7百万円の増加(73.5%増)となりました。
(中華圏)
家電機器用部材および産業機器用部材の出荷が減少したこと等により、当セグメントの売上高は690億9千3百万円と前年同期に比べて18億5千3百万円の減少(2.6%減)となりました。
利益面では、車載関連機器の減産により、セグメント利益は7億9千6百万円と前年同期に比べて5億2千3百万円の減少(39.7%減)となりました。
(東南アジア)
産業機器用部材および車載関連機器用部材の出荷が増加したこと等に加えて、主に米国ドルに対する円安の影響もあり、当セグメントの売上高は911億1千7百万円と前年同期に比べて115億5千6百万円の増加(14.5%増)となりました。
利益面では、売上高が増加したこと等により、セグメント利益は42億8千3百万円と前年同期に比べて4億9千3百万円の増加(13.0%増)となりました。
(欧州)
車載関連機器用部材および産業機器用部材の出荷が増加したこと等により、当セグメントの売上高は169億4千7百万円と前年同期に比べて42億7千6百万円の増加(33.8%増)となりました。
利益面では、半導体や電子部品のサプライチェーンの混乱による生産効率の低下やウクライナ侵攻による資源価格などの高騰が長期化していることもあり、4億4千万円のセグメント損失(前年同期は3億1千4百万円のセグメント損失)となりました。
(米州)
車載関連機器用部材および産業機器用部材の出荷が増加したこと等に加えて、主に米国ドルに対する円安の影響もあり、売上高は548億1千3百万円と前年同期に比べて99億8千6百万円の増加(22.3%増)となりました。
利益面では、売上高が増加したこと等により、セグメント利益は28億5千5百万円と前年同期に比べて15億5千4百万円の増加(119.5%増)となりました。
(資産)
総資産は、前連結会計年度末に比べて212億9百万円増加(10.3%増)し、2,263億7千9百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金32億4千4百万円の増加(23.5%増)、棚卸資産25億5千1百万円の増加(3.5%増)および受取手形、売掛金及び契約資産106億6千4百万円の増加(19.4%増)等により、前連結会計年度末に比べて160億5千6百万円増加(10.7%増)し、1,663億3千2百万円となりました。
固定資産は、各海外生産拠点での設備投資にともなう機械装置の増加もあり、有形固定資産48億2千7百万円の増加(10.6%増)等により、前連結会計年度末に比べて51億5千2百万円増加(9.4%増)し、600億4千6百万円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて77億4百万円増加(6.0%増)し、1,354億8千5百万円となりました。
流動負債は、買掛金43億2千4百万円の増加(10.4%増)、短期借入金3億5千4百万円の増加(1.0%増)等により、前連結会計年度末に比べて46億2千6百万円増加(4.8%増)し、1,012億2千4百万円となりました。
固定負債は、長期借入金26億6千7百万円の増加(17.6%増)等により、前連結会計年度末に比べて30億7千7百万円増加(9.9%増)し、342億6千万円となりました。
(純資産)
純資産は、為替レートの変動にともなう為替換算調整勘定89億7千3百万円の増加(62.9%増)および利益剰余金47億8千6百万円の増加(7.9%増)等により、前連結会計年度末に比べて135億4百万円増加(17.4%増)し、908億9千4百万円となりました。
この結果、自己資本比率は37.5%から39.9%に増加いたしました。
当第3四半期連結累計期間において、重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定に重要な変更および新たな定めはありません。
当第3四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更および新たな定めはありません。
当第3四半期連結累計期間において、事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動として特記すべき事項はありません。
当第3四半期連結累計期間において、連結会社または提出会社の従業員数に著しい増減はありません。
① 仕入実績
該当事項はありません。
② 受注実績
該当事項はありません。
③ 販売実績
該当事項はありません。
(9) 主要な設備
① 新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、著しい変動があったものは、次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。
② 前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、特記すべき事項はありません。
当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更および新たな定めはありません。
当第3四半期連結累計期間において、資本の財源および資金の流動性に係る情報に重要な変更および新たな定めはありません。