売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03330 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、資源価格の高騰や円安を背景とした物価高に加え、世界的な金融引き締めによる不透明感がありました。一方、昨年5月に新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の感染法上の分類が5類に移行し経済活動が正常化に向かう中、企業の景況判断も改善するなど景気は緩やかに持ち直してまいりました。このような経済状況のもと、当社の主要事業領域である医療用ガスや在宅酸素療法分野の重要性は益々高まってきており、多くの患者様の命を支える基盤として、その供給と質の向上に努めております。

介護福祉分野においても、高齢化社会の中での需要の増大やコロナ後でも継続している自宅での生活時間の増加等、多くの変化に対応するために、更に質の高い商品やサービスの提供を目指してまいりました。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は10,644百万円(前期比8.2%増)、営業利益は1,396百万円(前期比11.1%増)、経常利益は1,460百万円(前期比13.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は994百万円(前期比14.0%増)となりました。

 

セグメント別の概況は、次のとおりであります。

①医療用ガス関連事業

当部門は、COVID-19の感染法上の分類が5類に移行後も新規取引先拡販が順調に推移し、医療用酸素・医療用二酸化炭素の出荷量は堅調に推移いたしました。世界情勢を反映したエネルギーコスト上昇等に伴う材料・仕入価格上昇については、市況を見ながらコスト上昇分を鑑みた適正価格への変更に注力し交渉を進めてまいりました。また円滑な組織体制に向けた人的資源の拡充等にも努めてまいりました。

これらの結果、売上高は2,819百万円(前期比4.6%増)、セグメント利益は421百万円(前期比25.3%増)となりました。

 

②在宅医療関連事業

当部門は、国の施策である在宅医療への推進を受け、患者様と医療機関のニーズにお応えすると共に、きめの細かい営業活動を継続いたしました。また、コロナ禍では感染防止に努めつつ出来る限りの対応を行ったことにより「HOT(在宅酸素療法)」、「CPAP(持続陽圧呼吸療法)」共に好調に推移いたしました。利益面では世界的な原材料価格の上昇やエネルギー、輸送費の高騰が続いており、自助努力による合理化に努めてまいりました。

これらの結果、売上高は4,707百万円(前期比6.1%増)、セグメント利益は590百万円(前期比1.3%減)となりました。

 

③医療用ガス設備工事関連事業

当部門は、医療機関に対し医療用ガス設備並びに消火設備の配管工事の施工及び保守点検業務を行っております。配管設備工事は上期に大型物件の完工もあり好調に推移いたしました。配管設備保守点検もコロナ禍前の状況に戻り、安定した売上を確保しております。

これらの結果、売上高は1,194百万円(前期比28.2%増)、セグメント利益は222百万円(前期比28.3%増)となりました。

 

 

④介護福祉関連事業

当部門は、介護福祉関連機器のレンタル及び販売部門において、地域包括支援センターや居宅介護支援事業者への継続的な営業活動を図ることによりレンタル売上及び販売においても順調に推移いたしました。

また、訪問看護事業所は、都内3拠点を事業基盤として地域へのPR活動強化による認知度アップとスタッフの増員など運営体制の充実を図り、順調に推移いたしました。

これらの結果、売上高は887百万円(前期比30.0%増)、セグメント利益は28百万円(前期比762.3%増)となりました。

 

⑤施設介護関連事業

当部門は、有料老人ホーム「ライフステージ阿佐ヶ谷」(東京都杉並区)におきましては、24時間看護師在駐や地元医療機関との連携の更なる構築を図り、高付加価値サービスの提供と、人材育成の体制を強化いたしました。また、入居者様の多様なニーズを把握したうえで、感染病の予防とまん延防止を最重視した運営を徹底することで入居者様、ご家族様への「安心」「安全」をお届けし、入居率の向上に努めました。

通所介護施設「あしつよ・文京」(東京都文京区)、「あしつよ巣鴨」(東京都豊島区)、「あしつよ王子」(東京都北区)におきましても、感染防止に留意しつつ、地元密着型のサービスの提供と顧客ニーズの多様化に対応した稼働率アップを図りました。

これらの結果、売上高は262百万円(前期比1.4%減)、セグメント利益は16百万円(前期比27.5%減)となりました。

 

 

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は22,022百万円(前連結会計年度末比775百万円増)となりました。これは主に、投資有価証券が1,001百万円増加し、有形固定資産のその他のうちリース資産が134百万円、投資その他の資産のその他のうち長期繰延税金資産が141百万円減少したこと等によるものであります。

負債合計は5,317百万円(前連結会計年度末比338百万円減)となりました。これは主に、未払法人税等が108百万円、賞与引当金が87百万円、流動負債のその他のうちリース債務が106百万円、役員退職慰労引当金が86百万円減少したこと等によるものであります。

純資産は16,705百万円(前連結会計年度末比1,113百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により利益剰余金が786百万円、その他有価証券評価差額金が316百万円増加したこと等によるものであります。

 

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間に研究開発費として5百万円支出しております。