売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02303 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

  当社グループは、「かけがえのない生命のために」の創業精神の下、「医療を必要とする人と支える人の架け橋となり、健康でより豊かな生活に貢献することですべての人々を笑顔にする」ことを目指して、経営の品質と企業価値の向上に努めております。

 事業活動としましては、輸液・栄養領域、透析領域、外科治療領域、血液・細胞領域の4つの領域を中心に事業を展開し、製品の開発、生産、販売を進めております。

 
 当第3四半期連結累計期間は、日本国内においては、注力事業として取り組みを進める薬剤調製・投与クローズドシステムの販売が引き続き好調であったほか、ニードルレスアクセスポート付輸液セットの販売が堅調に推移した一方で、医療用手袋や栄養セットの販売が減少しました。海外においては、国・地域ごとに状況は異なるものの、医療需要の回復による市場の活性化を受け、主力の成分献血用回路や血液バッグが売上を伸ばしたほか、円安による円貨換算額の増加も加わり、売上を押上げました

 以上の結果、売上高は、前年同四半期に比べ11億16百万円増加の480億35百万円(前年同四半期比2.4%増)となりました。

 利益につきましては、増収効果はあるものの、原材料費や電力費等の高騰に加え、需要拡大に備えた労務費の増加や、研究開発費も増加したことにより、営業利益は77百万円(前年同四半期比83.6%減)となりました。また、持分法による投資利益や補助金収入の計上などにより、経常利益は2億63百万円(前年同四半期比37.2%減)となり、法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は54百万円(前年同四半期比58.9%減)となりました。


 

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(日本)
 薬剤調製・投与クローズドシステムやニードルレスアクセスポート付輸液セット、中国向け血液透析装置の販売が堅調に推移したものの、医療用手袋や栄養セット、摂食嚥下関連用品の販売が減少したほか、欧州向けAVF針(血液透析用針)の販売が顧客の在庫調整で減少したことにより、売上高は320億9百万円(前年同四半期比2.8%減)となりました。また、セグメント利益については、補助金収入や子会社からの受取配当金が増加したことにより、2億28百万円の利益(前年同四半期比66.1%増)となりました。
 
(シンガポール)
 停滞していた海外需要の回復を受けて、北米向け成分献血用回路や、アジア及びアフリカ向けの血液バッグの販売が増加したことに加え、円安による円貨換算額の増加もあり、売上高は176億43百万円(前年同四半期比5.0%増)となりました。また、セグメント損益については、増収効果はあるものの、原材料費や電力費等の高騰に加え、需要拡大に備えた労務費の増加もあり、1億5百万円の損失(前年同四半期は2億22百万円の利益)となりました。
 
(中国)
 市場成長による需要の拡大傾向は変わりないものの、新型コロナウイルス感染拡大を要因とする需要停滞と顧客の在庫調整等によりAVF針や急性血液浄化回路の販売が減少したことから、売上高は27億71百万円(前年同四半期比6.2%減)となりました。また、セグメント損益については、減収影響に加え、労務費等が増加したことから、51百万円の損失(前年同四半期は94百万円の利益)となりました。
 
(フィリピン)
 成分献血用回路やアジア向け血液バッグの販売が増加したことにより、売上高は29億3百万円(前年同四半期比6.8%増)となりました。また、セグメント損益については、増収効果はあるものの、原材料費や電力費の高騰に加え、生産活動の拡大に伴う労務費や消耗品費の増加もあり、1億54百万円の損失(前年同四半期は32百万円の利益)となりました。
 
(ドイツ)
 欧州向け血液バッグの販売が好調に推移し、売上高は29億76百万円(前年同四半期比5.6%増)となりました。また、セグメント利益については、増収効果に加え、高止まりしていた海上運賃の減少もあり、3億57百万円(前年同四半期比162.0%増)となりました。
 
(その他)
 北米向けのAVF針や翼状針の販売が減少したことなどにより、売上高は29億27百万円(前年同四半期比27.0%減)となり、セグメント損益については2百万円の損失(前年同四半期は42百万円の利益)となりました。
 

 

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ58億47百万円増加の802億55百万円となりました。資産、負債及び純資産の内容は次のとおりであります。
(資産)
 流動資産は、前連結会計年度末に比べ36億49百万円増加の459億12百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が増加したためであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ21億98百万円増加の343億42百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産が増加したためであります。
(負債)
 流動負債は、前連結会計年度末に比べ20億40百万円増加の244億77百万円となりました。この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が増加したためであります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ24億93百万円増加の157億63百万円となりました。この主な要因は、長期借入金が増加したためであります。
(純資産)
 純資産は、前連結会計年度末に比べ13億14百万円増加の400億14百万円となりました。この主な要因は、為替換算調整勘定の変動によるものであります。

 なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.2ポイント低下の49.6%となりました。

 

(2) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は10億79百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。