売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02323 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、半導体不足などの供給制約が解消傾向で推移しておりますが、中国経済の減速、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化、原材料及び部材価格並びにエネルギー価格の高止まりや世界的なインフレの進行と金融引き締め等、景気の先行きは依然として不透明感の強い状況が続いております。

当社グループにおいては、要素部品事業は一部半導体業界向けで在庫調整等の動きがみられる中、一部の海外地域の需要が鈍化した他、本年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」による当社工場拠点の一時的な稼働停止等により総じて弱含みで推移いたしました。一方、システム製品事業は半導体向け及びFPD向けの一部の大口顧客の需要増加等により堅調に推移いたしました。

このような中、高付加価値製品の販売及び継続的な生産性向上等に注力いたしましたが、原材料などの外部調達価格やエネルギー価格が高止まっていること、及び海外の一部地域における需要鈍化による製品セグメント別売上構成比率が変化したこと等により、前年同期比で売上総利益率が低下いたしました。また、修繕費及び持続的な事業拡大に向けた販売促進費や旅費交通費等がそれぞれ増加したこと等により、営業利益は前年同期比では減少いたしました。

その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は83億9千万円(前年同期比1.5%減)、営業利益8億8千8百万円(前年同期比21.8%減)、経常利益9億9千8百万円(前年同期比22.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億5百万円(前年同期比30.6%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

(イ)要素部品事業

当事業においては、光学基本機器製品は、一部半導体業界向けで在庫調整の動きがみられ、米国地域向け及び中国地域向けの需要が依然減少した他、当社工場拠点の被災による一時的な稼働停止等、総じて軟調に推移いたしました。自動応用製品は、半導体不足に起因する電子基板などの供給制約の解消が続き、バイオ業界向けの顕微鏡用ステージの他、通信業界向けの調芯装置等がそれぞれ好調に推移いたしました。光学素子・薄膜製品は、一部半導体業界向けで在庫調整の動きがみられる中、国内を中心とした一部の顧客の電子部品・半導体業界向けの製造装置・検査装置への組込み用途は堅調に推移いたしましたが、中国をはじめとした一部アジア地域向けの需要鈍化が続き、総じて弱含みで推移いたしました。

その結果、セグメント間の内部売上高を含む売上高は68億7千5百万円(前年同期比4.7%減)となり、営業利益は11億1千3百万円(前年同期比25.7%減)となりました。

 

(ロ)システム製品事業

当事業においては、電子部品・半導体業界向けの製造装置・検査装置への組込み用途の光学ユニット製品及び光学システム製品が好調に推移し、フラットパネルディスプレイ業界向けでは、一部の顧客の製造装置・検査装置への組込み用途の光学ユニット製品が堅調に推移いたしました。又、防衛業界向けの光学システム製品の需要は増加し、医療業界向けの光学システム製品は弱含みで推移いたしました。

その結果、セグメント間の内部売上高を含む売上高は15億7千5百万円(前年同期比12.9%増)となり、営業利益は1億7千万円(前年同期比175.5%増)となりました。

 

② 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、前連結会計年度末に比べ以下のとおりとなりました。

(資産)

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて4.4%減少し、126億7千1百万円となりました。これは、有価証券が8千万円増加し、現金及び預金が3億3千5百万円、商品及び製品が2億6百万円、受取手形及び売掛金が1億2千9百万円それぞれ減少したことなどによるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて7.9%増加し、79億6千8百万円となりました。これは、当社技術センター新工場棟の完成及び能登工場新工場棟の竣工等により建物及び構築物が8億4千万円(うち技術センター4億4千9百万円、能登工場4億4千5百万円)(前期以前に支出した建設仮勘定からの振替による増加額4億5千8百万円を含む)、投資有価証券が1億1千4百万円、繰延税金資産が4千8百万円それぞれ増加しましたが、リース資産が3千2百万円、投資不動産が2千5百万円それぞれ減少したことなどによるものです。

 その結果、資産合計は、前連結会計年度末から横ばいの206億3千9百万円となりました。

(負債)

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて9.2%減少し、27億6千3百万円となりました。これは、短期借入金が1億7千万円、賞与引当金が1億5千3百万円それぞれ増加し、未払法人税等が4億2千6百万円、電子記録債務が1億6千7百万円それぞれ減少したことなどによるものです。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて13.2%減少し、10億9千3百万円となりました。これは、長期借入金が9千万円、リース債務が6千万円それぞれ減少したことなどによるものです。

 その結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて10.3%減少し、38億5千6百万円となりました。

(純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2.8%増加し、167億8千3百万円となりました。

 自己資本比率は、80.9%となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財政上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)財務及び事業の方針を決定する者の在り方に関する基本方針

 当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、2億4千6百万円です。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7)主要な設備

 前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、当第3四半期連結累計期間において

完了したもの及び計画に変更があったものは、次のとおりであります。

(完了)

会社名

事業所名

所在地

セグメントの名称

設備の内容

投資額

(百万円)

資金調達

方法

完了年月

当社

技術センター

石川県

白山市

要素部品事業及び

システム製品事業

工場建物

449

自己資金

2023年7月

(計画の変更)

会社名

事業所名

所在地

セグメントの

名称

設備の

内容

投資予定金額(百万円)

資金調達

方法

完了予定

年月

総額

既支払額

当社

能登工場

石川県

羽咋郡

要素部品事業

工場建物

470

445

自己資金

未定

(注)

(注)建物は2023年12月に竣工しましたが、令和6年能登半島地震の影響により完了予定を変更しました。