売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00640 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策としての行動制限の解除に伴い、社会経済活動の正常化が進み、また円安によるインバウンド需要の回復もあり、個人消費及び企業の設備投資の増加基調が持続し、緩やかな回復傾向が継続しました。しかしながら、長期化するウクライナ情勢に加え、中東情勢も悪化するなど地政学リスクの高まりや世界的なインフレ圧力による金融引き締めが継続されている状況下で、エネルギー価格の高騰、物価高や賃金上昇の影響など、先行きは不透明な状況が続いております。

国内の住宅市場においては、新設住宅着工戸数は、持家、貸家、そして分譲住宅の全てにおいて前年同期比でマイナスとなりました。また、利用関係別戸数において当社のコアとなる分譲住宅においては、前年同期比で6.9%減(179千戸)で、その内、マンション市場は同7.5%減(74千戸)となりました。

このような状況の中、受注残の消化も順調に進み、国内売上高は、前年同期比6.3%増の75億95百万円となりました。また、製造面においても、原材料価格、エネルギー価格、そして人件費等の各コストが上昇している状況下において、生産性向上のため、製造プロセスの見直し、省力化設備の導入や工場レイアウトの改善を継続的に実施し、原価低減を図ってまいりました。

一方、中国においては、当第3四半期連結累計期間(1月~9月)は、年初に「ゼロコロナ政策」の完全解除に伴い、景気回復への期待と不動産市況の改善を考えておりましたが、「ゼロコロナ政策」と過去の「不動産開発業者に対する資金調達総量規制(3つのレッドライン)」の影響力が大きく、依然として厳しい状況下に置かれております。しかしながら、各都市において不動産市況の回復対策として、住宅購入時の頭金比率や住宅ローン金利の引き下げ、そして2軒目住宅購入の制限策撤廃など、8月末から9月初旬にかけて導入され、今後の市況について継続して注視しております。

このような状況の中、本年3月、当社グループの江西省宜春工場では、金属防火ドア(甲級、乙級)、木製防火ドア(甲級、乙級)の製造認定及び工場認定を取得し、製造販売の認定を得ました。また、9月には、新たな製品ラインナップとなる外装防火ドア(玄関ドア)の専門代理店を上海市で営業開始し、拡販体制を整備しました。

さらに、台湾で建設業等を展開する潤泰グループの潤泰精密材料股分有限公司と業務提携に関する協定を締結しました。この業務提携においては、台湾の住宅市場に当社製品の内装住宅部品(インテリアドア、造作材、収納ユニット、流し台)および外装防火ドア(木質、鋼質)を供給します。12月には台北市の潤泰グループが運営する商業施設内にショールームの開業をしました。

以上の結果、当社グループにおける当第3四半期連結累計期間の売上高は、191億84百万円(前年同期比5.2%減)、営業利益は、15億59百万円(同9.7%減)、経常利益は、18億36百万円(同11.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、12億19百万円(同17.2%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

日本については、売上高は、75億95百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益は、8億7百万円(同15.0%減)となりました。

 中国については、売上高は、115億89百万円(前年同期比11.5%減)、営業利益は、7億52百万円(同3.1%減)となりました。

 

 当第3四半期連結会計期間末における資産合計は455億45百万円となり、前連結会計年度末より19億49百万円増加しております。これは主に投資有価証券の増加4億93百万円、投資不動産の増加13億25百万円によるものです。

 負債合計は121億36百万円となり、前連結会計年度末より14億8百万円増加しております。これは主に支払手形及び買掛金の増加4億94百万円、電子記録債務の増加4億16百万円、短期借入金の増加8億93百万円、その他の流動負債の減少2億33百万円によるものです。

 純資産合計は334億9百万円となり、前連結会計年度末より5億40百万円増加しております。これは主に利益剰余金の増加3億50百万円、為替換算調整勘定の増加18億16百万円、自己株式の増加20億83百万円によるものです。

 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末より2.1ポイント減少して70.4%となりました。

 

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(3)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は1億51百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

(4)生産、受注及び販売の実績

①生産実績

 当第3四半期連結累計期間の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同四半期比(%)

日本

6,781,187

108.4

中国

5,191,221

87.1

合計

11,972,408

98.0

(注)金額は販売価格によっております。

 

②受注状況

 当第3四半期連結累計期間における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同四半期比(%)

受注残高(千円)

前年同四半期比(%)

日本

8,416,558

121.3

9,324,364

109.6

中国

7,762,059

75.2

11,528,425

80.3

合計

16,178,617

93.8

20,852,789

91.2

(注)金額は販売価格によっております。

 

③販売実績

 当第3四半期連結累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同四半期比(%)

日本

7,595,207

106.3

中国

11,589,468

88.5

合計

19,184,675

94.8

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。