株式会社ルックホールディングス

ブランドなど:イルビゾンテA.P.C.KEITHMarimekkoSCAPA
繊維製品アパレルスタンダードTOPIX Small 2

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00604 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 ① 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、経済活動の正常化が一段と進み、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、資源・エネルギー価格をはじめ様々な物価の上昇や欧米諸国での金融引き締め政策等による為替相場の急激な円安の進行など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
 当アパレル・ファッション業界におきましては、物価上昇の影響等による生活防衛意識が高まることが懸念されるものの、外出機会の増加やインバウンド消費が伸長するなど総じて回復基調で推移いたしました。

このような状況の中、当社グループは、当事業年度を最終年度とする「中期経営計画」で掲げる重点政策を、経営環境の変化に柔軟に対応しながら、継続的に推し進めてまいりました。EC事業の強化策に取り組むとともに、行動制限の緩和に伴い店舗販売にも注力してまいりました。また、不採算事業の終了など、徹底した効率経営にも努めてまいりました。
 その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高につきましては、9月末まで続いた猛暑の影響で日本・韓国事業で秋物販売は苦戦したものの、韓国事業でのセール販売が増加し、399億2千6百万円(前年同期比1.7%増)、一方、利益につきましては、秋物商品の販売が苦戦したことに加え、為替レートの急激な変動によるインポートブランドの仕入価格の上昇に伴い原価率が上昇した結果、営業利益は21億3千7百万円(前年同期比22.2%減)、経常利益は26億4千万円(前年同期比17.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は17億2千9百万円(前年同期比24.9%減)となりました。

 

セグメント別の業績の概況は次のとおりであります。

 

(アパレル関連事業)

「日本」につきましては、直営店や百貨店の集客が回復したことやインバウンド消費が伸長したことにより、主力ブランドである「A.P.C.」や「マリメッコ」が堅調に推移いたしましたが、アパレルブランドの「スキャパ」や「キース」においては、前年は好調に推移した秋物商品の販売が猛暑の影響により店舗及びECともに苦戦いたしました。EC事業においては、自社ECサイトでの購入商品の店舗受取りサービス拡大やラッピングサービスの充実、SNSによる発信を強化するなど、お客さまの利便性向上に引き続き取り組んでおりますが、店舗での販売が伸長したことに比べて厳しい結果となりました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は174億3千2百万円(前年同期比0.0%減)、一方、営業利益は秋物販売の苦戦に加え、円安の進行による影響でインポートブランドの仕入価格が上昇したことなどにより11億7千4百万円(前年同期比3.3%減)となりました。
 「韓国」につきましては、韓国経済において景気の持ち直しの動きが見られるものの、新型コロナウイルス感染症の行動制限が解除され、海外旅行先での消費活動が活発化するなどの影響で、韓国内では百貨店をはじめとする商業施設において集客が厳しい状況が続いており、株式会社アイディールック、株式会社アイディージョイにおいても厳しい状況が続いております。このような環境の中、株式会社アイディールックにおいて、百貨店と共同で集客を促すプロモーションを実施するなど売上拡大策に取り組むとともにアウトレット店舗等でのセール販売の強化にも注力いたしました。しかしながら、韓国においても秋物商品の販売が苦戦し、セール販売比率の増加により売上総利益率が低減いたしました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は205億6千2百万円(前年同期比3.1%増)、営業利益は14億1千7百万円(前年同期比35.1%減)となりました。
 「欧州」につきましては、小売事業において米国や欧州域内からの観光客が回復し順調に推移いたしました。また、主力の卸売事業も引き続き堅調に推移した結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は33億1千3百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益は4千3百万円(前年同期は8千7百万円の営業損失)となりました。
 「その他海外」(香港・中国・米国)につきましては、米国において「イル ビゾンテ」の小売事業、卸売事業とも売上高が増加した一方、採算性が悪化した香港、中国の事業を終了いたしました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2億4千9百万円(前年同期比29.0%減)、営業損失は4千2百万円(前年同期は5千万円の営業損失)となりました。

これらの結果、アパレル関連事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は415億5千8百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は25億9千2百万円(前年同期比20.5%減)となりました。

 

(生産及びOEM事業)

「生産及びOEM事業」につきましては、株式会社ルックモードにおいて、主にグループ内への売上高が増加した結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は19億3千1百万円(前年同期比2.4%増)となりました。また、生産体制の一部見直しなどの効率化にも取り組んだ結果、営業利益は9千1百万円(前年同期比112.3%増)となりました。

 

(物流事業)

「物流事業」につきましては、株式会社エル・ロジスティクスにおいて、グループ内への売上高が減少した結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は8億7千1百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は2千8百万円(前年同期比38.1%減)となりました。

 

(飲食事業)

「飲食事業」につきましては、株式会社ルックが展開する「ジェラテリア マルゲラ」において、当第3四半期連結累計期間の売上高は6百万円(前年同期比85.8%減)、営業損失は6百万円(前年同期は1千8百万円の営業損失)となりました。なお、「ジェラテリア マルゲラ」は今後の採算性が見込めないため2023年4月をもって終了しております。

 

 ② 財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、商品及び製品が28億9千3百万円、投資有価証券が11億3千7百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ37億1千7百万円増加し、581億7千7百万円となりました。

負債は、借入金が4億8千7百万円、未払法人税等が4億3千1百万円、それぞれ減少しましたが、支払手形及び買掛金が4億8千5百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ4億4百万円減少し、241億4千1百万円となりました。

純資産は、利益剰余金が12億6千6百万円、為替換算調整勘定が19億1千8百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ41億2千1百万円増加し、340億3千5百万円となりました。

これらの結果、自己資本比率は、58.5%となりました。

 

(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。