売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00603 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態および経営成績の状況

 ① 経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が収束に向かい、社会経済活動の正常化への動きが本格化しました。また、東アジアからの訪日観光客を中心とした活発なインバウンド需要の下支え効果もあり、個人消費は回復基調が強まりました。一方、為替相場における円安基調、原材料価格やエネルギー価格の高騰の長期化、物価上昇に伴う消費マインドの冷え込みについては、引き続き懸念されています。

このような状況下において、2023年9月に開催されたラグビーワールドカップ2023を含む国際的なスポーツ大会での日本人選手の活躍は、国内におけるスポーツへの関心の高まりに大きく寄与しました。同時に、コロナ禍で中止や規模縮小が続いていた市民参加型スポーツイベント、特にマラソン大会等の再開が全国各地で進んだことで、大会需要とともにトレーニング需要も回復しました。

これらの結果、当社グループの業績におきましても、主力ブランドのTHE NORTH FACEだけでなく、他のアスレチックブランドにおいても期初見通しに沿った推移となりました。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高94,832百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益19,189百万円(前年同期比5.0%増)、経常利益23,576百万円(前年同期比7.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益17,574百万円(前年同期比8.0%増)となりました。

 

 ② 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における資産合計は139,591百万円となり、前連結会計年度末に比べ21,074百万円増加しました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産の増加6,343百万円、電子記録債権の増加5,601百万円および商品及び製品の増加2,844百万円等があったためであります。

 

・売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権)

当第3四半期連結会計期間末の売上債権回転月数は、前連結会計年度末の1.70ヵ月から当第3四半期連結会計期間末2.68ヵ月となりました。

 

・棚卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)

当第3四半期連結会計期間末の棚卸資産は17,662百万円となり、前連結会計年度末と比べ3,034百万円増加いたしました。棚卸資産回転月数につきましては前連結会計年度末1.53ヵ月から当第3四半期連結会計期間末1.68ヵ月となりました。

 

・投資有価証券

投資有価証券には、関連会社の株式26,655百万円のほか、長期・安定的な取引関係維持のために所有している主要取引金融機関や主要仕入先等の株式が含まれております。当第3四半期連結会計期間末における投資有価証券は32,884百万円となり、前連結会計年度末と比べ3,989百万円増加いたしました。

 

負債合計は、47,431百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,969百万円増加しました。これは主に、電子記録債務の増加7,808百万円および株式給付引当金の増加1,149百万円等があったためであります。

 

純資産合計は、92,160百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,104百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加12,224百万円があったためであります。

 

・自己資本比率

当第3四半期連結会計期間末は65.9%となりました。

 ③ 経営成績の分析

・売上高

当第3四半期連結累計期間においては、10月下旬まで続いた記録的猛暑の影響により、秋物需要が低調に推移しました。その後、11月下旬からの気温低下に伴いダウンジャケットやフリースなどの冬物の販売が進みましたが、12月に入ってからも全国各地で最高気温が20度を上回る日もあり、冬物商品の販売に弾みがつきにくい天候が続きました。また、消費者の生活防衛意識の高まりによる一部買い控えの影響も認められましたが、ブランドに対する底堅い支持に支えられて、売上高は94,832百万円(前年同期比9.3%増)となりました。

 

・売上総利益

当第3四半期連結累計期間の売上総利益は、50,570百万円(前年同期比9.6%増)となりました。

上述の通り、秋冬シーズンの主力商材の売上については初動の遅れが認められましたが、原材料高、円安基調の影響に対応し、3割程度の品番について10%程度の販売価格の見直しを進めたことから、売上総利益率は前年同期比0.1%増の53.3%と前年同期並みの水準を維持しております。

 

・営業利益

販売費及び一般管理費については前年同期比で12.6%増加したものの、売上総利益の増益により、当第3四半期連結累計期間の営業利益は19,189百万円(前年同期比5.0%増)となりました。

 

・経常利益

韓国における持分法適用関連会社であるYOUNGONE OUTDOOR Corporationの業績が好調に推移した結果、営業利益の増益に加え、持分法による投資利益が大きく増加したことで、経常利益は23,576百万円(前年同期比7.5%増)となりました。

 

・親会社株主に帰属する四半期純利益

親会社株主に帰属する四半期純利益は17,574百万円(前年同期比8.0%増)となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

営業店舗の使用価値の算定にあたっては、過去の実績に今後の消費動向等を加味し、概ね同水準の売上高や営業利益率で推移する等の仮定に基づいて各資産グループの将来キャッシュ・フローを見積もっております。

なお、当該見積りに用いた仮定は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の内容から重要な変更はありません。

 

(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は590百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。